相変わらず、台風一過の空は青い。
緑も蒼く水も碧い(いや水は・・・濁っているナ)。
が、眩しい陽光が差し始めたのを見ても、
施工ヤードを越流する川の流れを目の前にすれば、
ある程度予想されたことではあるにせよ、晴れ晴れとしない今朝の私である。
夜中1時過ぎ、
「平鍋ダムからの放流を開始します」との電源開発さんからの電話。
いつもながら非常にありがたいメッセージなのだが、
「やっぱりそうか」と少し落胆。
眠れなくなった朝までの暇つぶしにと、
『桶狭間は晴れ、のち豪雨でしょう』(松嶋憲昭著、メディアファクトリー新書)を読んだ。
桶狭間は晴れ、のち豪雨でしょう 天気と日本史 (メディアファクトリー新書)
松嶋憲昭著
メディアファクトリー刊
梅雨があり台風が襲来する、この日本に住んでいる限り、気象災害は避けて通れません。ここまで見てきたとおり、私たちの先達は日本の荒ぶる気候に寄り添い、耐え、ときに抗って営々と歴史を紡いできました。(『おわりに 暑くて寒くて雨雪が多い愛しきこの国』より)
晴れやかな空を見て、晴々しいと思えないのは、その景色におのれの心情を仮託できないせいである。
気象はあくまでも自然現象であり、その現象に目的もなければ意図もない。
心情を仮託して、そこに何か意図があるかのように思いたがる、私のような人間がいるだけである。
とはいいつつもそれが人情。
止めようとして止められるような類のものでもない。
となれば、土木という仕事を生業(なりわい)とする我が身だもの、
グッとこらえて、「荒ぶる気候に寄り添い、耐え、ときに抗って」つづけていくしかないのである。
とかなんとか、柄にもなくいささかヒロイックな感傷に浸っていたら、
「水が引き始めた!」と現場から連絡が来た。
「よっしゃ」と膝を打ち、現場監督さんへと矢継ぎ早に提案をする。
そしたらそのうちじわじわと、「青い空、緑の山々、台風一過の景色は、いつもながらに美しい!」
なんて感じてきたのだから、毎度毎度のことながら食えないオヤジである ^^;
と、ここまで書いてブログアップ。
が、しか~し、
著者の松嶋憲昭さんの気象解説を載せているFBページ、『地域を守る建設産業』によれば、
あとに控えている台風19号が同じようなコースをたどるという予想。
「連休明けの14日(火)が、今日と同じような天気になりそうです」とのこと。
う~ん、と唸ってしばしディスプレイを睨みつける。
うん、一喜一憂しつつも、
智恵をしぼって最善を尽くすしかないのである。
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