イノさんシゲさん

井上出と重松彬の往復メール

若者の犯罪(イ)

2006-08-08 04:56:40 | Weblog
「日本の若者の犯罪について」

一時下火になった老後の外国移住者数はこのところ又復活し、特に団魂の世代が退職する来年は急増するであろうと言われて居ます。 英語も少しは出来ると言う人達が多い事から英語の通じる国を目指す人が増える一方、数年前ブ-ムを呼んだスペインやイタリアは敬遠される傾向がある様です。

カナダのバンク-バ-は人気の高い移住先ですが、バブルが弾けた後は市民権取得に必要な4,000万円は大金ですからこれがネックになる様に思われます。 団魂の世代は居住して居るマンションや家を高値で掴まされた人達が多く、買った時の価格には戻って居ない事から退職金を貰ってもあまり余裕がありません。 そんな中一度に4,000万円を拠出するのは難しいと思われます。

日本人の道徳観念が地に落ちた事例を御伝えしましたが、加えて法律違反を平気で犯す若者が増えて居ます。 昨日高速道路のドライブ・インの休憩所に車をパ-クしたのですが大変混雑して居て暫く待ちました。 そこへベンツのスポ-ツカ-で2人乗の若い男達が割り込んで来て身障者用のスペ-スに車をパ-クし売店に入って行きました。 私は遠くに居たので注意する間も無くその連中はレストランか売店に入って終ったのですがこんな連中が多いのです。 駐車指定場所以外にパ-クする連中も大勢見られました。

千代田区はじめ最近あちこちで路上喫煙を禁止する条例が施行されて居ますが、そんなところでも平気で歩き煙草をする連中が絶えないのです。 違法と判って居ても警察による取締りでない為甘くみて条例を破るこんな連中が実に多いのです。

軽犯罪法に触れる立小便も相変らずですし電車内での携帯電話の使用、病院内での使用も守られて居ません。 大場さんはこんな事は今に始まった事ではないと言われますが最近特に目に付きますし間違いなく増えて居るのです。

学生による書店やコンビニエンスストアでの万引きは絶えないと聞きますし、これも間違いなく犯罪ですが見付かっても説諭程度で釈放される為に罪の意識なく繰り返すのです。 そして学校でその戦果を自慢し合うと言うのです。 

家庭の躾や学校教育それに加えて世間の厳しい監視の目が必要ですがその全てが機能して居ないのです。 確かに独逸、英国、仏蘭西の若者の中にも救いの無い連中が居ますが、日本の様に高校生の半分以上が万引の経験があると言う様な国は他国にはありません。

本屋での万引は盗んだ本でも直ぐに現金で買取る中古本ショップがあちこちに生れた事が原因で、要するにお金になるからやると言う事なのです。 CD、VIDEOそしてDVDも買取る店がある事から小遣い稼ぎにやる子供達が絶えないのです。

バイクによる老人や女性を狙ったバッグの引ったくりも減りません。 その為に自転車のフロントに取り付けてあるバスケットに掛ける為の網を無料で配布したり、取り付けたりするNPOがあちこちの町にある位でこれ又例外なく中学/高校生がバイクで犯行を重ねて居るのです。 町ぐるみで引ったくり対抗策を立てなければならない様な異状な状態が起きて居るのです。

こんな日本の若者達を矯正するにはどうしたら良いのでしょうか?

井上  出    (06/08/06)

癌予防と治療(イ)

2006-08-08 04:46:16 | Weblog
「癌予防と治療について」

癌の特効薬が開発されればノ-ベル賞物だし世界の平均寿命は大きく伸びると言われて居ますが仲々特効薬は生れません。 従って予防に力を入れ又癌の早期発見に力を入れようと言うのが最近の医学界の対応の様です。

私は年2回人間ドックで検査を受けて居るのですが、もう34年間計68回も受診して居ます。 従ってどんな小さな身体の変化もこの検診によってチェックして貰えます。 今迄には腎臓結石や腸のポリ-プが発見されましたし今回は胃に陰があると言う事で胃カメラ検査を受けました。 幸な事に異状なしと言う事でしたが、小型になったと言っても口からカメラを飲み込むのは苦痛でした。

最近は鼻から胃カメラを挿入する事も出来る様になりましたが、この方式では胃の中の詳しいクリア-な映像が撮れないと言われ口から飲み込みました。 人間の身体は良く出来て居て異物が入ると嘔吐する事で喉の中に入る事を防ぐセンサ-が喉の入口にあって、それに胃カメラやコ-ドが触れる度に嘔吐を繰り返す事から大部涙を流しました。

