ジャズを演奏するために考案され、今や軽音楽のみならずクラシックを演奏したり、アレンジしたりするにも必須とも言える「コード・ネーム(コード)」の知識。
しかしジャズから生まれた魔法の記号「コード」に縛られて自分の作曲や編曲に紆余曲折が生じたことも、ごく個人的な経験の範疇ですが書かなくてはいけないな。と考えています。
ごく最近まではジャズの「アドリブ=即興での作曲行為」を応用する方法が、作曲・編曲の方法としては唯一無二だと考えていた私は、三月ウサギさんが開催された、「第3回オーケストラアレンジ勉強会」に参加したことで考え方を変えなくてはいけなくなりました。
元々クラシックは好きでマーラーとか聴いてましたし、ブラバンやビッグバンドの経験もあるので
「やってみれば何とかなるだろう」
という根拠の無い自負があったのはある意味良かったと思っています。
金管も煌びやかなアレンジが出来上がり、こんなもんだと思って投稿した私に思ってもみなかったコメントが来ました。モティーフの作者gratinさんのコメントでした。
「全体的なつくりにやはりバンドアレンジのバックグラウンドを強く感じました。~中略~ベースもかなり動くのですが、それがアンサンブルに適するかどうかと問題」
あまりにコードを使った演奏、アレンジ、作曲に慣れすぎていた私は、最低音はコードのルートをあてはめておけばいいと先入観を持っていたのでした。実際、そういう使われ方も多いことは多いのですが、軽音楽のバンドのように「音域=パート」という考えはオケにはあてはまりません。オケは「弦パート」「木管パート」といった具合に「音色で分類」し、その音色の音域での混ぜ方が重視されるものですが、それが理解できていなかったのです。
他の参加者さんはそこはあまり重視したコメントはされていませんでしたが、目からウロコだった私はもう気になって仕方ありません。
そこでクラシックのオケ曲のスコアを少し読んでみることにしました。大きく分けると低音パートが全体を和声的に支えている「オルガン的」な部分もあれば、旋律的に動いている部分もあります。
これが同じオケ編成でもハンス・ジマーなどに代表される「サントラ・オケ」だと、実にバンド的な響きを持っています。低音はシンセサイザーやピアノ、打楽器にまかせてしまい、弦や管はユニゾンとかごく薄くハモった状態で旋律を奏でたり、すこしリズミカルなリフを奏でたりする程度だったりします。まさにバンド・アンサンブル的なアレンジが施されています。
結局、私のその段階のオケ・アレンジは、楽器をどっさりと豪華に重ねている点はクラシックの後期ロマン派的で、低音声部でルート音が素直に動いている点はサントラ・オケのようであったわけで、そこをわかって配分しているならともかく、実に勘だけで作業していた中途半端なものであることがわかってきました。
しかしながら大して勉強もしていない私にはこれをどう解決したらよいか?まったくノー・アイディアでした。
つづく・・・
しかしジャズから生まれた魔法の記号「コード」に縛られて自分の作曲や編曲に紆余曲折が生じたことも、ごく個人的な経験の範疇ですが書かなくてはいけないな。と考えています。
ごく最近まではジャズの「アドリブ=即興での作曲行為」を応用する方法が、作曲・編曲の方法としては唯一無二だと考えていた私は、三月ウサギさんが開催された、「第3回オーケストラアレンジ勉強会」に参加したことで考え方を変えなくてはいけなくなりました。
元々クラシックは好きでマーラーとか聴いてましたし、ブラバンやビッグバンドの経験もあるので
「やってみれば何とかなるだろう」
という根拠の無い自負があったのはある意味良かったと思っています。
金管も煌びやかなアレンジが出来上がり、こんなもんだと思って投稿した私に思ってもみなかったコメントが来ました。モティーフの作者gratinさんのコメントでした。
「全体的なつくりにやはりバンドアレンジのバックグラウンドを強く感じました。~中略~ベースもかなり動くのですが、それがアンサンブルに適するかどうかと問題」
あまりにコードを使った演奏、アレンジ、作曲に慣れすぎていた私は、最低音はコードのルートをあてはめておけばいいと先入観を持っていたのでした。実際、そういう使われ方も多いことは多いのですが、軽音楽のバンドのように「音域=パート」という考えはオケにはあてはまりません。オケは「弦パート」「木管パート」といった具合に「音色で分類」し、その音色の音域での混ぜ方が重視されるものですが、それが理解できていなかったのです。
他の参加者さんはそこはあまり重視したコメントはされていませんでしたが、目からウロコだった私はもう気になって仕方ありません。
そこでクラシックのオケ曲のスコアを少し読んでみることにしました。大きく分けると低音パートが全体を和声的に支えている「オルガン的」な部分もあれば、旋律的に動いている部分もあります。
これが同じオケ編成でもハンス・ジマーなどに代表される「サントラ・オケ」だと、実にバンド的な響きを持っています。低音はシンセサイザーやピアノ、打楽器にまかせてしまい、弦や管はユニゾンとかごく薄くハモった状態で旋律を奏でたり、すこしリズミカルなリフを奏でたりする程度だったりします。まさにバンド・アンサンブル的なアレンジが施されています。
結局、私のその段階のオケ・アレンジは、楽器をどっさりと豪華に重ねている点はクラシックの後期ロマン派的で、低音声部でルート音が素直に動いている点はサントラ・オケのようであったわけで、そこをわかって配分しているならともかく、実に勘だけで作業していた中途半端なものであることがわかってきました。
しかしながら大して勉強もしていない私にはこれをどう解決したらよいか?まったくノー・アイディアでした。
つづく・・・
目からウロコでした・・・!
ときどきCDでオケを聞いていて、「もしかしてビッグバンドの延長で作れるのでは」などと、ときどき思ってましたが、そういう問題じゃないのですね^^;
何はともあれ続きが気になります。
>ビッグバンドの延長で作れる
いやいやそれでいいんですよ。
オケで金管の役割はフレーズを強調することです。ジャズで言えばビートを強調することと共通します。
ですから昔のオケ曲はラッパはティンパニと同じ動きが多かったんです。
ビッグ・バンドでもペットやボーンはドラムスと一緒にキメをしてる場合が多いですよね。
オケの木管は旋律を色彩豊かに演奏します。
ビッグ・バンドのサックス・セクションとほぼ同じと理解して構いません。
要は各楽器の役割を理解できるまで、いろいろな一流の演奏や作品を聴きこむ必要があるのに、漫然と聴いていた自分を省みたいいきっかけであったのです。