ヒストリカルロマンスアワー

Historical Romance Hour

Sleepless at Midnight

2007年07月28日 | D-E
Jacquie D'Alessandro. 2007. Sleepless at Midnight. Avon Historical Romance.

Story:       
Dialogue:  
Hero:        
Heroine:    
Sensuality: 

Miss Sarah Moorehouseが中心になって作った読書クラブでは、最近出版されたフランケンシュタインが話題。レディーが読むものではないので外部の人たちにはもちろん内緒。
Langston侯爵主催のハウスパーティーでも夜中にこっそり集まってフランケンシュタインの話に花が咲きます。
そして、なぜかそこから理想の男性の話になり、じゃあ自分達で(フランケンシュタインのように)お人形を作ろうという話になります。
メンバーのみんながそれぞれ、パーティーに出席している紳士達の部屋に忍び込み、一枚ずつシャツや靴下などを「お借りしてくる」ことに。

Sarahが取ってこなければいけなかったのは、Langston侯爵のシャツ。夜中に彼のベッドルームに忍び込み、シャツも簡単に見つけ、さぁ早くずらかるゾという時に、Langstonが部屋に戻ってきます。
お約束。
そして、なんと、お風呂に入り始めたのです。
お約束。

結局、Sarahは見つかってしまい、二人の距離は一気に縮まります。

     


全体的にはお約束尽くめです。
ヒロインはどちらかというと、男性からは一見地味でブスと思われる容姿。「醜いアヒルの子」系のお話と言っていいでしょうか。
結局は、実際の見た目は美しい白鳥にはなりませんが、彼女をよく知っていくうちに、表情がクルクル動いて「あ、魅力的」とみんなが気づく。ヒーローから見たらそこがたまらない、というやつです。

私はこういう筋書き好きなんですけど、この作品がたいしておもしろくないと思ったのには、今までにもたくさんあったこういうお話と区別できるような工夫がなかったことでしょうか。

本筋のほうでは、フランケンシュタインから頭が離れないSarahが、夜な夜な庭を掘り起こしているLangstonを見て「怪しい」と決め込みます。
ありふれた展開。
Langstonのこの庭を掘り起こしている秘密の理由も簡単に想像がつく上、やっぱりどっかですでに使われたネタ。
そして殺人事件がおこるとSarahが彼を怪しいと思い込むのも、お約束で、以外な展開がありません。
さらに、「殺人犯かもしれないのに!」と思いながら彼に惹かれていく様子も、ベタすぎ。

とにかくロマンスのお約束だらけなので悪くはないはず?
でも工夫も特徴もなく平凡すぎ。
しばらくHRを読んでいなくて飢えている!という時だったら、もしかしたらもう少し楽しめたかも。


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