「勘竹庵」evnc_chckの音楽やそれ以外

音楽の話題が中心になるかもしれませんが日々の雑感など書いていけたらと思っています。

ジャズの和声と旋法(2)

2008-07-31 00:23:54 | 音楽(ジャズ)
前回はスィング時代の特にピアノによる和声の特徴を述べました。
今回は引き続きその後に起こったビバップのムーブメントの中で使われた和声を説明いたします。

・ビバップ時代(だいたい第二次世界大戦後から1950年初頭のスタイル)
時代を代表するピアニスト
バド・パウエル、セロニアス・モンク
スイングがビッグ・バンドが主流だったため、クラシックの機能和声に近いコード展開でアンサンブル的響きを重視し、個人プレイを制限していたのに対して、ビバップは従来から存在するスタンダードナンバー(スイング時代に作られた「A列車で行こう」とか)のコード展開を複雑化し、その上でいかにかっこいいアドリブをとるか。を主流にした。
コード進行が複雑な分、あまりコードでアドリブの自由度を制限するわけにいかず、根音と構成音が明確なストライド・ピアノは使用されず、また奏法上も左手に気を取られるよりアドリブだ!ということで、ベースはウッドベースにまかせて、ピアノは調性がわかる程度の音を転回させながら叩くスタイルに。

例)
一般的なブルース進行(Key=F)

Code進行が:F7→B♭7→F7→F7~
であった場合Bassのラインはおおむね以下のように弾かれます
F/E♭/D/C│B♭/A♭/G/G♭│F/F/G/G│G♯/G♯/A/A~
それにかぶさるPianoのバッキングは
1小節目:下からD,E♭,A
2小節目:下からC,D,A♭
3小節目:下からD,E♭,A
4小節目:下からD,G,C
こんな感じに入ってきます。

左手でベースを弾きながらこのヴォイシングで和音を右手で弾くと、結構、Jazzっぽいと思います。
ベースは基本は1拍目にルートを持ってきますが、上のピアノは少なくともルートは殆ど弾かず、3度と7度を基本にテンションを入れています。原型はあきらかにストライド・ピアノの2拍目と4拍目ですが、これが実際は三連裏で入ったり、和声法ではありえない平行5度で移動したりして、アドリブにからむ対位旋律のようです。
この時代は複雑になったコード進行の上で、どう美しいアドリブをとるか。に主眼が移りアンサンブルも即興能力が重視されたため、このような音使いが見られます。

この時代の演奏を収録したCDでわかりやすく、かつお薦めを一枚。と言われると私は「Jazz at massey hall」を挙げます。いろいろ逸話はある一枚ですがとにかくわかりやすく素直に「やっぱ凄いわ・・・」と思えます。

チャーリー・パーカー ジャズ・アット・マッセイ・ホール - goo 音楽

次回はビバップの発展形、「ハードバップ」に触れます。お楽しみに。

ジャズの和声と旋法(1)

2008-07-29 12:17:47 | 音楽(ジャズ)
以前にある方が運営されているBBSで和声に関する議論をさせていただいたことがあります。
その際にジャズの独特な和声がわかりにくいという雰囲気であったことから時代の流れの中で、どうジャズの和声(と旋法との関係)が変遷してきたのか主観交えてレポートをしました。せっかくですのでここに転載して他の皆様にも少しでも何かの参考になればと思います。

