「勘竹庵」evnc_chckの音楽やそれ以外

音楽の話題が中心になるかもしれませんが日々の雑感など書いていけたらと思っています。

モード・ジャズのアレンジをしてみよう(5)

2008-12-28 00:10:00 | 音楽(ジャズ)

ジャズの中でも近代音楽的位置づけである、「モード・ジャズ」風のアレンジの手法を考察しています。
まずは聴覚的に理解していただくためにすでにアレンジしたものをMP3にしています。よろしかったら以下にULされておりますのでDLして聴いていただけるといいかと思います。

「チューリップ アレンジVer.1」

「モード・ジャズ」風のアレンジの手法を引き続き考えるにあたり素材として「チューリップ」の歌を使います。キーはハ長調とします。

2小節目のリハーモナイズの際に述べたのですが、2小節目の役割は調性感を持たせる方向に導くことでした。ところが3小節目は2小節目のコードを受けてAmに進行すべきところを、あえて更なる転調の可能性を持たせてA7+9としてしまいました。結局、調性感は無くなりつつあるような(笑。クラシックでは無いのですからこれはこれでありなんですよ。

4小節目は音楽全般で言うところの一旦のフレーズの切れ目です。ですからとりあえず完結しつつも次のフレーズへの導きとなる小節です。
完結する雰囲気であれば前の小節のA7+9をドミナントとして受けた形でDを置きたいところです。そこで本当にごく素直ですがD△7とします。ここで大切なのは本当にD△7をそのままで鳴らしては終止感が強すぎて、冒頭から維持してきた調性の希薄さが解消されてしまうように感じますから、最初の小節で採った方法である「トーナリティーから考えて明らかにトニックになるであろうコードに、メジャーの場合はリディアンをあてはめる」ことをします。そこでここのコードはD△7-5となりモードはD音で始まるリディアン(def♯g♯abc♯)を使用します。「スーパー・ロクリアン=A音で始まる旋律的短音階の上昇形」と比べてC音がシャープになるだけですから、非常に近いモードを使ってアドリブが行えるわけです。

細かい説明が続くので大変でしょうが毎回1小節づつ説明させてください。
つづく・・・



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