中野淳『青い絵の具の匂い 松本竣介と私』
松本竣介への関心から手にしたのだが、松本だけでなく、戦前戦後の昭和を生きた画家が何を考えて描いていたのか、時代背景も細やかで引き込まれた。戦争、戦後の文化活動や、聴こえない松本とのコミュニケーション法など、画家の日常と人生が垣間見え、中野が、松本の早すぎる死を「清澄な知性の灯がひっそりと消えていった」と悼んだのも、しみじみわかる。
松本竣介への関心から手にしたのだが、松本だけでなく、戦前戦後の昭和を生きた画家が何を考えて描いていたのか、時代背景も細やかで引き込まれた。戦争、戦後の文化活動や、聴こえない松本とのコミュニケーション法など、画家の日常と人生が垣間見え、中野が、松本の早すぎる死を「清澄な知性の灯がひっそりと消えていった」と悼んだのも、しみじみわかる。