鹿児島講演2日目は鹿児島県歴史資料センター黎明館。鶴丸城跡に建てられた立派な館を見て燃え、石垣を見て萌える。
ホテルから会場まで歩いて約20分(ぐらいだったと思う、たぶん)の道すがら、かたわらの建物をふと仰ぎ見ると向田邦子の写真が大きく掲げられている。
「かごしま近代文学館・メルヘン館」というその建物の前に立ち、
「向田邦子は鹿児島の人なのか?」
とかナントカ訝りつつ、写真に惹かれて入館。誰もいない館内でしばし向田ワールドにひたった。
たとえば年表のなかにあった次の文章。
素顔の幸福は、しみもあれば涙の痕もあります。思いがけない片隅に、不幸のなかに転がっています。
屑ダイヤより小さいそれに気がついて掌にすくい上げることの出来る人を、幸福というのかもしれません。
(1980年TBSドラマ『幸福』より)
何の気なしに読んで、
ああ
と感じ入りまた読んで、
何度も何度も読み返す。
読めば読むほどじわじわと
心のなかにしみてきた。
素敵なテクストとの出会い。
寄り道も悪くない。
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