*とても長いので数回に分割させてください。

Jazzのピアニストが叩いてるコードは、演奏される曲のスタイルの年代にもよるので、簡単には説明しきれないのですが、・スイング時代(だいたい第二次世界大戦前のスタイル)
時代を代表するピアニスト
オスカー・ピーターソン、テディ・ウィルソン、アート・テイタム
左手でもの凄いスピードでジャンプ・ベースを弾きながら、右手はソリストのアドリブにオブリガートでからむスタイル。所謂ストライド ・ピアノと言われるもの
→左手のベースのおおまかな説明
 一拍目:低音部分でルートとその10度上
 ニ拍目:その1オクターブ上のポジションで3度と7度または6度
 三拍目:低音部分で5度をオクターブ
 四拍目:ニ拍目と同様かその転回形(下から7度または6度、3度)
ウッドベースがコードとコードを非和声音で強引に繋ぐ中で、バロックの通奏低音のようなプレイを黙々としていました。
戦後も第一線で活躍するピアニストが多かったため、例えばクラリネットのベニー・グッドマンのライブなどで、驚異的なテディ・ウィル ソンのジャンプ・ベースを見たことがあります。オスカー・ピーターソンが来日したときもステージで何曲か独奏をしてましたが、クライマックスに向けてジャンプ・ベースがどんどん早くなっていき、高速でウィジャ盤をやっているようにしか見えなくなった瞬間に、「多分 リストもこんな感じで客を熱狂させたんだろうなぁ・・・。」と思い、ジャズ・ピアニストになるのをあきらめたものです。まぁ弾けなくてもプロやってる人の方が多いでしょうが・・・。即興でフーガが弾けないオルガニストとか・・・クスクス。

以上はスィング時代について簡単に説明いたしました。
次はビ・バップの時代について簡単に触れます。

音楽で生きるということ

2008-07-25 14:31:51 | 音楽(全般)
私は今でこそしがない勤め人ですがかつては音楽家(演奏家ですが)を目指し、一応音楽関係の大学入学の勉強もしていました。口ばっかりでいい加減だったので言うほど一生懸命だったわけではありませんが。

で日本の音楽関連の大学で最高権威は「東京芸術大学」通称「東京芸大」。「芸大」と言う単語まで略してもこの学校を指すぐらいの権威です。お金持ちでちょこっとピアノ習ってましたぁ。程度で入れる学校じゃ無いですし実際、科によってはもうおっさん、おばさんの世代になっても「芸大」受験を挑戦し続けている方々もおられます。

音楽大学や芸術大学で教授になるような人間の多くがこの学校の卒業生です。いや大袈裟じゃなくへたをするとその辺の音大卒では講師になるのも大変です。もちろん「芸大」を出れば努力も無しで「講師→教授」とエリート・ドクター・コースを歩めるわけではありませんが、何しろスタートですでに違うことだけは確かです。

どうしてこんなことを急に言い出したかと言いますと「芸大」卒はそれぐらい大変なことなんですが、言い換えればわが国の芸術の国際的なレベルの維持、向上、発展の責任を担っていて、私も含めて多くの「芸術を楽しむ人間」の期待を背負って生きる責務もある。と思うんです。

ある作曲家で指揮者の方のお嬢さんを思い出しました。その娘さんは小学生高学年くらいからピアニストを目指し当時からステージに立っておられました。ですからよほど途中で気が変わったりモティベーションが下がったり家庭環境の大きな変化とかが無ければ、現在はある程度のピアニストになっているであろう。とふと考えたのです。
「うろ覚え」だったんですが名前でストレートにネット検索してみました。

案外すんなりヒットしたので拍子抜けだったんですが何と一応本人の公式HPが存在しているではありませんか。

何々、おぉ日本の誇る件の「東京芸大」のピアノを卒業しているでは無いか!

「ばりばりクラシックのリサイタルを開いてどこかの大学の講師ぐらいにはなっておられるか。親も親だし。」

と思いながら思ったとおりと言いますか、あまりに普通な展開を予感させる雰囲気であったので、実はこの時点で半分は興味もなくしておりました・・・。のですが何か違う・・・え?

あれ?

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?

