不特定多数に大切なことを伝えるための“表現方法”は難しい。煽(あお)るでもなく、一人よがりでもなく、伝えるというのは、発する側と、受けとる側の共同の営みだから。
テレビ番組や映画の表現が過剰になるのは、見る側が、それを求めているというからでもある。
それは、実は求めていると思われているだけなのかもしれないが、実際のところ、視聴率や観客動員数に右往左往した結果が今なのである。手軽に感動して泣ける作品が選り取り見取りの中で、重いテーマを深く考えるなど、したくない人が多数派だろう。
何をどう伝えるのか、伝える側はもちろんのこと、受けとる側の問題でもある。ネットの恩恵で、古い作品に接する機会が増えるのは嬉しい。上手く利用したい。
毎日新聞(2016.3.15)で紹介されている「碑(いしぶみ)」(1969年日本テレビ系)は、45年8月、広島第二中学校(現広島県立広島観音高校)1年生、教師計325人が原爆で全滅した記録。子を失った親らが寄せた手記を、女優・杉村春子が朗読。カメラに向かって、淡々とそれぞれのわが子たちの最期と別れを語る作品で、3月31日まで、広島テレビのサイト「つなぐヒロシマ」で動画配信されているとのこと。
テレビ番組や映画の表現が過剰になるのは、見る側が、それを求めているというからでもある。
それは、実は求めていると思われているだけなのかもしれないが、実際のところ、視聴率や観客動員数に右往左往した結果が今なのである。手軽に感動して泣ける作品が選り取り見取りの中で、重いテーマを深く考えるなど、したくない人が多数派だろう。
何をどう伝えるのか、伝える側はもちろんのこと、受けとる側の問題でもある。ネットの恩恵で、古い作品に接する機会が増えるのは嬉しい。上手く利用したい。
毎日新聞(2016.3.15)で紹介されている「碑(いしぶみ)」(1969年日本テレビ系)は、45年8月、広島第二中学校(現広島県立広島観音高校)1年生、教師計325人が原爆で全滅した記録。子を失った親らが寄せた手記を、女優・杉村春子が朗読。カメラに向かって、淡々とそれぞれのわが子たちの最期と別れを語る作品で、3月31日まで、広島テレビのサイト「つなぐヒロシマ」で動画配信されているとのこと。