「勘竹庵」evnc_chckの音楽やそれ以外

音楽の話題が中心になるかもしれませんが日々の雑感など書いていけたらと思っています。

ネタ探し・・・汗(2)

2009-10-18 00:04:32 | 音楽(DTM)
E-WIndの次回テーマ指定は「涙」のネタ探し。例によって独創性の無い私は既存の巨匠たちの以下の作品を参考にするつもりです。

・H.パーセル
劇音楽「オイディプス」より「ひとときの音楽(Musik for a while)」
youtubeでこんなのを見つけました。
music for a while - purcell

・A.マルチェッロ
オーボエ協奏曲 ニ短調 第2楽章Adagio
youtubeでこんなのを見つけました。
マルチェルロ オーボエ協奏曲
・フォーレ
レクイエム第5曲 Agnus Deiおよび第7曲 In paradisum

バロック時代のイギリスの大作曲家パーセルの「ひとときの音楽」は、彼のオペラの中で歌われるアリアですが、ただでさえオペラを聴くと辛くなる私はこんな古典オペラまったく聴いたことがありません(え?。
ベルギーのカウンター・テナー歌手で、今では古楽の研究と指揮で評価の高いルネ・ヤーコプスによる録音を聴いています。ヤーコプスのカウンター・テナーをリュートとヴィオラ・ダ・ガンバの通奏低音が支え、シンプルな響きの中に何とも色っぽさが漂い。聴いていてもうっとりとしてきます。
ヴィオラ・ダ・ガンバによるバス声部の動きを参考にできないかと検証中です。
因みに、同じルネ・ヤーコプスがリュートのみを伴奏にして歌った録音も所有していますが、通奏低音として聴いた場合はこちらのほうがより声部がシンプルでわかりやすいです。ただ今回は室内楽程度の編成の曲を創る想定なので参考にはできません。

マルチェッロのオーボエ協奏曲は映画「ベニスの愛」で使用されたことで有名な、古今、最も美しいオーボエ協奏曲と言われる名曲です。哀愁に満ちた2楽章の弦群の刻みが美し過ぎるので参考にしたいな・・・と。
全然、余談ですがこの曲はおもしろいエピソードがあります。長くなりますがせっかくなんで書かせてください・・・。

アレッサンドロ・マルチェッロはJ.Sバッハより一つ年長のイタリアの作曲家です。彼は弟のベネディットとともに当時から有名な作曲家でしたが、職業音楽家では無く本職は別にあるアマチュア音楽家で、地元の同好会に参加して他の芸術家たちと交流しながら創作活動をしていました。
このオーボエ協奏曲は発表された時から評判であったようで、ドイツの作曲家J.Sバッハによってチェンバロ独奏曲に編曲され更に一般に普及していきました。
CDも無ければ一般大衆がオケ曲などに触れる機会も少なかった時代は、こういった協奏曲や交響曲をピアノ独奏、室内楽などの、比較的演奏機会の多い編成に編曲することはよく行われました。
このバッハ版は大変人気があり現在でもピアノの発表会などでもよく聴かれるのですが、何故かこれが出版された際に誤って「ヴィヴァルディ作曲/J.Sバッハ編曲」として出回ってしまいます。
その後、200年以上も経った1923年、ドイツの作曲家R.ラウシュマンがこの曲がマルチェッロのオーボエ協奏曲であることを発見し、バッハ版を元に協奏曲の形式に復元しました。ところがここでラウシュマンは「作曲者は弟のベネディットであり、調性はハ短調であった」と推測してしまい、長らくこの曲はハ短調版とニ短調版があると考えられていました。
ようやく近年になって18世紀に出版されたオーボエ協奏曲集に、この作品が収録されていることが発見され、そこに作曲者「A.マルチェッロ」と明記されていたことから現在の認識となりました。

上の2曲はどちらもバロック音楽の範疇の作品ですが、フランスのフォーレのレクイエムはロマン派の音楽です。モーツァルト、ヴェルディのレクイエムとともに「三大レクイエム」と呼ばれ、比較的短い曲であるためかアマチュアの合唱団などもよく取り上げています。第5曲の「Agnus Dei」の終始コーラスを支えるオケの対旋律と、第7曲の「In paradisum」で天国的な美しさを聴かせるハープが参考にできないかと思っています。

まぁ、まだ時間もあるんで、もう少しいろいろ聴いてみますが、目移り(耳移り)してしまうんでそろそろ構想くらいは決めないと・・・。と悩んでいる最中であります。


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