何か「結婚式」やら何かの「パーティー」の音楽のプランニング?こう言っちゃあなんだが音楽とは言っても少しうさん・・・怪し・・・ゲホゲホ。
人違いかと思って思わず経歴を再確認しましたよ。父親は作曲家で指揮者。間違い無さそうです。確かにピアニストもやっておられるのですが前述のとおり結婚式やパーティーの企画として演奏するんだそうです。ふーん。まぁ音楽の需要はいろいろですし芸大出たからと言って生涯クラシックや現代音楽をやらなくてはいけないなんて言う法は無いです。時々は喫茶店みたいなところで軽めのコンサートもやっているみたいですし仕事は仕事です。
んで、ご結婚もされていてご主人は、おぉ海外の方だ。国際結婚だ。で、ご主人は作曲家か指揮者かひょっとしてヴァイオリニストで夫婦共演も多く。みたいな。

  「くぅ!絵に描いたやうな音楽一家なんやろうなぁ。」

と思ってサイトを読み進むと「(奥様の経営されている)事務所に所属して日本で歌手を」・・・。うむう・・・。自費でCDも出していますが何の歌手だろう?写真での想像だけだがドレッドみたいな髪型でヒゲをはやしてHipHopかなんかやってそうだけど、根はゴスペルらしいしなんだかコメントが難しいなぁ。大きな事務所に所属してテレビに出たりCDバンバン売るだけが歌手では無いが・・・。なんかなぁ・・・。本国では何やってたんだろう?

時代なんでしょうか、音楽の中でも非常に現実的と言うか失礼な物言いをすれば即物的な世界を選択されたという印象でした。

今の時代の「音楽で生きる」ありかたの一つですね・・・。

泣かずに観ないで。「真夜中のカーボーイ」

2008-07-23 02:09:30 | 映画

泣いた泣いた。とにかく泣いた・・・。 映画「真夜中のカーボーイ」であります。

真夜中のカーボーイ(1969) - goo 映画

先日、水野晴夫氏がご逝去されたとのニュースを見て、ふと見返しました。この邦題は水野氏がユナイトの宣伝マンであった時代に付けられた名邦題の一つとして有名なんです。ってご存知ですよね・・・。

この作品の存在を初めて知ったのは中学生のころ。たまたまダスティン・ホフマンの「卒業」が何年ぶりかでリバイバル上映されたため、少々マセガキであった私は友人と見に行きました。そこでダスティン・ホフマンがこの「卒業」の後に一気に汚れ役に挑戦した「真夜中のカーボーイ」という作品を知ったわけです。

この「真夜中のカーボーイ」はホフマンの演技やら、成人指定であるにも関わらずアカデミー賞を受賞したことなど話題性も高く、作品自体も名画としてあの淀川長治氏も絶賛の作品でした。ジョン・バリーが作曲した哀愁を帯びたハーモニカのテーマ曲にも心を締め付けられます。

 しかし実は私なかなかこの作品を実際に見る機会が訪れないまま、結局、見ることができたのは10年くらい前です。ある文化センターみたいな施設で1週間くらいの短期上映で、観客もその時は私を入れて2人でした。 もう最後は涙がボロボロこぼれてしばらく席から立てませんでした(恥ずかしくてですが)。

この作品を実際に観る前の作品に対する私の期待は、「若手の青春スターとしての路線を拒否し「卒業」とはあまりに大きなギャップのある役に挑んだ」ホフマンの演技でした。実際、彼が演じたラッツォはしたたかに生きているかのようで、実はあまりに弱く繊細なじっと見ていると辛くなるようなキャラクターで、さすがホフマン。と素直に賞賛できる演技です。

しかし田舎から何の算段も無く夢だけを求めて都会に出てきたジョーを演じたジョン・ボイトはどうでしょう。必死に都会で生き延びようとあがきながらも田舎育ちの人の好さから徹底的に収奪されて、悲しむより途方にくれるそのとぼけた演技はラッツォ以上の悲しさを感じさせます。

あれから40年。演技派・個性派俳優としてハリウッドの名作に出続け、今もトップ名優として名の挙がるダスティン・ホフマン。対してごつい体格と田舎臭い風貌でアクション・スターでも演技派スターでも無く、何となく中途半端に現代まで生き延び、ミッション・インポシブルやスパイダーマンの脇役として不器用ながらもそこそこの知名度のジョン・ボイト。あの40年前の演技は本人達の意識には無かったかもしれませんが、彼らの姿そのものであったように思います。

