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医師免許ないのに腫瘍摘出手術 自称「京大出身」・自称「七夕弘明」のヒロシ容疑者を逮捕「10人以上に医療行為をした

2021年05月03日 11時00分15秒 | 医学部と医師の育成のこと

毎日新聞
 医師免許がないのに腫瘍摘出手術などをしたとして、警視庁蔵前署は15日、ペルー国籍で住所不定、職業不詳、サコダ・ベガ・ヒロシ・ガブリエル被告(26)=偽造有印公文書行使罪などで起訴=を医師法違反(無資格医業)容疑で再逮捕した。捜査関係者への取材で判明した。

 逮捕容疑は医師の資格がないのに2020年8月上旬~9月上旬、東京都渋谷区の20代の知人男性宅で複数回にわたり男性に局所麻酔をした上、メスを使って背中や腹など5カ所の良性腫瘍を摘出。9~10月には、台東区のホテルなどで20~30代の男女4人に点滴を投与したとしている。「弁護士と相談してから話す」と認否を留保しているという

 捜査関係者によると、サコダ容疑者は飲食店で知り合った人に手術などを持ちかけていた。通信アプリ「テレグラム」の公開チャット機能も使い、「デトックス(解毒)します」などと点滴を呼びかけていたことも判明した。無料だったことも多かったが、覚醒剤の使用者から尿検査で陽性反応が出ないよう点滴を依頼された場合は、1人につき3万5000円を受け取っていたとみられる。調べに対し、「10人以上の日本人に医療行為をして、一部からは数万円の報酬を受け取った」と供述しているという。

 サコダ容疑者は約20年前に両親の仕事の都合で来日した。医学部で学んだり、医療機関に勤務したりした経験はなかったが、「京都大出身の医師」と自称していた。白衣を着て医師を装い、麻酔薬などは自宅があった台東区浅草付近の薬局で購入していた。これまでに健康被害は確認されていない。

  サコダ容疑者は京大に紛れ込んで授業に出たことがあったという。17年9月に「七夕(たなばた)弘明」という偽名で作った京大の学生証などを台東区役所に示して住民票に通称名を登録したとして、今年に入って逮捕、起訴された。自宅の家宅捜索では、医学の専門書籍が数十冊見つかったほか、パソコンには防衛省や米連邦捜査局(FBI)に見せかけた身分証の偽造データも保存されていたという。【最上和喜】


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