外語観光学科、定員40人→入学者1人 岩手で開校した専修学校 (msn.com)
入学式であいさつする龍澤尚孝・龍澤学館理事長=2024年4月5日午後1時1分、岩手県釜石市、東野真和撮影
© 朝日新聞社
【岩手】若者の定着や地域活性化を狙って釜石市が誘致していた専修学校「釜石市国際外語大学校」が5日開校した。この日は外語観光学科の入学式があったが、入学者は1人にとどまった。
「秋には留学生も来てにぎやかになる」と話す釜石市国際外語大学校の竹内新也校長=2024年4月5日午後1時38分、岩手県釜石市、東野真和撮影
開校にあたっては、市に対して東日本大震災からの復興支援を続けている学校法人龍澤学館(盛岡市・龍澤尚孝理事長)が準備を進めた。市は教育センターを無償貸与し、約4億円をかけて改修などを行った。
だが、当初設置する予定だった理学療法学科で設備費がかさみ、設置が見送られたり、外国人対象の日本語学科で、留学生を受け入れるための法的手続きが遅れたりした。
その結果、日本語学科の開講は予定より1年遅れの今年10月に延期され、併設される日本人向けの外語観光学科は定員40人に対し、新高卒者1人しか受験しなかった。
竹内新也校長は入学式で、「入学者数確保で課題を抱えたことは我々の力不足」と認めた。龍澤理事長は「最初は独占という形で、校舎やスタッフを活用してほしい」と新入生に呼びかけた。
新入生は「地元の釜石で、学びたいことを学べることに意義を感じる」と宣誓した。
同校によると、日本語学科が開講される10月には、ネパールから20人ほどの留学生が入学を希望しているという。外語観光学科は4月いっぱい、今期の入学者を募集している。(東野真和)