その年齢から重厚で深みのある演技を求められるジョン・ボイトですが、どこかいつも視線がキョロキョロとしているような表情が「真夜中のカーボーイ」のラスト・シーンの表情にダブります。バスの最後部座席にちょこんと座り、自分の前から振り返る乗客たちの好奇と疑心の混じった視線に、「何でこんなんなっちゃったんだろう・・・。おれこれからどうなるんだろう・・・。」と困り果ててる悲しいジョーの表情に。


今年の「福井県立恐竜博物館」の特別展 その3

2008-07-20 10:56:33 | 古生物
・・・毎年開催される大掛かりな恐竜関連イベントに対抗するような福井県立恐竜博物館のある種の誇りのようなものを感じさせる玄人好みの特別展は以下のとおりでした。

・2003年は「オーロラを見た恐竜たち」。として、まだまだ発見が多いとは言えない、オーストラリアや南極の恐竜化石を大挙紹介。
「クリオロフォサウルス」はホント謎の頭骨ですね。あと気持の悪いカエルの大王「クーラスクス」が実は好き(笑。
見に行った日にオーストラリアから来日されたP・リッチ博士の講演会があり、本当は聞きたかったのだけど家族連れではね・・・。
ただあの方、発見した恐竜に自分のご子息の名前をつけたり、スポンサーの企業名を入れたりと、少ない資金と人手で大変なんだろうけどちょっとやりすぎのような気も・・・。

・2004年は「中国大陸の6億年」。このあたりは同年開催の「驚異の大恐竜博」に対抗した感じでこちらも「オメイサウルス」であちらの「チュアンジェサウルス」と勝負だ!という感じでした。

・2005年は愛知万博とともに(関係ねぇ)日本中を席捲していた「スー」を横目に、中国で発見された始祖鳥「ジンフェンゴプテリクス」とともに、滅多に実物が見られない(実際日本に実物が来るのはこれが2回目)ドイツの始祖鳥化石の中から「アイヒシュテット標本」の本物を展示。感動で手が震えましたよ(笑。一番馴染みのある「ベルリン標本」に比べると小さいし羽毛もうっすらとしか印象が無いのですが、やはり門外不出の標本が見られることの意義は高いです。

目玉のアジアの始祖鳥「ジンフェンゴプテリクス」はぱっと見るとドイツの始祖鳥「アーケオプテリクス」と違って、前肢(羽根なんですが)短くてスマートさが無いため、羽毛恐竜では無いかと思えてきます。ただ恐竜と違い前肢が前後逆に付いていてちょうどお盆を持った時の腕のようになっており、そういう意味では鳥類のように羽根が付いていたのだろうと思いました。しかしあの短い羽根ではばたいて飛んだかは少々疑問かもしれません。
ちなみに何故か常設では展示されていない「アクロカントサウルス」が特別展で見られました。とにかくでっけぇ!かっこいい!あれ常設したらいいのに。
発見当初は「ティラノサウルス」との進化上の関係が議論されたらしいのですが、やはり目前で確認すれば「巨大なアロサウルス」という位置づけが正しいなぁ。と思います。ティラノと違ってごつい頑丈そうな前肢や、ほっそりとした頭骨に薄くて鋭い歯などアロを彷彿とさせるものが確かにあります。

・2006年は究極にマニア向け。エディアカラ生物群を中心にした「エディアカラの不思議な生き物たち」。一応、先カンブリアのアイドル「アノマロカリス」も展示されてますが、全体には生き物の化石なのかただの模様のある石なのかさっぱり、の宗教的な静けさすら感じさせる展示会でした。
ネミアナ・シンプレクスのファンの私は足取りも軽く写真パチパチ。
画像はオーストラリアで発見された「マウソニテス」です。お花の模様の石じゃありません。

