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「勘竹庵」evnc_chckの音楽やそれ以外

音楽の話題が中心になるかもしれませんが日々の雑感など書いていけたらと思っています。

ネタ探し・・・汗(2)

2009-10-18 00:04:32 | 音楽(DTM)
E-WIndの次回テーマ指定は「涙」のネタ探し。例によって独創性の無い私は既存の巨匠たちの以下の作品を参考にするつもりです。

・H.パーセル
劇音楽「オイディプス」より「ひとときの音楽(Musik for a while)」
youtubeでこんなのを見つけました。
music for a while - purcell

・A.マルチェッロ
オーボエ協奏曲 ニ短調 第2楽章Adagio
youtubeでこんなのを見つけました。
マルチェルロ オーボエ協奏曲
・フォーレ
レクイエム第5曲 Agnus Deiおよび第7曲 In paradisum

バロック時代のイギリスの大作曲家パーセルの「ひとときの音楽」は、彼のオペラの中で歌われるアリアですが、ただでさえオペラを聴くと辛くなる私はこんな古典オペラまったく聴いたことがありません(え?。
ベルギーのカウンター・テナー歌手で、今では古楽の研究と指揮で評価の高いルネ・ヤーコプスによる録音を聴いています。ヤーコプスのカウンター・テナーをリュートとヴィオラ・ダ・ガンバの通奏低音が支え、シンプルな響きの中に何とも色っぽさが漂い。聴いていてもうっとりとしてきます。
ヴィオラ・ダ・ガンバによるバス声部の動きを参考にできないかと検証中です。
因みに、同じルネ・ヤーコプスがリュートのみを伴奏にして歌った録音も所有していますが、通奏低音として聴いた場合はこちらのほうがより声部がシンプルでわかりやすいです。ただ今回は室内楽程度の編成の曲を創る想定なので参考にはできません。

マルチェッロのオーボエ協奏曲は映画「ベニスの愛」で使用されたことで有名な、古今、最も美しいオーボエ協奏曲と言われる名曲です。哀愁に満ちた2楽章の弦群の刻みが美し過ぎるので参考にしたいな・・・と。
全然、余談ですがこの曲はおもしろいエピソードがあります。長くなりますがせっかくなんで書かせてください・・・。

アレッサンドロ・マルチェッロはJ.Sバッハより一つ年長のイタリアの作曲家です。彼は弟のベネディットとともに当時から有名な作曲家でしたが、職業音楽家では無く本職は別にあるアマチュア音楽家で、地元の同好会に参加して他の芸術家たちと交流しながら創作活動をしていました。
このオーボエ協奏曲は発表された時から評判であったようで、ドイツの作曲家J.Sバッハによってチェンバロ独奏曲に編曲され更に一般に普及していきました。
CDも無ければ一般大衆がオケ曲などに触れる機会も少なかった時代は、こういった協奏曲や交響曲をピアノ独奏、室内楽などの、比較的演奏機会の多い編成に編曲することはよく行われました。
このバッハ版は大変人気があり現在でもピアノの発表会などでもよく聴かれるのですが、何故かこれが出版された際に誤って「ヴィヴァルディ作曲/J.Sバッハ編曲」として出回ってしまいます。
その後、200年以上も経った1923年、ドイツの作曲家R.ラウシュマンがこの曲がマルチェッロのオーボエ協奏曲であることを発見し、バッハ版を元に協奏曲の形式に復元しました。ところがここでラウシュマンは「作曲者は弟のベネディットであり、調性はハ短調であった」と推測してしまい、長らくこの曲はハ短調版とニ短調版があると考えられていました。
ようやく近年になって18世紀に出版されたオーボエ協奏曲集に、この作品が収録されていることが発見され、そこに作曲者「A.マルチェッロ」と明記されていたことから現在の認識となりました。

上の2曲はどちらもバロック音楽の範疇の作品ですが、フランスのフォーレのレクイエムはロマン派の音楽です。モーツァルト、ヴェルディのレクイエムとともに「三大レクイエム」と呼ばれ、比較的短い曲であるためかアマチュアの合唱団などもよく取り上げています。第5曲の「Agnus Dei」の終始コーラスを支えるオケの対旋律と、第7曲の「In paradisum」で天国的な美しさを聴かせるハープが参考にできないかと思っています。

