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アディーレを創設した弁護士が開業医に!「勤務医の採用試験で全落ち。湘南美容に嫉妬している」

2023年06月07日 10時03分59秒 | 医療のこと

アディーレを創設した弁護士が開業医に!「勤務医の採用試験で全落ち。湘南美容に嫉妬している」(ダイヤモンド・オンライン) - Yahoo!ニュース

 


アディーレを創設した弁護士が開業医に!「勤務医の採用試験で全落ち。湘南美容に嫉妬している」
6/7(水) 6:02配信
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Illustration by Yukiko Kikutani

 アディーレ法律事務所の創設者である石丸幸人氏が医師資格を取得し、4月に美容クリニック「クリニックゼロプラス」を開業。弁護士ビジネスと同じ作戦で医療の世界で勝負を仕掛ける。特集『今なら目指せる! 医学部&医者』(全24回)の#17では、弁護士である石丸氏が医学部を卒業し、早々にクリニックを開業した真意を激白する。

(聞き手/ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美) 

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 ● 参入障壁が高い弁護士と医師 どちらもあぐらをかいてきた  

――弁護士がなぜ医師に?  

ビジネスマンとして巨大な医療市場に参入したかったというのが一番です。弁護士ビジネスと並行して飲食やIT、介護などの事業を展開してきて、やりたいものの一つに医療もあった。それで約10年前に医学部に入学することを決めました。  

――法曹界と医療界に通じるものはありますか。 

確かにそれはあります。どちらも参入障壁が高くて、中にいる人たちはそれにあぐらをかいてきた。普通のビジネスのやり方でやれば、それだけでアドバンテージが出るところは同じ構造です。

 ● 医学部に合格するまで3年 初期研修を終えて早々に開業  

――ただ、資格を取るという点で、文系の弁護士と理系の医師ではまったく別物。  

何より医学部に入るのが大変で、一から勉強をし直し、合格するまでに3年かかりました。数学なしで受験できる帝京大学に絞ったんですが2年間受けても全然駄目。3年目は河合塾に毎日電車で通って受験しまくりました。それで岩手医科大学、聖マリアンナ医科大学、杏林大学に受かり、最終的に学士編入試験で受かった北里大学に入学しました。  

――そもそも医療ビジネスをやるのに自分が医師になる必要はないのでは?

  最初はそう思ったんです。クリニックや病院の買収案件を検討したんですが、売りに出ているところの医師ってビジネスパートナーとしては疑問符が付くような人ばかりで、でも医療機関の代表者は医師じゃないといけない。

だったら自分がなっちゃった方が早いなと。あと弁護士ビジネスもそうなんですけど、何か事象に遭遇したときに弁護士になる過程で学んだ知識や経験を生かして判断できる。医療ビジネスもそうじゃないかと思ったんです。  

実際、医師になったからこそ、どんなところにニーズがあるかというのがよく見えました。  



――初期研修を終えて早々、医療脱毛や美容皮膚科治療を行うクリニックを4月に開業しました。なぜ美容系?

● 寿命を延ばすという医療に 幸せを感じられなかった

明確に決めたのは、医学部5年生、6年生のとき。座学から離れて臨床研修になり、医療の現場に立ってみると、寿命を延ばすという医療に幸せを感じられなかったんです。  

寝たきりで管を入れられて機械に生かされているようなかたちで寿命を延ばした分、年金と医療費の問題が深刻になっていくというのが現実。だったら見た目のコンプレックスを解消して見た目を含めたQOL(生活の質)を上げて、70年、80年を質よく生きたいというニーズに応えたいと思いました。 

● 患者に選ばれればいい 専門医資格はコスパが悪い  

――専門医資格を取らなかったのはなぜ?  

1秒でも早く参入するのがビジネスの鉄則です。受験勉強に3年、医学部に5年、初期研修2年。思い立ってからもう10年以上を費やしている。時間的なこと、年齢的なこともありますが、専門医資格の存在を患者さんは知らなかったりするので、患者に選ばれるためのものとして持つにはコスパが悪いなって。

  専門医資格を持つのが当たり前っていうのは大学病院や大きな病院の人たちの感覚であって、持ってない医師はいくらでもいる。人手が足りない診療科とか、医師不足の地方とかは資格がなくても就職できるし、開業したら患者に選ばれればいいわけですから。 

 専門医資格って、眼科、耳鼻科、形成外科、整形外科とか人気の診療科で都市部に就職したいなら有用な資格っていうのが私の分析です。  

――勤務医を経験しないまま、いきなり開業というのは驚きました。  

美容系で勤務医になろうとしたんですよ。でも採用試験で全落ちしたんです。

● 湘南美容、東京中央は 返事すらなかった  

――全落ち! 

湘南美容外科とか美容系は就職人気がすごいとは聞いています。  

初期研修を終えて3年目から大手美容外科に入りたいという人はすごく多い。湘南美容外科や品川美容外科などの大手は採用倍率2倍、3倍とかじゃないですか。 

 湘南美容、品川美容、東京中央美容外科、ゴリラクリニックに応募して、最終選考までいったのはゴリラクリニックだけ。湘南美容、東京中央は返事すらなかったです。応募が殺到する中、美容系が40歳を過ぎたおじさんを採用するメリットは確かにない(笑)。

 ● 弁護士と同じで殿様商売 普通にやれば差別化できる 

――美容系はすでにレッドオーシャンでは? 

稼げますか。  

まだ1店舗目なので初年度売上高予想は3.2億円。私の年間給与は都内美容クリニック勤務医並みの2500万円程度です。  

市場は飽和しているように見えますが、個人クリニックが乱立している状態で、プレーヤーがもっと限定されて大きくなっていく前段階。規模の経済を働かせるビジネスのセオリーによる多店舗展開がまだまだいけるという判断です。  

診察までの待ち時間が長かったり、値段や手術や説明が不透明だったり、弁護士と同じで殿様商売のようなところがあるので、弁護士ビジネスを展開したときの作戦は有効。普通の会社が普通にやっていることをオーソドックスにやるだけで、全然差別化が図れると思うんです。

 ● 湘南美容に嫉妬している やりたいことを先にやられた  

その点で湘南美容には嫉妬しています。私が医学部に入った頃、湘南美容はまだ40、50店舗くらいでした。それが今はもう200店舗超。医学部時代、歯がゆかったです。やりたいことを先にやられてしまった。 

 先駆者が試行錯誤してやった結果が分かっている後発組は成長のスピードと効率において有利。後発組のデメリットは資本力に劣る点ですが、うちはアディーレの資本力を融通することが可能。集約する側の一角としてシェアを取っていきます。 

 Key Visual by Noriyo Shinoda
ダイヤモンド編集部/臼井真粧美

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