・2007年はもはや古生物と呼んで良いのか?「クジラが陸を歩いていた頃」。以前からテチス海の跡で発見される海生生物の化石は見たい見たい。と思ってましたので自分はもうウキウキでしたが、これ恐竜を期待した子供たちには、いや大人でも辛いかも?と思いましたが、いやいや恐竜もはだしで逃げ出しそうな獰猛さが伝わる「バシロサウルス」はど迫力。名前に「サウルス」なんて付いてますが発見されたときあまりにでかくいので恐竜と間違えられたためで、れっきとした哺乳類です。確か国立博物館に展示されてるそうですが初めて見たので感動しました。

今年も福井は先に述べたとおり哺乳類の進化の謎に迫る展示です。毎年恒例の大掛かりな夏のイベントは聞かれないし、真に古生物マニアの方々に向けた特別展と言えますね。今からでかけるのが楽しみですよ。いつ行こう・・・?

今年の「福井県立恐竜博物館」の特別展 その2

2008-07-18 00:09:55 | 古生物
・・・2002年の「世界最大の恐竜博2002」で頂点を迎えた恐竜ブームでしたが、その後も毎年のように大掛かりな恐竜関連イベントが開催されます。

・2004年には中国の竜脚類「チュアンジェサウルス」と手のひらに乗りそうな羽毛恐竜「ミクロラプトル・グイ」がスターとして「驚異の大恐竜博」が。一応ティラノなんかも置いてありましたが素人向け的な置き方で笑いました。
実はこの展示会、ウラワザがあって入り口付近で係員の方に「チュアンジェサウルス」と写真を撮りたいんですが。と告げると高性能デジカメとプリンターでA4くらいの記念写真を撮ってくれるチケットがもらえたんです。しっかり撮ってきました。

・2005年は「恐竜博2005」として開催され、更に続々と発見される羽毛恐竜の標本が「これでもか」とばかりにやって来ました。しかしこの年の最大の目玉はその大きさや状態の良さ以上に、10億円近い値段でオークションで落札されたことが話題のティラノサウルス「スー」でしょう。
でも成長しすぎて少し歪んだ顔とか、骨折の跡などででこぼこした腕や脚など痛々しいんだよなぁ。
やっぱり福井や林原に展示されている「スタン」がプロポーションと言い、顔つきといい好みですね。林原にいたっては叉骨もつけてあるし。
あ、あと愛知県の豊橋市にある「ビッグ・マイク」もほっそりとしてますが精悍でいいです。
個人的にはこの展示会ではこっそりと公開されたマジュンガトルスとマシアカサウルス(画像)に大喜びの私でした。

・2006年は「世界の巨大恐竜博」で真打ぽく「スーパーサウルス」の登場だ!子供のころの恐竜図鑑には竜脚類、特にブラキオサウルスについては「あの体では水の中でしか体重が支えられない」とか解説され、水の中ですっくと立つブラキオサウルスの隣にもう一回り大きな姿で「スーパーサウルス」がブラキオサウルスそっくりに書かれていたものでした。

今じゃありえない学説ですが。

実際はその後の研究で「スーパーサウルス」はディプロドクスに近い復元に落ち着いたらしく、この展示会でもディプロドクスそっくりの出っ歯の顔で、ことさらに大きさを強調した展示のされかたでありました。実際でかかったですが。
実はこの年にひっそりと公開された標本に中国の熱河層で発見された大型哺乳類「レペノマムス」がありました。化石の腹部からプシタコサウルスの幼体の骨の化石が見つかり、哺乳類でありながら恐竜を食った。と言う事で潜在的に爬虫類に恐怖してしまう「哺乳類である人類」にとっての、ヒーロー第一号ぽいレポートのされかたがおかしかったです。

・2007年は理由は良くわかりませんが名古屋から始まって、年をまたいで2008年に東京で開催された「恐竜大陸」。獣脚類や竜脚類のスターが集まらなかったのか、ぐっと玄人好みに世界最大のイグアノドン!という触れ込みで「ランジョウサウルス」が初公開。個人的にはこういったタイプの恐竜が好きな私は写真撮りまくりでした。