まぁ、まだ時間もあるんで、もう少しいろいろ聴いてみますが、目移り(耳移り)してしまうんでそろそろ構想くらいは決めないと・・・。と悩んでいる最中であります。

ネタ探し・・・汗(1)

2009-10-16 00:02:56 | 音楽(DTM)
E-WIndの次回テーマ指定は「涙」。今回の三部作の最後を飾るテーマですが、「失恋」「温もり」と順番にハードルが上がって、正直、悩んでいる方、もう開き直った方、悲喜こもごもでは無いかと・・・(笑。

かく言う私も無理やり名作コミック「トーマの心臓」を元ネタに、とりあえず第二作までは何とか既存曲を「大いに参考にさせていただき」ながらでっち上げました。

・第一作
組曲「トーマの心臓」より「これがぼくの愛」
こちらはややバロック音楽、特にJ.Sバッハに代表される対位法音楽を目指しています。ですからJ.Sバッハの「マタイ受難曲」の第一曲「Kommt, ihr Tochter, helft mir klagen(Tochterのoはウムラウト付き)」をアナライズし、声部の動きなどかなり参考にしています。調まで同じです(笑。
因みに冒頭で弦が高音からヒラヒラと弾き流しで降りてくる部分と、中低音でチェロがワシャワシャ動く部分は、実はダニー・エルフマンの「スパイダーマン」を参考にしたのは秘密です(笑。

・第二作
組曲「トーマの心臓」より「ぼくの翼をあげる」
第一作はトーマという少年の死、という衝撃的なオープニングを表現したことから、やや感情的と言いますか人間くささのある曲調であったかと思います。
第二作では元ネタのコミックの本旨である「宗教観」をより強く表現しようと、単一の旋法で主題を奏で、他超声部がそれを飽くまで華美にならない程度に装飾するアレンジを検討しました。交響曲の第二楽章にアダージョを配置するみたいなもんですね。
アレンジのインスパイアは、ポーランドを代表する現代音楽の作曲家H.グレツキの「交響曲第三番」の第一楽章です。「まんまやんけ!」と突っ込むのは大人げ無いです(笑。

で、第三作めです。どうしましょう?
オラトリオの終曲のような華やかなオケとコーラス(合唱)で締めようか?とも思っていましたが、もう少し落ち着いた曲調にしようかと考えています。そもそもコーラスのいい音源がありません。どれも70年代のプログレのようになってしまう音色ばかりです。
場面の設定は純粋な少年が神の愛に気付く瞬間と、これからの人生を神とともに生きていこうと決意する場面を想定する予定です。

例によって既存の巨匠たちの作品を参考にすべく、いろいろ検証した結果で(今のところは)以下の作品を参考にするつもりです。

・H.パーセル
劇音楽「オイディプス」より「ひとときの音楽(Musik for a while)」
・A.マルチェッロ
オーボエ協奏曲 ニ短調 第2楽章Adagio
・フォーレ
レクイエム第5曲 Agnus Deiおよび第7曲 In paradisum

つづく・・・

「温もり」を感じたい!マジで・・・

2009-09-20 17:10:19 | 音楽(DTM)
今回のE-Windのテーマ指定は「温もり」・・・。前回の「失恋」からの続きですが、普通は失恋するとなかなか温もらんもんですが。

で、そのままストレートに表現せず、前回に引き続き少しひねってコミックの「トーマの心臓」をモティーフにしてみました。

組曲「トーマの心臓」より「ぼくの翼をあげる」

再掲になりますが「トーマの心臓」について少し。
漫画家「萩尾望都さん」の初期代表作で、雑誌『少女コミック』に1974年に連載された、と言いますからもう30年以上も前の作品です。

あらすじですが、以前に途中までこの場で書かせていただきましたので、よろしければまず以下をご一読ください。

「失恋」?!思い出したくもない!

