「勘竹庵」evnc_chckの音楽やそれ以外

音楽の話題が中心になるかもしれませんが日々の雑感など書いていけたらと思っています。

漢(をとこ)は肉

2009-07-20 00:05:20 | お料理
料理を作るのも実は好きなevnc_chckでございます。

男は総じて肉好きでは無いかと持論をふりかざすわけですが、かく言う私も日ごろ(夜毎)の生活は草食系男子でありながら、食生活に関しては何を食べようかと思案するとまず肉を選択してしまいます。

そんな肉好き男子の私は子供のころ近所の肉屋さんで母が「極めて稀に」買ってくれた焼豚(チャーシュー)を、一度でいいからたらふく食してみたいものだ。と五位のようなつつましやかな夢を持ちつつ大人になりました。

結局、私の前には藤原利仁は現れず、大人になった今では我が家はもらい物でもしない限りチャーシューは私の手作りです。

チャーシューは肉の塊にタレをかけながらオーブンで焼く方法と、肉の表面を焼いておいてタレの中で煮込む方法の両方を使い分けていますが、最近は手間の要らない煮込む方法がもっぱらです。

肉は豚のバラ肉の塊かロースの塊を使います。脂たっぷりがお好みなら迷わずバラ肉ですが、最近ちょくちょく目にする皮付きのバラ肉はチャーシューにするより角煮にすることをお薦めします。

ロースの塊を使用する場合はそのまま使いますが、バラの場合は一手間かけると見た目が良くなります。バラ肉はたいてい幅100mm、厚み40mm、長さ300mmくらいの棒状で売られていると思います。もちろんプロ用はまさにアバラからはずしたままの姿もあるでしょうが、一般にスーパーなどではこの形状に切り分けパック詰めされています。
で、これを厚みが15~20mmくらいになるように包丁でスライスします。厚み部分から包丁を長手方向に入れていきますが、最後まで切らずにはじを少し残します。もう少しわかりやすく言うと幅100mm、厚み15~20mm、長さ600~800mmくらいのテープ状に加工するわけです。
そしてこの肉のテープを長手方向に巻き込んでロールケーキのようにします。更にそのままでは焼いたり煮たりしているうちにほどけてしまいますからタコ糸でグルグルと縛ります。糸と糸の間からはみ出るボンデージ風のお肉がとてもエロティックで・・・い、いかんぞ!料理作れよ!

軽く肉に塩コショウをふり、こげないように少しすり込みます。そしてフライパンに油を引いて表面が少し焼色が付く程度まで焼きます。
あとは焼き色のついた肉の塊を煮汁の中で煮込むだけでできあがりです。

<煮汁>
・たまねぎのすりおろし(肉の塊が6個までくらいなら1個で十分)
・にんじんのすりおろし(肉の塊が6個までくらいなら1本で十分)
・にんにく、しょうがのすりおろし少々(チューブで市販のものでOKです)
・しょうゆ1:酒2:みりん1の配合で鍋に入れて肉がかぶるくらいで調節してください
・砂糖(量は好みで 甘めが好みなら当然多く)
・ゴマ油(香り付けなので大さじ1くらいで十分ですがお好みで調節してください)
・牡蠣油(香り付けなので大さじ1くらいで十分ですがお好みで調節してください)
・塩コショウ少々
・中華スープ少々(入れるとコクが出ますがせっかく豚肉を煮込むのでほどほどに)

これを肉と一緒に鍋に入れて落し蓋をして煮込みます。弱火で40分煮込んだら肉の上下を逆にして更に40分煮込みます。煮汁の表面に浮かぶアクと肉の脂は時々すくってください。
落し蓋が無ければキッチンペーパーに長さ1cmくらいの切れ目を20箇所くらい入れたものでも十分に代用できます。(私は落し蓋を洗うのが面倒なのでいつもこの方法です。)
ちなみに落し蓋をアルミホイルで代用する方法もありますが、少し金属の臭いがつくので個人的には好きではありません。

煮汁は肉や野菜のうまみをたっぷり含んでいるので捨てるのはもったいないです。表面の油を十分にすくって冷蔵庫に保管しておけば、野菜炒めや焼ソバの味付けに活用できます。

スライスして軽く焼いてそのまま贅沢にパクついても良し。当然ラーメンに入れても良し。残り少なくなったら刻んでチャーハンの具にしても良し。時間はかかりますが大した手間は要りませんので是非!

ホワイトディは本当に大切な人と・・・

2009-03-15 00:25:12 | お料理
ひさびさに点滴をうって一週間禁酒するという快挙を成し遂げたevnc_chckです。

昨日はホワイトディと言うことで、数年前なら会社の女性たちからギリギリとチョコをもらい、「等価交換にならんなぁ・・・」と文句を言いながらお返しを買っていたもんです。
最近はそういうくだらない虚礼はだれも歓迎しないため、パートナーにだけお返しをすればいいという至極自然な行為ですむ。よい時代です。

で毎年ホワイトディに限らず、家内の誕生日や母の日には私が食事を作ります。今回は私が病み上がりであまり消化に悪いものはできないので、メインは「豆腐ステーキ」。しかしこれだけでは食べ盛りの子供には霞のようなモノなので、叉焼もサブで作りました。

豆腐ステーキは居酒屋の人気メニューですが、私はこっちりとした物が好きなので木綿豆腐をしっかり水切りをします。布巾で包んで水切りをする人もおられますが、私は少し重量のある皿でサンドウィッチして、絞り出すように切っています。だいたい3時間くらい皿ではさんで水を出すのですが、時間短縮を狙ってあまり重量をかけるとヘルニアのように豆腐の中身が横に飛び出すので、大皿一枚程度の重量で時間をかけることで四角い形を維持したまま水が切れます。