それに対して福井はぐっと玄人好みにしているところが、ある種の誇りのようなものを感じさせます。

・・・長いので続きは後日で・・・

新曲の楽曲解説です

2008-07-16 23:32:44 | 音楽(DTM)

今回、創りました結婚式をテーマにした新曲「歩み出す二人に」につき創作のメモランダムを書かせていただきます。
殆ど自己の備忘録のようですが申し訳ございません。

・編成
弦部隊(通常4声、最大7声)
木管楽器
 フルート1
 オーボエ1
 ファゴット1
金管楽器
 ホルン1
 トロンボーン1
 トランペット2(ただし部分によって音源はブラス使用)
打楽器その他
 ティンパニ1
 ベル1
 ハープ1

・使用トラック数
弦1st=11トラック
弦2nd=11トラック
弦3rd=8トラック
弦4th=5トラック
フルート=3トラック
オーボエ=3トラック
ファゴット=3トラック
ホルン=3トラック
トロンボーン=1トラック
トランペット1st=4トラック
トランペット2nd=2トラック
ティンパニ=1トラック
ベル=1トラック
ハープ=2トラック

・構成
イ長調 4拍子(途中3拍子)
導入部は平和で静かな朝を思わせる緩やかな弦楽隊のみによる合奏で始まる。イ長調の主和音(A)を中心として複数声部が変化を連続する中から、「H→Cis→Fis(B→C♯→F♯)」の3音のモティーフが現れる。このモティーフはこの後主役とはならないが和声、リズムの両面から重要な存在となる。
「H→Cis→Fis(B→C♯→F♯)」の3音のモティーフがテンポを上げ、その躍動するリズムを支えるようにティンパニと低音弦が明確なリズム(付点4分音符→8分音符)を提示する。ここまでは3拍フレーズが中心となり複雑なポリリズムを聴かせるがこの低音のリズムにより明確な4拍子となる。
これは結婚式の準備が始まりにわかにあわただしくなった人々、次々訪れる来賓を表している。
フルートが独奏で明るく力強いテーマを提示し、それにオーボエ、ファゴットが和声を支える。イ長調の調性は短三度上の調(ハ長調)に急激に転調し仏近代の印象主義音楽のような響きの中で、テーマは金管に受け継がれ一時的な転調を繰り返しながらイ長調に戻る。
花婿の入場を告げるファンファーレが鳴り響き、場面転換するかのように3拍子のリズムによる来賓の舞踏会を表現した、ゆったりとした甘い旋律をオーボエが演奏する。
オブリガートを奏していた弦の1st、2ndがオーボエから旋律を引き継ぎ少しづつ冒頭に現れた3音のモティーフに移行していく。旋律を支えていたフルート、オーボエ、ファゴットもいつしか3音のモティーフを鳴らしており、冒頭と同様にリズムの輪郭をはっきりさせていく中でここでもまたティンパニと低音弦が明確なリズム(付点4分音符→8分音符)を提示する。
舞踏会が盛り上がり祝福のパレードが始まったかのようにテーマを今度は金管楽器が受け持つ。
テーマは複数の声部による対位法的な構成となり、ここで初めて参入したハープが天使の祝福を思わせるリズミカルな伴奏を聴かせ、やがて遠くに去っていくパレードを表現したデクレッシェンドが現れ、幸せな二人を見送る両親のおだやかで少し寂しげな心情を表現した後、愛らしいハープのアルペッジョで曲は終わる。

・使用音源
Roland SonicCell
+拡張音源ボードSRX-04、およびSRX-06

・使用シーケンサおよびDAWソフト
SingerSongWriter5
Sonar6 StudioEdi.