ということで続きです。


学校の図書館で偶然見つけたトーマの詩を読んだエーリクは、トーマの死が事故では無く自殺であったこと。そしてそれはすべての愛から背を向け孤独に生きようとするユーリへの、トーマの純粋な愛であったことを察する。

ユーリに気持をつのらせるエーリクは、なおも頑なに愛を拒むユーリの心を少しづつ開かせていく。
そしてユーリがかつて悪魔的な儀式に参加し、自分の意思に反して神を冒涜するような行為をしてしまったことから、最早自分は神から愛されていないこと。そして人を愛する資格が無いと思い込んでしまっていることがわかる。

そんなユーリにエーリクは語りかける。

「君に天使の翼が無いことが問題なら、ぼくの翼をあげる」

・・・続く・・・

タイトルはこのエーリクの、精一杯の愛を込めたセリフから取りました。

編成は前回の「これがぼくの愛」とほぼ同じ
・弦楽隊(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)
・木管(フルート1、オーボエ1、クラリネット1、ファゴット1)
です。

今回も宗教観のようなものを表現したいと考えていますが、より根源的と言いますか、本来の音楽の発祥が「祈り」の言葉に抑揚が付いていった。と仮定して古い「旋法」を使って構築しました。

単に最近よくグレツキの交響曲3番を聴いているからだけだったりして・・・。

キーはイ長調ですが、ほぼ全編がイ音で始まるイオニア旋法を使っています。
ぱっと聴くとグレゴリオ聖歌のように聴こえていただけると狙いどおりかな。と思いますが、その分、盛り上がりが少なく弦と管の絡みでメリハリを付けることに腐心しました。

冒頭は部分的に嬰ヘ音で始まるエオリア旋法で旋律線を構築していますが、これが4声のカノンで始まります。
最初の1:30がカノンですが、その後は旋律線が複雑な声部を構成するコラールになります。メインの旋律は相変わらずイオニア旋法で創られていますが、絡む声部はそれだけではさすがに難しく、ところどころでイ音で始まるリディア旋法が混じるのは和声と、アイディアの限界の関係です(笑。

コラールから一転。木管が休止し弦だけによるカノンが2:45から始まり、それが木管にも受け継がれてカデンツに向けてかなり大掛かりな多声音楽が続きます。

ほぼ単一の旋法を使用することで、心の平穏とか魂の救済とかそういった「温もり」的なものを表現したかったわけですが、音楽的にはやはり非常に平坦になることと、終止感が出し切れませんでした。

家内からは「いつ終わったかわからない」と評価されました・・・。確かに知らないうちに終わってますよね?

だから終止感出すの大変なの!

今回は3部作とのことですので、最終作も「トーマの心臓」からテーマを選んで創作したいと思います。よろしければ次回もお聴きくださるとうれしいです。

フランク・ザッパ風の曲を創ってみましょう(最終回)

2009-09-11 00:01:46 | 音楽(DTM)
誰にも顧みられず、また誰も望んでいませんが「ロックにあってロックを超えたカリスマ」フランク・ザッパ風の音楽を創るべく、いろいろ考察しようという自己満足記事を連載しています。

前回まででメロディー、ベース、ハーモニーはこれで出来上がりました。これでも十分に曲としては成り立ちますが、アクセントとインパクトを明確にし、エネルギッシュでリズミカルな音楽にするためにも打楽器の存在は無視できません。

今回は最終回となりますがフランク・ザッパ風の打楽器アプローチを考察いたします。

◎マリンバとドラムスの強力パーカッションでガチャガチャさせよう!
ザッパは現代音楽が大好きでしたのでドラムスも単にリズムを刻むと言うよりも、旋律と付かず離れずでなぞるようなパターンをよく編成しています。そしてその要求に対応できる技巧的で手数の多いドラマーを採用しています。
これを留意してドラムスはひたすらガチャガチャと土着的に、そして普段は裏方に徹していることを忘れさせましょう。

ドラマーにもよるのですがフュージョンでよく聴かれるパラディドルやダブルストロークを多用し、高度なルーディメンツを組み合わせたようなドラムスでは無く、フラムとシングルストロークの多いパワフルなプレイが多く、また全体の雰囲気からもそのほうが「らしい」と思います。実はフュージョン男の私はそういうドラムスを打ち込むの苦手ですが・・・。

「フラムとシングルストロークの多いパワフルで旋律と付かず離れずでなぞるようなドラムス」

またマリンバは必ずと言っていいほど入っていて、たいていはメロディーのトップとユニゾンです。

さぁ、ここまでのポイントを押さえればもうザッパも鼻血を出すような音楽を創造する力があなたには宿ったはずです。ハイ?何ですか!どこかの胡散臭い教祖・・・。ちょ・・・、お、怒りますよ!