一時予防に効果があるとして売れて居たアガリクスは、厚生省が誇大広告で販売業者を摘発したり又医師達がその効果に疑問を提したりと言う事で一部を除き市場から消えて終いましたが、中には倒産した生産業者も居ます。

人参に大量に含まれて居るベ-タ-カロチンが予防効果があるとかお茶に癌細胞の成長を押える効果があるとか色々な説がありますが、一番の予防はストレスを溜め込まない事です。

人間誰でも悩みはあります。 併しその悩みをどの様に受け入れ消化するかでストレスが増えもすれば減りもするのです。 全ての人が癌細胞を持って居る為それがストレスで活発に動き出すと言う説があります。

ナチュラル・キラ-・セルと呼ばれる細胞が人間の身体には存在し、これが癌細胞のみならず身体に悪さをする細胞群を攻撃して呉れるのですが、このナチュラル・キラ-・セルは笑う事によって通常の何十倍にも増殖すると言うのです。 昔から「笑いは百薬の長」と言う諺がありますが、先人はこのナチュラル・キラ-・セルが発見される何世紀も前から笑いが人間の健康に良いと言う事を知って居たのですから驚きです。 一日に一度は腹の底から笑う事を励行しましょう。

先日米国ミシガン大学の研究グル-プが血管の中に気泡を入れて癌細胞を死滅させる治療技術を考案したと報じられて居ました。

液状のフッ素化合物を血管の中に入れて癌細胞の近く迄誘導し、そこで超音波を掛ける事でフッ素化合物が気泡となって膨張し癌細胞につながる毛細血管をふさぐと言うものです。 血液が行かなくなり癌細胞が死滅すると言うのです。 このグル-プによれば従来の技術では治療出来なかった肝臓癌の治療にも有効と言う事なので、この新しい技術の一日も早い完成が望まれます。

井上  出    (06/08/06)

結婚願望消失(イ)

2006-08-08 04:43:18 | Weblog
「日本の若い人達は男女共結婚願望喪失」

パラサイト症候群と呼ばれ両親と一緒に暮し食費も一切入れず自分の収入は全てお小遣いと言う結婚適齢期の女性達は、結婚する事によって生活のレベルを落さなければならない様な結婚には興味なく、高所得男性なら結婚しても良いと言うそうですが世の中に金持でしかも良い男などそうざらに居る訳もなく、オ-ルドミス(死語かもしれません)の道を辿ると言う事で男は仲々結婚相手を探せないのだと理解して居たのですが、若い男も結婚し子供を作り貧乏生活に入る位なら独身の方が良いと言う考えが一般的になって来て居ると知ってショックを受けました。

関西テレビが制作しフジテレビ系で放映して居るドラマ「結婚出来ない男」が今評判で話題を呼んで居ます。 私は見て居ないのですが主人公は40才、建築家で個人事務所を経営し収入もあるが自分の趣味、生活そして好ましいライフスタイルを大事にするあまり結婚したくないと言うのです。 その男によれば結婚して得るものと失うものとを天秤に掛けるととても結婚する気にならないと言うのです。

ちょっと古くなりますが1990年12月13日の日経流通新聞消費トレンド面で「行かず30男の恍惚と不安」と言う企画記事があったのですが、その中で30才の男性の独身比率が10年間で2倍に増えた事を指摘して居ましたが今はその数が更に増えて居ると言うのです。

コンビニエンス・ストアで食材を24時間購入出来る事から料理せずに済むし、自分の好きな物が何時でも食べられる事も結婚の必要性を感じない理由の1つとの見方をして居ますがその通りだと思います。

前述のドラマの冒頭では自宅のマンションのベランダから海を眺めながら主人公が「夜1人でワインを飲んで居ると誰にもこの静寂を邪魔されたくないと思う」と語って居ると言うのですが、この感情は現在独身中の私にはある程度理解出来る様な気がします。

2005年1月5日付日経MJ紙が特集した40代シングル市場では2020年には独身男性の比率は全体の30%に達するであろうと予測して居ます。 東京では現時点で既に28%を超えたと言うのですからこの流れは変らないと思います。

唯でも少子化問題が日本の将来にとって大きな社会問題であり又同時に経済問題になって居るにも拘らず、女性のみならず男性までも結婚を忌避するとなると少子化が加速するのは間違いない訳で、日本にとって大変な問題になって来て居ます。

