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(書評) たなかてつお『不屈の大空 飛翔編』「最強のゼロ戦乗り 坂井三郎」(学研パブリッシング)

2024-08-09 20:03:50 | 評論

  (書評)

  たなかてつお『不屈の大空 飛翔編』(学研パブリッシング)

戦争を知らずに育った人が平和の歌を歌うのは僭越だ。また、戦災体験者が戦争を知っているとは言えない。

1機でも多くの敵機を撃ち墜とすことが 親兄弟を 郷土を守ることと信じ 空戦技術の上達のため あらゆる努力をし こうして 生きながら得(ママ)ております 

あの空戦の中 多くの戦友が死んでいきました 思い上がった 当時の軍閥や官僚たちの暴走によって 引き起こされ あんな理不尽な戦争で 命を落とした英霊たちが 靖国神社に祀(まつ)られても その御霊(みたま)が 果たして鎮(しず)まることが できるでしょうか? 太平洋戦争には まだ 決着がついてはいません! 戦争を起こした真の原因を 闇に葬り去れば 日本は また 同じ過ちを繰り返すことになるでしょう

(『不屈の大空 飛翔編』「最強のゼロ戦乗り 坂井三郎」坂井の講演より』

〈過ちは繰り返さない〉といった祈念は、「真の原因」が暴かれない限り、ただの夢だ。

GOTO 『夏目漱石を読むという虚栄』1342 常識としての美談夏目漱石を読むという虚栄 1340 - ヒルネボウ (goo.ne.jp)

(終)


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