以上 言葉で説明してもなかなかご理解は難しいかと思いますので、私の趣味満開で「私見的ザッパ音楽」を創ってみました。ご参考とはおこがましいですが是非お聴きください。

「The weasel on the peak milks the concern」

フランク・ザッパ風の曲を創ってみましょう(7)

2009-09-09 00:04:06 | 音楽(DTM)
誰にも顧みられず、また誰も望んでいませんが「ロックにあってロックを超えたカリスマ」フランク・ザッパ風の音楽を創るべく、いろいろ考察しようという自己満足記事を連載しています。

前回までで一般的に音楽に求められる「メロディー」と「ベース」を持った、フランク・ザッパ風の音楽の骨格を創りました。

こうして出来上がった骨格をそのまま演奏しても相当前衛的ですが、更にメロディーをハモらせることでより厚みを持たせられます。

◎「何?この和めないグレゴリア聖歌・・・」
ハモりをするためには和声法をきっちりやって対位法もきっちりやって胃がキュンッとなるような研鑽を積む必要があります。と普段の私なら申し上げますが今回はザッパです。どうせへんてこりんなんで、調性やらましてやクラシックで多用するとEWあたりではフルボッコにされる平行移動など「鼻かんでチンッ!」のノンプロブレムです。先の5.で記述している「ハモると4度や5度ばかり」をどんどん施してやりましょう。
4度や5度でハモりながら旋律を平行で動かすと、12平均律の場合は東洋的と言いますかエスニックと言いますかとにかく冗談で演奏した京劇のようになります。
合唱経験、特にめったにはおられないでしょうが、グレゴリオ聖歌を歌われた経験があるとおわかりいただけるのですが、生の声でハモった5度や4度の美しさは天上からステンドグラスを通して降り注ぐ光のようです。
DTM音源は音律を設定してやることができ(るものもある)ますが、ザッパの場合はむしろこの鋭く金属的に響く4度、5度を活かしてやったほうがより前衛さが増すように思います。

メロディー、ベース、ハーモニーはこれで出来上がりました。これでも十分に曲としては成り立ちますが、アクセントとインパクトを明確にし、エネルギッシュでリズミカルな音楽にするためにも打楽器の存在は無視できません。

次回は最終回になりますがフランク・ザッパ風の打楽器アプローチを考察いたします。

フランク・ザッパ風の曲を創ってみましょう(6)

2009-09-07 00:06:17 | 音楽(DTM)
誰にも顧みられず、また誰も望んでいませんが「ロックにあってロックを超えたカリスマ」フランク・ザッパ風の音楽を創るべく、いろいろ考察しようという自己満足記事を連載しています。

第3回でフランク・ザッパの創る音楽の公倍数的な特徴を浅く広くまとめたのですが、「変なスケールを組み合わせて変なメロディーを作る」および「2.16分音符、32分音符、三連符、六連符を組み合わせた複雑な音形が頻出する」という特徴を考察しました。

しかし変なメロディーを創ったつもりでもベースがそれにぴったり寄り添っていては「脈絡なく転調の多い曲」で終わってしまいます。
そこでベースは第3回でお話した特徴の中の「4.メロディーと全然関係なさそうなことをやっている」ベースを創ります。

◎メロディーと関係ないベースを創ろう!
バロックより前の単声の音楽が複数声の音楽になっていき、初期バロックにおいてメロディーとバスを重視した音楽が主流になった時代から、ベースは音楽を和声とリズムの両面からサポートする重要なパートでした。
もしそのサポート役が突如あらぬ方を向き始めたら・・・。
と言うことで先に説明したとおりメロディーが変な動きをしているわけですから、それを殊更強調するようなベースを創ります。ただし「メロディーと関係ないベース」とは言っても故ジャコ・パストリアスのように我が道を行くベースではありません。あれは単に協調性が無いと言うか目立ちたがり屋だっただけです。

