プーチン氏、米とウクライナが合意した即時停戦案を事実上拒否…「紛争の根本原因除去」を注文(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/008b34e7e130339ef6ee0caab33ef42fb848d4d4
プーチン氏、米とウクライナが合意した即時停戦案を事実上拒否…「紛争の根本原因除去」を注文
3/14(金) 10:39配信
43
コメント43件
読売新聞オンライン
13日、モスクワのクレムリンで記者会見するロシアのプーチン大統領=AP
ロシアのプーチン大統領は13日、ウクライナ情勢を巡り米国とウクライナが合意した30日間の即時停戦案について「危機の根本原因を取り除くものでなければならない」と述べ、受け入れを事実上拒否した。露軍がウクライナ軍との戦闘で優勢であることを踏まえ、即時停戦はウクライナに有利だと主張した。米国のトランプ政権と停戦条件を協議する考えも示した。
【動画】ウクライナ軍が露西部で奇襲攻撃、ロシア部隊は白旗上げて投降
モスクワのクレムリンで行ったベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領との共同記者会見で述べた。プーチン氏は「戦闘を停止する提案には同意する」としつつも、「長期的な平和」につながる必要があるなどと注文をつけた。
「根本原因」の除去について具体的には言及しなかったが、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)への加盟を断念する「中立化」や親欧米路線を放棄する「非ナチ化」などを指すとみられる。プーチン氏の発言は、こうした条件を含まない停戦案には応じない姿勢を改めて示したものだ。
プーチン氏はウクライナが越境攻撃を仕掛けた露西部クルスク州に触れ、「(露軍の反攻で)完全にロシアの支配下にある」と指摘。現状で停戦すれば、劣勢のウクライナが停戦期間を兵器の調達や動員に利用し、立て直しを図る可能性があるとの懸念を示した。
露国防省は13日、クルスク州の要衝スジャを奪還したと発表した。プーチン氏はこのほか、戦線全体の停戦監視など議論すべき点もあると強調した。
プーチン氏は米国のトランプ大統領がウクライナ情勢の解決に関心を示していることに「感謝する」と語って、トランプ氏への配慮を示す場面もあった。自国に有利な条件を米側にのませる狙いとみられる。
プーチン氏はこれまで停戦の条件として、一方的に併合を宣言したウクライナ東・南部4州からのウクライナ軍の撤退や、ウクライナのNATO加盟放棄を求めてきた。交渉は長期化も予想される。
プーチン氏は記者会見後、モスクワを訪問中の米国のスティーブン・ウィトコフ中東担当特使と会談すると報じられていたが、14日未明時点で露政府当局は実施されたかどうかを含め詳細を明らかにしていない。