いのりむし日記

いのりむしの備忘録です。

Nakajima Hisae

コンビナートの液状化対策、課題は何?

2011-11-16 | 四日市情報

本日、じばさん三重で開催された化学安全セミナーの、お題は以下。
主催:日本化学会東海支部 共催:三重大学

プログラム1
工場事故原因調査の過程から得られる事故防止対策
三重大学非常勤講師(元愛知県警科捜研) 三井利幸氏

プログラム2
東日本大震災に関連する化学工場等の被害状況と今後の災害対策
三重大学大学院工学研究科分子素材工学専攻 特任教授 太田清久氏

 三井氏は、事故原因の調査方法として、直接原因(一次原因)、一次原因の基(二次原因)、二次原因の基(基礎原因)に分けて説明し、一次原因を解明しても事故はそれほど減少せず、二次原因を解明することが重要だと述べた。そして、二次原因のひとつである法・行政指導の不備について、法とは「後追い」に過ぎず、新しい技術に対応した法や行政指導というのは、そもそもできるはずがないと指摘した。

 太田氏は、鹿島コンビナートの被害状況として、液状化現象で工場が生産停止、地面の隆起、液状化などで浸水等を報告、その対策として、原料の円滑な供給確保、強力な自家発電設備、液状化現象対策を挙げた。

 コンビナートの防災対策として、液状化対策は、しばしば話題となるが、その割には何が課題なのか具体的に語られることが少ないように思う。今日のセミナーでも、ほとんど語られなかった。液状化を指摘する専門家は少なくないのに、特に古いコンビナートでの具体的な対策が進まない理由に、法やしくみの不備がある。法の整備は急務だが、三井氏も指摘するように「後追い」に過ぎない法を当てにした対策で充分なはずはない。

 3月に関東のコンビナートを襲った揺れよりも、さらに大きな地震も予想される中、想定される液状化の被害と対策の具体的な検討は、どこまですすんでいるのだろうか。

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