・音使い
先のメロディー創りの際のアイディアにならって説明しますと、「ペンタトニックをアウトサイドに移動させた場合」は、ベースだけは元のコード範囲に残っていればいいと言えます。この場合は勝手にメロディーが離れて行ってしまうわけですが、結果として聴き手側にしてみるとベースが関係ないことをしているように聴こえます。
対して「転調が限られた変なスケールを使っている場合」は、適用しているスケール自体が調性感の希薄な変わった響きをかもし出しているので、ベースも無理に村八分になる必要は無く、このスケール・ノートの中で音を使ったほうがいいと考えられます。
ただしこの場合はリズム的なアプローチで「関係ないこと」をしましょう。
・音形(リズム)
フランク・ザッパのアレンジするベースは感覚的な表現になりますが、「メロディーと付かず離れずでラインを弾きつつ、ドラムスのようにフィルインまで入れている」ように感じます。
言葉で表現しても難しいのでザッパのアルバムに耳を傾けていただくのがいいのですが、キメのような音形の部分は同じ音形でベースも動き、比較的旋律的に動いているときはそれを崩すような音形を弾いている場合が多そうです。

抽象的で申し訳ありませんが、これらの音使いでの留意点と音形(リズム)での留意点を勘案してベースラインを創ります。

「音使いと音形(リズム)での留意点を勘案した変なベースラインとメロディー」

以上で一般的な音楽に必要な「メロディー」と「ベース」の骨格が出来上がります。

次回はこの骨格に肉付けをし、より厚みがあり前衛的な響きになるよう考察を進めます。

フランク・ザッパ風の曲を創ってみましょう(5)

2009-09-05 00:05:00 | 音楽(DTM)
誰にも顧みられず、また誰も望んでいませんが「ロックにあってロックを超えたカリスマ」フランク・ザッパ風の音楽を創るべく、いろいろ考察しようという自己満足記事を連載しています。

第3回でフランク・ザッパの創る音楽の公倍数的な特徴を浅く広くまとめたのですが、「変なスケールを組み合わせて変なメロディーを作る」特徴とともに今回はリズム的なアプローチで更に特徴を掴んだ手法を考察します。

音使いは前回までのアイディアを駆使したとして、音形を考えなくてはいけません。フランク・ザッパの創るメロディーは第3回で列記の中にある「2.16分音符、32分音符、三連符、六連符を組み合わせた複雑な音形が頻出する」という特徴があります。

◎音楽に合わせてノッていると脱臼しそうな音形を創ろう!
よく人間は鼓動が2拍子なので2拍子の行進曲や、4拍子のダンス音楽は自然と体がノレると言われます。同様に8分音符や16分音符も偶数音符なのでリズムも取り易く、ノリもいい感じがします。これを大きく裏切るとせっかくノリノリだった体は急ブレーキをかけられたかのごときインパクトを受けます。16分音符を4回叩きすぐに3連符を叩き、8分音符を4回叩く。といったことをするとまるで電車が急激に減速するようなリズムを感じます。先のとおりの変なスケールをこういう気まぐれに創ったかのような音符に当てはめて、音使いと音形の両面からありえなさそうな気持ち悪いメロディーに挑戦してみてください。

「ペンタトニックが変な組み合わせになっており、転調が限られた変なスケールを使い、脱臼しそうな音形を駆使して創られた変なメロディー」

メロディーができたところでそれを支える他の要素を付加する必要があります。
次回はそんな要素の一つである「ベースライン」を考察します。

フランク・ザッパ風の曲を創ってみましょう(4)

2009-09-03 00:03:50 | 音楽(DTM)
誰にも顧みられず、また誰も望んでいませんが「ロックにあってロックを超えたカリスマ」フランク・ザッパ風の音楽を創るべく、いろいろ考察しようという自己満足記事を連載しています。

第3回でフランク・ザッパの創る音楽の公倍数的な特徴を浅く広くまとめたのですが、前回からこれらを少し具体的に考察させていただいています。

フランク・ザッパの音楽の特徴で実は一番やっかいなのは「3.ロックやジャズのようなコード進行にメロディーを乗せる音楽では無く、変なスケールを組み合わせて変なメロディーを作る」である。と前回はお話して具体的な手法を考察しました。