たれは3cmくらいに切ったニラとスライスして斜めに切ったエリンギを炒め、酒2:醤油1、ごま油、塩・胡椒(少々)、ニンニク、生姜、牡蠣油、砂糖(少々)で味付けし、とき片栗粉で軽くとろみをつけます。ニラの他にネギとかでもいいのですがキノコ類は何か入れたほうがおいしいです。

十分水が切れた豆腐の表面に塩と胡椒をふります。豆腐は水気がありますが木綿豆腐の表面は意外と硬いので、塩・胡椒をふっただけでは表面に残り炒めたときに黒くコゲでしまいます。ふったら少し指の腹ですり込んでやると味もなじみ、焦げることもありません。
フライパンで油が十分熱くなったら豆腐に小麦粉をまぶしてフライパンに置きます。先に小麦粉をつけると水分を吸ってグルテンになり、「パリパリ感」が無くなるので炒める寸前に小麦粉はつけましょう。ここは時間との勝負です。
豆腐を崩さないようにひっくり返しながら、全ての面に焼き色をつけたら弱火にしてフライパンに蓋をします。つまり豆腐の中は蒸し焼きにするわけですね。

肉や魚と違いずっと同じ面を焼いていても意外と焦げないもんです。豆腐が水分を持っているからなのでしょうか?よくわかりませんがこのあたりはポーク・ステーキや魚のムニエルなどより楽です。

中まで十分熱くなったら皿にとり、先に作ったアツアツのたれをかけます。

食べやすくてそれでいて結構満腹になるこの料理。材料も安いですから是非どうぞ。

叉焼についてはまたの機会でご紹介します。

お好み餃子

2009-02-08 00:03:03 | お料理
実は料理を作るのが好きなevnc_chckです。

最近は忙しくなかなか料理ができませんでしたが、今日は妻が夜に仕事(いや、別に繁華街でのお仕事じゃなくて、妻はピアニストでオペラの伴奏とかコンサートは夕方から夜が多いんですよ)なので、私が「餃子」を作ることになりました。子供たちも大好物です。

餃子はよく豚ミンチを買って作る方が多いのですが、ミンチはいろいろ混ざっていて旨味にばらつきがあり肉も繊維がつぶれて歯ごたえがありません。ハンバーグとかロールキャベツならともかく、餃子はやはりバラ肉か肩ロースあたりを買ってきて自分で包丁で叩いて引いたほうが味も均質ですし、なにしろ歯ごたえが全然違います。

今回は肩ロースを800g使いました。私の配合ですが肉100gに対して白菜が大きい葉で0.5枚、ニラが3本くらいです。この分量比で混ぜるとフィリングたっぷりに包んでも肉100gで丁度10個くらいできます。
豚肉はとにかく面倒ですが包丁で叩いていきます。ミンチのようにバラバラにするのでは無く少し繊維を残して5mm角ぐらいになるまで根気良く「切り刻み」ます。バラバラにちぎれそうでかろうじて繊維や脂でつながっている程度がおいしいです。
白菜は少しびしょびしょなぐらいに濡らして耐熱容器に入れ、ラップをして電子レンジで加熱(厳密には内部から発熱)します。本当はセイロで蒸すといいのですが時間節約です。分量によりますが今回は大きい葉を4枚で500W6分くらいかけました。出してすぐはめちゃくちゃ熱いのでやけどに注意です。ラップをはがしてしばらくさまします。さめたら少し水分を絞って5mm角くらいに刻みます。ここでギュッと水気を切る方もおられますが、白菜の臭みが欲しいので私はあまり絞りません。あとシャキシャキした食感と瑞々しさも欲しいところです。ただし十分に水気を絞れば肉と混ぜ合わせたときにフィリングの水分が少なくこっちりとするので、後々に皮で包む作業が楽になります。
ニラはこまかく刻みます。これは3mm長くらいですかね。あまり大きいと肉と混ぜたときにうまくなじまず、細かすぎると口に入れて噛んだときの舌触りが無くなってしまいます。
更にここに今回はエノキダケを刻んで入れました。これはコリコリさとツルッとした独特の感触を加味するためです。

材料の下準備が終わればあとは十分に混ぜてこねます。最初はなかなか混ざりませんがゆっくりまぜていき塩コショウ、牡蠣油、酒、醤油、ゴマ油、にんにく、しょうがを好みで加えていきます。最後に片栗粉をつなぎに入れて少し寝かします。

フィリングがしっとりとしたらヘラで取りながら皮で包んでいきます。餃子に付けてあるヒダは焼いたときに片側の皮が縮むことで破れるのを防ぐためですが、米粉の入った強い生地の皮を使うならヒダは無くても破れずに焼けると思います。ただし見た目が綺麗なので当然私はヒダをつけますが。

であとはフライパンで焼き色を付けて水を少しさして蓋をして蒸し焼きにします。水に小麦粉や片栗粉を混ぜて餃子と餃子をつなぐ皮をつくる方がいますが、私は好きではありません。

全部で78個作りました。妻の帰りが遅いのでせっかく包んだのになかなか焼きに着手できません。ようやく妻が帰宅したのでいざ焼こうとしますと皮に肉や白菜の水分が滲みて、皮のグルテンが粘着質を持ち餃子どおしが巨大な饅頭のようにくっついてしまいました(涙・・・。

まるで餃子味のお好み焼きのようになった物体をそれでも家族はおいしそうに食べてくれました。