井上  出    (06/07/06)

中国の汚染(イ)

2006-08-08 02:52:14 | Weblog
「大気汚染、水質汚染の進む救いのない中国」

以前にもお伝えした様に環境汚染は中国全土に広がって居り、特に都市部を流れる河川の9割が汚染状態にあると言われて居ます。

中国政府は今年から5ヶ年計画で従来の「経済成長優先路線」から「節約循環型社会」に向けて産業構造を見直して行くと言うのですが、その計画は遅々として進まず今年の経済成長率は11%を超えると見られて居りそれに伴い環境汚染も深刻の度を増して居ます。

中国全土の湖の75%が酸素欠乏状態にあり沿海の赤潮発生回数は1980年代の3倍を超す状態で、農村の約3億人の農民が飲料に適さない水を飲んで居る有様です。 汚染の原因となって居るのは工業廃水と未処理の生活汚染でその比率は1対2との事です。

中国の中原を流れる淮河(ホワイホ-)の汚染は最悪で、この淮河流域には「癌の村」と呼ばれる村々が点在し特に黄孟営村の水路に沿った通りは「癌通り」と呼ばれ近所数軒で10人近い癌患者が居ると言うのですから恐ろしい話です。 過去14年間に死亡した村人204人の中何と105人が癌だったと言うのです。

腰の重かった中国政府も事の重大さに気付きようやく対策に乗り出したのですが、化学物質規制によってメ-カ-が汚水浄化設備への投資を求められた為これが製品コストに跳ね返り、特に中国の家電メ-カ-各社は製品輸出価格を引き上げざるを得なくなり価格競争力が低下して来て居るのです。

大手メ-カ-は政府規制をクリア-出来ますが中小メ-カ-は汚染対策に投資する余裕が無い為、検査官が来た時だけ汚染されない水を流し検査逃れをして居る事から汚染状態は殆んど改善されて居ません。 検査官は袖の下を取って検査日時を事前にメ-カ-に教えるのです。

イタイ・イタイ病も発生し、原因は水汚染と判って居ても貧しい患者達は政府や企業を相手取って訴訟を起す知恵もお金も無く泣き寝入りするしかないのです。

こんな国が世界制覇を夢見て居るのですから救いがありません。 不満がマグマとなり溜り続けいずれ爆発する時が来ます。

井上  出    (06/08/06)

石油ラッシュ (イ)

2006-08-08 02:41:36 | Weblog
「アルバ-タの石油産業について」

ニュ-ファンドランドと言うのはカナダでも低所得者数が多く失業率の高いところと記憶して居ますが、アルバ-タに集団で出稼ぎに行くと知りました。 日本では農民が都会に出稼ぎに来ると言うケ-スは多く、昔は冬場の農閑期に限られて居たものが最近は農業は家族任せ一年中都会の建築現場他で働く人達が増えて居ます。

昔チエンソ-用の部品のソ-チエンと言うカッタ-付のチエンの輸入販売をして居た頃カナダの冬に森林伐採現場に入った事がありますが、そこで働いて居る連中は粗末な宿舎に住み夜明けから日没まで雪に胸まで埋りながら伐採作業をして居ました。 その代り収入は当時の一般人の3倍と高給で若者が多く活気がありました。 3ヶ月位で普通の人の1年分位を稼ぐのですから預金でもして居るのだろうと尋ねてみたところ、3ヶ月の激しい労働の反動で町に出ると酒や女に殆んど持って行かれると話して呉れました。 カナダの奥深い森林では雪のある間だけ橇による丸太の運搬が可能な為、冬だけの伐採作業になると言う事でした。 そんな昔を想い出しニュ-ファンドランドの出稼ぎの人達が家族のところに稼いだお金を無事持って帰れる事を願って居ます。 アルバ-タは恐らくゴ-ルドラッシュ時代の再現の様な状況なのでしょう。

ハ-パ-の選挙区がカルガリ-と言う事になると京都議定書への署名が無効になる可能性が高いですね。 政治家連中は世界中何処も同じで、国や地球の将来よりも保身そして金儲けが最優先ですから世の中は良くなる訳がありません。 後進国では政治家や為政者達は直接現金を受取り私腹を肥やしますが、先進国の政治家達は法律に触れない様な錬金術を心得て居るのです。 その代表がブッシュで、こんな男を大統領に選んだ米国国民の常識を疑います。