今回も引き続き変なメロディーを作ることが容易なスケールの使い方を検証します。

・転調が限られた変なスケールを使う
何か難しい言葉が出てきましたがこれはフランスの近代作曲家O.メシアンの著書「我が音楽語法」に書かれている言葉(だそう)です。
簡単に言ってしまえば例えば長音階(ドレミファソラシド)は平均律12音の中に11個あります。

  ドレミファソラシド
  ド♯レ♯ミ♯フ♯ァ♯ソ♯ラ♯シ♯ド♯
  レミフ♯ァソラシド♯レ
  ・・・・・・
と順番に半音づつ上がっていけばそうなります。

ところがドビュッシーが多用した。と言われる全音音階は平均率12音の中に2個しかありません。ドから始めるとドレミファ♯ソ♯ラ♯ド。ド♯から始めるとド♯レ♯ファソラシド♯。この音階はあとはレから始めようがソから始めようが、必ずドから始めたものかド♯で始めたもののどちらかと同じになります。
つまり平均率12音の範囲では一回しか転調の可能性が無いスケール。非常に調性が希薄なスケール。そこを逆手にとって普通だと歌えない変なメロディーが作り易いスケールと言えます。
同様にコンビネーション・オブ・ディミニッシュド・スケールも3個しか無いので、変なメロディーが作り易いスケールですね。
「コンビネーション・オブ・ディミニッシュド・スケールってなんだ?」
と言う方はどこかジャズ理論かメシアンについて書かれたマニアなサイトを探してみてください。

これらをあまり深く考えずに組み合わせながらメロディーを創ってしまおう。ということです。

音使いについて2つの手法をお話しましたが、次回はリズム的なアプローチで更に特徴を掴んだ手法を考察します。

フランク・ザッパ風の曲を創ってみましょう(3)

2009-09-01 00:02:00 | 音楽(DTM)
誰にも顧みられず、また誰も望んでいませんが「ロックにあってロックを超えたカリスマ」フランク・ザッパ風の音楽を創るべく、いろいろ考察しようという自己満足記事を連載しています。

前回はフランク・ザッパの創る音楽の公倍数的な特徴を浅く広くまとめました。
今回はこれらを少し具体的に考察させていただきます。

前回お話した特徴で実は一番やっかいなのは「3.ロックやジャズのようなコード進行にメロディーを乗せる音楽では無く、変なスケールを組み合わせて変なメロディーを作る」です。

そこで変なメロディーを作ることが容易なスケールの使い方を検証します。

合言葉は「歌えるメロディーなぞおととい来やがれ!」です。

◎変なメロディーを創ろう!
例えばピアノの鍵盤をグチャグチャと弾いたり、かわいい愛猫にシンセサイザーの上を歩かせたりして創る。というある意味アッパーな考えもありますが、ここは一応知性を持って対応したいと思います。

・ペンタトニックのアウトサイドへの変な移動
ジャズをかじられるとわかるのですがアドリブの基本に、コードの上でペンタトニック・スケールを使うものがあります。一般的なのは例えばマイナー・コードであればそのルートの短三度上から始まるペンタトニックを使います。

  Exp.Am7の場合はCで始まるペンタトニック(ドレミソラ)

ちなみにここで言うペンタトニックは俗に「よなぬき(長音階の4番目の音と7番目の音を抜いたもの)」と呼ばれるもので、沖縄の音階や邦楽音階の壱越などではありません。念のため。
ペンタトニックを素直に使い続けるとセンスがあればジミ・ヘンドリクスになり、センスが無いとどこかの音頭になります。そんなにみんなセンスがあるわけでは無いのでジャズの世界ではアウトサイドへ移動する。ということをやります。
アドリブなので極めて感覚的で大雑把な判断ですが「少し同じペンタばっかり弾き(吹き)すぎてるなぁ・・・」と感じたら全然関係無いペンタトニックを弾い(吹い)たり、少しだけ、例えば一音だけずらしたり比較的近い音構成のペンタトニックに移動したり(これをアウトサイドへの移動と比べてインサイドへの移動と言います)します。これもセンスがあればハービー・ハンコックになり、センスが無いと単なるへたくそか難しく考えすぎて元に戻れなくなった人になります。


