泡系ラーメンの新形態。サーモンラーメンを実食してみた
2022年1月20日に神楽坂にオープンしたばかりの「サーモンnoodle3.0」はその名の通り、サーモンラーメン専門店だ。淡水魚のマス(トラウト)を使ったラーメンはあっても、サーモンラーメンは初見という人は多いだろう。
子どもから大人まで親しまれるサーモンを1匹丸ごと落とし込んだラーメンの魅力を、ラーメンキャリアが長い木村拓さんに語ってもらう。
サーモンラーメン専門店が登場
その後は縁のある関西へ進出し2018年に大阪の肥後橋で「鯛担麺専門店 抱きしめ鯛」をオープン。オフィス街にも関わらず大人気に。再び、東京に凱旋を果たし、中野へ。
「変身するのはヒーローだけじゃない。ラーメンだって変身したいんだ。」をモチーフに3号店の「ただいま変身中」がオープン。水道橋、東武練馬と立て続けにお店を出し、再び大阪へ。神戸の三宮に「カニ蟹crab noodle」、大阪の桜の宮へ世界初となるウニ専門ラーメン店「U2 ジユ雲丹ススレ」を昨年オープン!
発祥の地、板橋では他にベジタコBARと餃子バルもやってのけている、勢いのある会社なのだ。
ラーメン店が少ない神楽坂にオープンして間もないが話題性は十分。私がお邪魔した時は、半分が女性のお客さまでカップルも見かけた。基本的なスープベースは、フレンチの経験値も元になっており、関西で流行りのスープを撹拌させる泡系ラーメンだ。
食のアップデートを施した一歩先の泡系ラーメン
中野の「ただいま変身中」の鯛×豆乳ラーメン。驚くのはラーメンだけではない。すべてのカウンター席でワイヤレス充電ができ、撮影用ライトも用意、映え撮りが出来てしまうのだ!
エスプーマラーメンのきめ細やかさは、柔らかくて、もうその泡のお風呂に浸ってしまいたいぐらいなのだが、女性のお客さまが多いのもうなずける。
白サーモン 930円
サーモンかと間違うくらいの赤みは人参のエスプーマ
肝心のエスプーマだが、今までの系列店では上記の通り、撹拌させエスプーマを表現しているが、こちらでは 亜酸化窒素を用いて更に本格的なエスプーマを導入。
フレンチ手法により、素材の旨味と風味を上乗せ。麺を啜ることによりまろやかな味わいが口内に溢れる。
フレンチの得意とする素材の上品な旨味と風味をラーメンに加え、サーモンのスープに人参の味わいがマッチして、フレンチ風ラーメンとして仕上がっている。
最初の一口はサーモンだが、そこから徐々に味わいが変化していく。サーモンの海を泳いでいるようで、飽きのない味わいに溺れることなどないのだ。さらに、最先端の分子調理器「Dr.Fry」を導入し、少ない油で水分量たっぷりに仕上げたサーモンフライを具材として使用している。サクッと味わえるのに中はしっかりサーモン食感なのだ。
ラーメンと同時オーダーをしたい、サーモンの炊き込みご飯。サーモンが乗り、自家製サーモンタルタルが添えられており、ランチライスとは言え一切に手を抜かない。ご飯までもがサーモン一色なのだ。ラーメンのスープをかけてサーモンリゾット風として食べても美味しい。
ラーメンの脇役たちも美味しい
ランチ限定のサーモン飯 ランチ限定150円
フレンチ和え玉、300円
ラーメンが苦手な方でも、これなら食べられそうというのが最大の感想。ラーメン×フレンチとしての表現方法が「サーモン」という切り口が新しい。食べ手を喜ばせる新しいラーメン、是非、読者の皆さまにはご賞味頂きたい新店である。 【木村拓氏】