土用丑の日（イ）

「今年は "土用の丑の日" が2度ある」

夏の土用は立秋前の18日間前後を指しこのうち十二支の丑にあたる日は「土用の丑の日」と呼ばれるのですが、今年は7月23日に続いて8月4日と2回あります。

鰻は夏バテに効果があるとして特に「土用の丑の日」前後にはキャンペ－ン効果もあって良く売れて居ます。　ビタミンA、ビタミンB、ビタミンE、DHA-EPAが多く含まれて居る事から確かに身体に良い事は間違いありません。

最近は殆んどが養殖鰻ですが何故か養殖物は殆んどがオスで、メスは理由は判りませんが皆無に等しいと言われて居ます。　飼育密度が高い事が関係して居ると言う説もありますが原因は判って居ません。

2005年の農林水産省の調査によれば国内で消費された鰻は約10万トンで、この中99.5%が養殖物だったと言うのですから天然物が食べられるチャンスは我々庶民にとっては限りなく零に近いのです。

四万十川は清流として日本NO.1の評価を得て居ますがこの四万十川で獲れた天然物は身がしまり養殖と違って脂もサッパリして居て養殖とは一味違うとの事ですが、恐らく高級料亭で一串5,000円はすると言われて居ます。

鰻と言えば築地にある「宮川本店」ですがそこの料理長の大野清富さん（64才）は「天然は品質にバラツキはあるが良い物は養殖にない風味や香り、照りがある。　これを料理出来るのは職人冥利に尽きる」と朝日新聞の記者に語ったと言うのですが、調理の際背中から包丁を入れるのが関東でお腹に包丁を入れるのは関西と聞きます。　又鰻の頭は関東では捨てますが関西では食べます。　同じ鰻を裂くにも関東と関西では違うと言うのは面白いですね。

一般的には「裂き3年」「串8年」「焼き一生」と言われて居るそうですが私の良く行く鰻屋の親父さんによれば「2～3年で一人前になりますよ」との事でした。　尚この鰻屋は3代続いて居り今修行中の息子で4代目になります。　先日親父さんが寄り合いで居らず4代目が焼いて呉れたのですが味が全く違いました。　同じ鰻を同じ垂れを使い同じ炭で焼いても全く味が違うのですから「焼き一生」と言うのは本当かもしれません。

何故養殖鰻はオスばかりなのかと言う謎は未だ解明されて居ませんが鰻の稚魚は日本から約2千キロも離れたグアム島沖で産卵される事は長い調査の結果最近明らかになりましたが、その鰻の産卵の現場を目撃した学者は未だ居ません。

犬や猫でも純粋種は短命ですし病気への抵抗力も弱いのですが鰻も天然物は5～10年も生きるのに養殖物は1年半位の寿命と言うのですから、人間も親の見栄とエゴで純粋培養された様な子供は社会に出てから身体を壊したりウツ病になったり神経を病んだりする確率が高い為幼児期に充分身体も精神も鍛えてやる事が必要です。

井上　　出　　　　(06/07/31)

金に群がる蟻(イ）

「"ハリ－ポッタ－”の翻訳者兼出版社元社長の恥かしい話」

強欲婆さんでも亡くなった御亭主には操を立てるのかと思ったところ既にボ－イフレンドが居るとの噂もあり、お金があれば男が寄って来る事から拝金主義者に転じたのかもしれませんが国税局の決定を不服として異議申し立てをしたと言うのですから結果は恥の上塗りをする事になる事でしょう。

住所を外国に移し所得税を節約しようと言う金持が最近は増えて居ます。　併し住所を移しただけでは非居住者にはならない訳で生活拠点が外国にある事が証明されなければなりません。　こんな初歩的な知識も持ち合わせぬ人間に金儲けの為には告訴を勧める弁護士も砂糖に群がる蟻みたいな連中で、周囲に忠告をして呉れる友人も居ないのでしょう。

ICUは在学生達がISOLATED CRAZY UNIVERSITYと自虐的に呼ぶ様に都心から離れた場所にある事から英語は達者だが常識に欠ける等と批判されるのでしょう。　キャンパスは広く環境には恵まれて居ても刺激に欠けると言う事で世事に疎くなるのかもしれません。

儲けたらその一部は社会に還元すると言う欧米人の常識が日本では通じないのはやはり宗教を持たない事が原因かもしれません。　ワシントンのスミソニアンの美術館めぐりをした事がありますが展示作品の多くが個人の寄贈とあったのには感心しました。　日本の美術館は殆んどの作品を大枚をはたいて海外から持って来る事から高い入館料を取らなければならないのですが、スミソニアンは全て無料ですから誰でも自由に芸術に触れる事が出来る事を羨ましく思います。

最近の拝金主義の台頭を本当に悲しく思います。

井上　　出　　　　(06/07/31)

大場さんへ(イ）

「大場尚文さんからのメ－ル拝読しました。」

花火大好きの私ですから大場さんの御自宅から毎週の様に花火が見られると御聞きし羨ましく思います。　花火は好きですが混雑は嫌で他人と雑踏で肌が触れる不快さには耐えられません。　そんな訳で自宅から誰にも邪魔されずに花火を楽しめるとは羨ましい限りです。

大東亜戦争は日本が仕掛けた戦争だと私も今迄信じて居ましたが、ユン・チアンとジョン・ハリディによって書かれた「マオ・誰も知らなかった毛沢東」と小林よしのりの「いわゆるA級戦犯」を読んで正に眼から鱗でして歴史書も書き直さなければならないと思って居ますが、大場さんは「マオ・誰も知らなかった毛沢東」そして「いわゆるA級戦犯」を読まれたでしょうか？　是非これらの著書に対する御意見を御聞きしたいと願って居ます。

「敗者復活ではなく否定から肯定の社会に変えるべきだ」と言う御意見には賛成です。　役人の移動を報じる新聞案内を見ると殆んど東大卒となって居ます。　役人のトップになる為には東大卒でなければならないと言うのは誰が考えても不自然で不公平な事ですから是非こんな人材登用は止めさせる必要があると思います。

久し振りに大場さんからのCOMMENTを頂き嬉しく思って居ます。　益々御元気で辛口の御批判を頂きたいと御伝え下さい。

井上　　出　　　　(06/07/31)