イ短調
Am7のコード
Cで始まるペンタトニック(ドレミソラ)

この場合はコードの構成音とCで始まるペンタトニックの間ではレ音だけが非和声音ですので、最もコードに合致したペンタトニックとなります。
これに比較して例えばGで始まるペンタトニック(ソラシレミ)を使うと、シ音とレ音以外の音はすべて和声音です。また先のCで始まるペンタトニックと比較するとシ音以外は同じ音が構成音に入っています。なので極めてインサンドなペンタトニックと言えます。

・Gで始まるペンタトニック(ソラシレミ)はCで始まるペンタトニック(ドレミソラ)に極めてインサイドな関係

しかしB(H)で始まるペンタトニック(シド♯レ♯ファ♯ソ♯)はコードの構成音に対して、一つとして同じ音が無いことから非常にアウトサイドなペンタトニックです。

・B(H)で始まるペンタトニック(シド♯レ♯ファ♯ソ♯)はCで始まるペンタトニック(ドレミソラ)に極めてアウトサイドな関係

これらを組み合わせながらメロディーを創ってしまおう。ということです。

例)以下のように組み合わせてメロディーを構築していく
Cで始まるペンタトニック→Gで始まるペンタトニック→B(H)で始まるペンタトニック→Gで始まるペンタトニック→Cで始まるペンタトニック

次回も引き続き変なメロディーを作ることが容易なスケールの使い方を検証します。

フランク・ザッパ風の曲を創ってみましょう(2)

2009-08-30 00:07:13 | 音楽(DTM)
誰にも顧みられず、また誰も望んでいませんが「ロックにあってロックを超えたカリスマ」フランク・ザッパ風の音楽を創るべく、いろいろ考察しようという自己満足記事の始まりです。

前回はフランク・ザッパについて少しだけ紹介させていただきました。
「フランク・ザッパなんて聴いたことも無い」と言う方には・・・そうですねぇ・・・。彼はもの凄い数の音源をリリースしており、生前に創り貯めた未公開の音源が未だに新作で公開される人なので簡単では無いのですが、私が聴いている数少ない彼のアルバムではライブですが「Zappa in N.Y」がわかりやすくてかっこよかったですね。
ライブとは言ってもザッパは全ライブ録音からよくできている部分を編集して、完璧に仕上げるのでその完璧な超絶ぶりはスタジオとなんら変わりません。

さて現代音楽テイスト漂うザッパの曲の公倍数的な特徴は

1.全編が変拍子または四拍子だけど小節をまたぐ音形で変拍子にしか聴こえない

2.16分音符、32分音符、三連符、六連符を組み合わせた複雑な音形が頻出する

3.ロックやジャズのようなコード進行にメロディーを乗せる音楽では無く、変なスケールを組み合わせて変なメロディーを作る(例えると得体の知れないカルト教団の宗教的な儀式に参加しているような感じ・・・、とか音痴な野郎二人が耳をふさいでサザンの「渚のシンドバッド」かB'zの「BLOWIN'」をデュエットしているような・・・、とか)
結果として速いテンポで細かい音のユニゾンがやたら多い

4.ベースはメロディーと全然関係なさそうなことをやっていることが多い

5.ハモると4度や5度ばかりで3度や6度は少ない
3度や6度があると調性の範囲を逸脱した進行になる(ずっと長3度のまま、あるいは短3度のままでハモりながら進行する)

6.マリンバが編成に入っていてしかもめちゃくちゃ目立つ

7.リードは管楽器をよく使いシンセサイザーやギターは補助的に使う

8.キーボーダーはアコピよりエレピ、クラビネット、ハモンド・オルガンをよく使う

9.ドラムスはバッキングをすることと、リードをバカテクのリズムでユニゾンすることが半々くらい
バッキングの最中も凄まじいフィルインがあるが、それは単にそういうことが好きな自己顕示欲の強いドラマーばかり雇っているからだと思う

10.技巧的でインパクトのあるキメが必ずある

以上のような特徴を踏襲すれば今日からあなたにもフランク・ザッパ風の曲が書けます(笑。

今回はとりあえずフランク・ザッパの公倍数的な特徴を浅く広くまとめました。
次回はこの「わかったようでわからない特徴」を具体的にしていきたいと思います。