昨夜、家に帰ると、『東京人2020年6月号「特集橋と土木 浮世絵で歩く」』が届いていた。注文したのがおとといだから翌日配達。Amazonさん、あいかわらず仕事が速い。
なかに、「ほほーなるほどね」と思わせる指摘があった。
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広重は橋を好んでよく描きましたが、
北斎も橋好きだったのか、
「諸国名橋奇覧」という
橋の揃物を描きました。
しかし、橋に対するふたりの
アプローチの仕方は異なっています。
北斎は真横から描くなど、
橋の形態の面白さを強調し、
構図にうまく活かすことが多かった。
対して広重は、ちょっと斜めの構図にしてみたり、
橋の欄干をアップにしてみたり、
スナップ写真的な描き方が印象に残ります。
橋の見方、描き方も
絵師によって異なるんですよね。
(渡邉晃、P.24)
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比べてみることにした。
まずは葛飾北斎。
『飛越の堺つりはし』
『かめいど天神たいこばし』
つづいて歌川広重。
『日本橋雪中』
『吾妻橋帰帆』
わたしは広重の絵が好きだ。
なかでも大好きなのが、『大はしあたけの夕立』である。
この作品については、誌中に興味深い分析があった。
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広重の新大橋は現実ではありえない構図。
向こう岸を斜めに描いて
不安定な構図を作り出し、
見る人の心に不安な印象を与えている。
そこに雨を降らせる。
いろいろインスピレーションも湧いてきますね。
(ヴィヴィアン佐藤、P.25)
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繰り返すが、わたしは広重が好きだ。
してみると、きのう浮かんだ「絵のなかの土木」という思いつきも、そこらへんの嗜好からきているのかもしれない。
などなどと考えながらページをめくる。
『東京人 July 2020 no.427「特集「橋と土木」』
以下、品書きを列挙する。
・北斎は、橋マニアだった!
・古絵葉書で見る橋梁の構造美
・ドボクファン注目の30橋
・モーターボートに乗って 川面から眺める愉しみ
・隅田川復興橋梁
・近代東京の橋を作った人たち
・江戸の橋工法と文化
・「橋姫」の伝承 嫉妬する橋
・かつての橋の欠片たち 「暗橋」探訪
・制約があればあるほど美しい 新しい橋の構造を探る
・橋梁原図から設計者の意図を読み解く 大正期から昭和初期の図面を公開!
・インスタグラムからペーパークラフトまで 鋼橋の魅力を伝える
・江戸はいたるところで普請中
さてと、
ぼちぼちとたのしませてもらおうか。