・波形編集
Sound it

ご興味がある方は下記でお聴きいただけます。

http://ewind.homeip.net/impress/200807/7266.html

ついでに言葉だけではわかりにくいので冒頭の数小節のスコア(弦パートだけですが)を掲載します。


結婚式をテーマに新曲を創りました

2008-07-16 00:25:29 | 音楽(DTM)

日ごろ自作曲を公開させていただいている「E-Wind」に新作を公開しました。

少し盛大な「結婚式」をイメージした管弦楽曲です。音源はRolandのSonicCellに拡張音源ボードの「SRX-04」と「SRX-06」を追加して、オケ音源を充実させたもの。

いろいろ評価が分かれる音源ですが個人的にはこの2つの拡張ボードがあれば、イコライザーやエフェクトの使い方や、そもそもの音色の組み合わせで十分にEWのQLSOやミロスラフ・ヴィトゥスに対抗できる(かもしれない)。

「SRX-06」はその前身の「SR-JV」の寄せ集めのような言われ方ですが、ストリングスなどは単体だと何かうそくさいのですが、アンサンブルにすると驚くほど馴染んでむしろリアルに聴こえるという魔法の音源だと思います。木管楽器も同様で単独で鳴らすと思わずエフェクトに手がいきますが、アンサンブルにすると息遣いが聴こえてくる不思議・・・。

それにしても「響き」が十分に空間を感じさせて、それでいて遠くにで鳴りすぎていないクリアなオケ・サウンドを目指したいのですが、やっぱり適当な知識を総動員する程度では難しいですね・・・。

曲の方は下で聴いていただけるとうれしいです。

http://ewind.homeip.net/impress/200807/7266.html


DTM作曲コンテスト8月のイベント延期になっちゃいました

2008-07-15 12:31:52 | 音楽(DTM)
ここ数回、作品をエントリーしている「DTM作曲コンテスト」ですが8月に予定していたイベントが準備の関係とかで延期になるとのこと。

http://dtmer.com/diary/show/71

あまりに最後の主宰者連絡から時間が経過しているんで「こりゃ延期だな」と思っていたら、予想どおりだった・・・。

しかし間にサプライズ・イベントをはさむとの連絡は予想外でしたね。すでに個別にはメールで連絡が来ているのですがちょっと日程がタイトです。多分、私のような勤労者には無理っすわ。残念ですが。
 ・まだ本家のHPではテーマが発表されていないのでちょっとこちらにそのテーマの詳細を記載するのは控えます。すいません。

恐らく私と同様の事情で今回のサプライズ・イベントに参加できる方はかなり限定されるのじゃないかと思いますが、まぁ今回は一リスナーとして楽しませていただきましょう。

今年の「福井県立恐竜博物館」の特別展 その1

2008-07-13 19:12:48 | 古生物
今年の「福井県立恐竜博物館」の特別展は「K/T ―絶滅期の恐竜と新時代の生き物たち―」だそうです。
しぶいですねぇ。つか年々しぶくなっていくと言いますかマニアックになっていく。

恐竜好きの男の子や元男の子(要は私みたいなの)はいつの時代にもいるんですが、2002年に開催された「世界最大の恐竜博2002」が一時の恐竜ブームのピークじゃないでしょうかね。
あのころは毎年のようにチョコラザウルスを始めとする古生物の食玩を買いまくる人、それをあてこんでこれら古生物の食玩のシークレット・アイテムなどは、ネット・オークションやホビーショップでも一個何千円で取引されていました。
(もちろんアニ・キャラなどのフィギュアに比較したら大した市場じゃあないですが)。

2002年の恐竜博では何と言っても「セイズモサウルス」。他にも「ジョバリア」や「スコミムス」、「アクロカントサウルス」など初めて目にする恐竜が目白押しで、更には世界で初めて発見された中国の羽毛恐竜の「シノサウロプテリスク」も公開されて入場に数時間待ちもありました。

その後もスター恐竜を中心に据えては毎年大掛かりな恐竜展が開催されます。

・・・長いので続きは後日で・・・