アルバ-タのオイルサンドの埋蔵量はサウジアラビアの石油の埋蔵量をはるかに超えると報道されて居ますが、若しこれが事実とすればカナダはいずれブルネイの様に税金ゼロ、教育費も医療費も全て無料と言う様な国になるかもしれません。 やはり定年後の移住先はカナダですね。

井上  出    (06/08/06)

老後を海外で(シ)

2006-08-08 01:53:37 | Weblog
イノさんへ

カナダへの移住は、4000万円の金をカナダ政府に預託して5年間寝かせれば可能なのですか。 あれは20年ぐらい前だったでしょうか。 東京都23区内に、たとえどんな小さな土地建物でも、一つ持っていれば、当時でも億万長者と言われたものです。 今はバブルも終わり、時世も変わりましたから、そういう喩えは通ずるかどうか知りませんが、少なくとも、東京都内には億万長者が何百万人といたわけです。 そういう人には、墓場までその財産を持っていけるわけではありませんから、この世で有効に使うためには、4000万円ぐらい「こまいこまい」と言えるのかもしれませんね。 日本も住みよい国ですが、老後を海外でという方には、カナダも悪くありませんね。

先日のお便りで、日本も道徳観念が堕ちたという事例をお伝えいただきましたが、狭い歩道を3人ばかりの若い男女が横並びになって歩くのはカナダも同じです。 若い人には年寄りがインビジブル、目に入らないのでしょうね。 アメリカの社会心理学者が老人に変装して実験してみたところ、人込みの中にいても、殆んどの人が老人の姿に気がつかないそうです。 タクシーも止まってくれない。 教会でさえ若い人達が気をつかってくれないというのは、アメリカのようなフレンドリーな社会では考えられないことのように思えるのですが、事実そうなんでしょうから考えさせられます。 

しかし5年前東京に帰った時、近所の多摩川台公園で朝6時半から行われるラジオ体操に出てみました。 すると、その時間に道で行き会う出勤の人達の中には、「お早うございます」と声をかけて駅に急ぎ足で向かう人もいました。 

私もアメリカとイギリスに住んだ後、カナダに移住して来たのですが、英米の人にくらべて特にフレンドリーという印象はありませんでした。 むしろ英米人は知らない人に対してはフレンドリーですが、知り合いの間ではクールという感じがありました。 日本人は、知らない人に対しては概して不親切ですが、知り合いにはサービスこれつとめます。 カナダ人は、英米人と日本人の中間だなと思ったことでした。

例外は、私が今住んでいるバンクーバーのウェストエンドでしょうか。 ここはダウンタウンの中心で、商店街とアパート群がミックスしているのですが、そこで出会う人には、オーバーリー フレンドリーというわけではありませんが、他人に気をつかってくれる雰囲気があります。 道路でも商店でも、「エクスキューズミー」「アイムソーリー」「サンキュー」「ウェルカム」という声を頻繁に聞き、ドアを開けて待ってくれる人も多いのです。

そして目抜きの通りでは、老人、車椅子、一見貧しそうにみえる人も結構多い。 勿論圧倒的に多いのは、手足のすらりと伸びたヤッピー族ですが、中には男同士手をつなぐゲイも見かけます。 通りで耳にする言葉も、英語以外の聞きなれない外国語が漂ってきますが、その中で特に耳に響くのが若い日本女性の日本語。 大和撫子は大抵二人連れで歩いていますが、ワーキングホリデーの情報交換でもしているのでしょうか。

市の方針として、この地区では、貧富や年齢の違いを意図的にミックスさせようとしているのかなと思うくらいです。 要するに弱い者にとって住みやすいコミュニティになっているのですね。 こういうのをシビライズドな社会というのでしょうか。

私は以前ロンドンに住んでいたことがあるのですが、あの「外国人嫌い」の英国人の間にあって、ロンドンで暮らすノウハウを一旦心得てしまえば、実に住みやすい所でした。 このバンクーバーのウェストエンドの住み心地も、ロンドン以来のものだと思っているところです。

気候がいい、景色がいい、病院がよくて、買物にも便利というのは大事なことですが、袖振り合う未知の人同士ちょっと声をかけ合い、微笑み返すのも、ストレスが減り、心やすらかな生き方につながるのではないかと思います。 イノさんも海外で老後をとお考えなら、バンクーバーのウェストエンドも候補地の一つにいかがでしょうか。


(06/08/06)