ヒルネボウ

笑ってもいいかなあ? 笑うしかないとも。
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笑うしかない友 ~玉手箱

2020-09-23 17:54:48 | ジョーク

   笑うしかない友

     ~玉手箱

 

これ、何だと思われます。

どれ。

これです。

だから、どれ。

これですよ、これ。

さっきのこれと今のこれは違うね。

一緒です。

何が何やら。

だから、ここも、ここも、これの一部なのです。

ほう。たとえば、私からは見えない君の背中も君の一部というようなことかな。

ま、まあ、そういうことです。いいえ、見えていらっしゃいますよ、これ。

君の指も、これの一部かな。

いや、これは違いますよ。このこれはこのこれとは違って……。いや、ここも、ここも、そしてここも、これです。しかし、これを差す指は、これではありません。

では、聞くが、右の人差し指と左の人差し指を合わせると、これはどっちだ。

これがこれですよ。

君と私の人差し指を合わせて何になる。

イーティー。

どっちがどっちだ。神か、アダムか。神がアダムを創造したか。あるいは、アダムが神を想像したか。どっちもどっちか。レオナルド・ダックに聞くしかない。

ダ・ビンチね。

神はアダムから慰撫を創造したが、アダムは慰撫を想像したか。Madam,I‘m Adam.

字が違う。

呉医務はWORDに家。

もっとひどくなった。

いいかね。こうやって、自分の指と指を触れ合わせるのだよ。すると、さあ、これはどっちの指だ。

左です。

どうして。

私は右利きですもの。

左利きの人なら。

初対面の人に聞けますか、あなたは右利きですか、左利きですかって。

では、聞くが、君は自分の右の指で自分の右の腕が指せるのかね。

できますよ、ほら。

あれあれ。本当だ。柔らかいね。

両手を背中で合わせることもできますよ。やってみましょうか。

いいよ。今はこれの話をしているのだ。

だから、これはこれですって。ほら、これ、これ。私が今上下させている、これ。

君はわざとらしく腕を上下させているが、腕がこれかね。

いや、私の腕は私の一部ですが、これは私の一部ではないのです。

日本は? 

違います。何が。いや、違いません。これは日本の一部です。

いつから。

昔からでしょうね。

嘘だろう。君はそれをメイド・イン・ジャパンとは思っていないはずだ。

じゃあ、何だと。

竜宮城の宝物だと思っているのだろう。あるいは、私にそのように思わせたいのだろう。

何だ。ご存じじゃありませんか。

知らないよ。君がそう思っているのだろうと思っているだけだ。

じゃあ、なぜ、最初から玉手箱だろうとおっしゃらなかったのですか。

知っているからだよ。それは箱だ。だろう、じゃない。だ、だ。私はそれが箱であると確信している。箱だと思っているのではない。君だって箱だとわかっているはずだ。だから、私が、わざわざ、それは箱である、えっへん、などと威張っている場合ではなかった。

では、どんな箱だと思われますか。

だから、ただの箱だよ。いくらしたか、知らないけど、竜宮城から浦島太郎が持ち帰った玉手箱だとは思わない。他の何だとも思わない。

あっ。そういうこと。

そういうことって、わかっているのかな? 

わかります。わかります。

では、聞くが、君は自分のことを何だと思っているのかね。

うう。

正直に答えなさい。

言えません。

言いたくありません、だろう。

うう。

よし。今日はこれぐらいにしといてやる。とっとと帰りたまえ。君が帰らなければ、私が帰る。蛙が鳴かなくても帰る。

いえいえ、それはなりませぬ。

落ちを忘れてかなりいやか。

カナリヤね。

落ちなんか、私の知ったことではない。私は落ちのためにこの世に生れてきたのではない。

でも、落ちぐらいないと。

落ち着かないか。では、聞くが、君は何のために生きてきたのだ。落ち着くためか。十六の夏休みに抱いた夢や希望を忘れるためか。

若かった。

あのスニーカーは捨てたかい。

知らないのです、私は自分が何のために生まれたのか。

ご両親は何と。

プライバシーの侵害です。

そんなにもありのままでいたいか。

レリゴ。

では、蟻のパパはどうなる。うちのパパはせっかち。

パパは乳牛屋。

茄子がママなら、胡瓜はパパ。

耳に蛸焼き。

蟻が倒産。

蚯蚓は線引き。

では、それを横須賀。

寄越すかね。

軽々来たぜ、箱だけ。横幅、縦幅、持てるの、小箱。開けましてお目玉。ぽわ~ん。げほげほ。開けてびっくり、黙ってパコパコ。

ぱたぱた。こんなことになろうとは。

煙いことは煙いが、何も起きない。

起きてますよ。

あれあれ。どうしたことか。君がいない。君がいた場所に見知らぬ高齢者がいる。よう、先輩、二千万、持ってる? 持ってたら、ちょいと丁髷。

持ってません。

半分でいいから卓袱台。せめて范文雀でも帳面。

私ですよ、私。さっきの白い煙を浴びたせいで年を取ってしまったのです。

君は浦島太郎だったのか。

違います。私は普通の人間です。玉手箱の中の煙を浴びると、誰もがあっという間に老化するのです。

では、あの白煙はDDTとかPCBとかPTAのようなものだったのか。

ちょっと私にはわかりかねます。

もしかして、私も老化したのだろうか。廊下は柱ない。誰もが知らない、自分が本当は誰なのか。

そうだったのか。誰も教えてくれなかった。

あれあれ。ここはど~こ。私はだ~れ。あなたはど~なた。どう~なってんの。夏夏夏夏ここドーナツ売ってんの。愛愛愛愛淫乱どすえと帯解きながら花嫁御寮はなぜ笑むのだろう。SMだから。へらへらへったら、腹へった。

呆けちゃった。

下関を頼む。

下の世話ね。

白煙は百円では食えんで。ふがふが。

というのが最期のお言葉でした。深々。

ぶかぶか。ぷかぷか。ぱぺぴぼぷぴぴぴ。

ピッ、ピッ、ピッ、ピ―――― 

おやおや。ついに私もご臨終か。

ご中傷様です。

夢にも思わなかったな、こんなにもさっさと死んでしまう自分を看取ることになろうとは。

何が何やら、ちっともおわかりにならない方でしたね。

二千万は二千円札でナンマイダーメン、略してメンマラーメンということで、本日の死亡遊戯は、これにて獅子舞。

おしまいね。

今回は落ちがなかったな。

残念ながら。

私は残念ではない。

ところで、その空き箱、どういたしましょう。

どれどれ。

それそれ。

これこれ。

あれあれ。

やれやれ。

(終)

 


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