いいですね、大学はどんどん全面禁煙にしていくべきです。
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【ぴっくあっぷ】岩手大で全面禁煙
「吸い始めの年齢だから」効果期待
岩手大(盛岡市上田)が4月からキャンパス内の全面禁煙に踏み切った。これまで3年かけて周知してきたが、いざ実施となると、たばこが手放せない学生や教職員からは「全面禁止にしなくても」との恨み節も漏れてくる。大学近くのコンビニ店や路上でたばこを吸う学生が増える事態も考えられることから、大学側は地域とも協力しながら、禁煙の定着を模索している。
完全禁煙がスタートした1日、岩手大安全衛生管理室主任の高橋和恵さん(37)は昼過ぎから、灰皿とごみ袋を手に、キャンパス内の見回りを始めた。
「やっぱり落ちてますね」。3月いっぱいで廃止された22か所の喫煙所以外の場所にも、吸い殻はポツポツと落ちている。昼時の中央食堂前は、大勢の学生でにぎわっていたが、たばこを手にした学生の姿は見られなかった。
結局、1時間ほど歩いて違反者はゼロ。「禁煙は浸透しているようですね」。高橋さんはほっとした表情を浮かべた。
■理由
なぜ、全面禁煙にしたのか。「受動喫煙防止が盛り込まれた、健康増進法の施行が大きい」と立身政信保健管理センター長は説明する。大学は未成年の学生も学んでいることから、分煙よりも厳しい全面禁煙の道を選んだ。分煙は2004年から実施し、08年から全面禁煙に移行した。
05年に同センターが、喫煙者の教職員を対象にアンケートを行ったところ、吸い始めた時期が「20歳」と答えた人が6割近くに上った。「周りに吸っている人がいて、興味本位で吸い始める例が目立つ。もし大学からたばこがなくなれば、たばこを吸う学生は減るはず」。立身センター長は全面禁煙の効果を強調する。
■禁煙指導
たばこを吸う学生は減っている。同センターの調べでは、01年には19%の学生が喫煙者だったが、07年には8%に半減した。今回の全面禁煙を機にやめるという人もいる。大学入学後に吸い始めた人文社会科学部4年の女子学生(22)は「1日中吸えないのはきつい。就職活動も始まるので思い切ってやめることにした」と話す。
同センターは、03年から「禁煙外来」も設けた。医師の資格を持つ立身センター長がニコチンパッチを処方し、禁煙相談に乗る。すべて無料で、これまで220人が訪れた。先の女子学生も3月から通い始めたが、「禁煙を始めて2週間後の飲み会で、つい吸ってしまった。もう一度やり直し」と苦笑いを浮かべた。
さらに、昨年9月にはオリジナルの携帯用灰皿も作った。袋型の灰皿300個には、「岩手大学は平成20年度から構内全面禁煙です」とプリントされ、あえてたばこを吸わない教職員に配った。「学内でたばこを吸っている人を見かけても、なかなか指摘できない。この灰皿を差し出せば、やんわり注意できる」との狙いだ。
■地域に呼びかけ
とは言え、たばこをやめられない人からは「禁煙になることはわかっていたけど、やっぱり困る」との本音が漏れる。人文社会科学部3年の松山華南さん(20)は「周囲の目が気になって、学外でも吸いにくくなった」とこぼす。農学研究科の大学院生、大島和峰さん(23)は「隠れて吸う人も出てくる。火事など起こらないといいけど」と話す。
大学は3月末に近隣のコンビニ2店のほか、地元の町内会にも、「吸い殻などの問題があれば、すぐに連絡してほしい」と伝えた。これまでのところ、心配した事態は起きていない。立身センター長は「これを機に地域との良好な関係を築くためにも、学生に呼びかけて地域の美化にも協力したい」と話している。
◇教育の場だから
公共スペースでの喫煙場所は年ごとに限られ、愛煙家たちの肩身は狭くなる一方だ。当支局にも昨春、物置を改造して喫煙所が設けられた。たばこを吸わない自分でも、ガラス張りの密閉空間でたばこを吸う同僚の姿に、同情すら感じる。
しかし、教育の場となると話は別だ。たばこを吸うかどうかの選択は、もっと世の中のことがわかるようになってからでも遅くない。「かっこいいから」などと気軽に吸い始めた人が、いざ、やめようと思っても、そう簡単なことではない。
(崎長敬志)
(2008年4月10日 読売新聞)
**********
いま東京女子医大の呼吸器内科の外来で診察待ちをしています。2週間前から咳が止まらないのです。ゴウ先生も4年前まで1日60本は吸うウルトラヘビースモーカーでしたから、念のため精密検査に来ているのです。
そこでは多くのご老人がCOPDらしくボンベをもっています。おそらく長年の喫煙習慣のせいでしょう。こんな状態になりたいのかどうか。学生諸君には尋ねたいところです。
タバコ、知らないほうが絶対によいです。
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【ぴっくあっぷ】岩手大で全面禁煙
「吸い始めの年齢だから」効果期待
岩手大(盛岡市上田)が4月からキャンパス内の全面禁煙に踏み切った。これまで3年かけて周知してきたが、いざ実施となると、たばこが手放せない学生や教職員からは「全面禁止にしなくても」との恨み節も漏れてくる。大学近くのコンビニ店や路上でたばこを吸う学生が増える事態も考えられることから、大学側は地域とも協力しながら、禁煙の定着を模索している。
完全禁煙がスタートした1日、岩手大安全衛生管理室主任の高橋和恵さん(37)は昼過ぎから、灰皿とごみ袋を手に、キャンパス内の見回りを始めた。
「やっぱり落ちてますね」。3月いっぱいで廃止された22か所の喫煙所以外の場所にも、吸い殻はポツポツと落ちている。昼時の中央食堂前は、大勢の学生でにぎわっていたが、たばこを手にした学生の姿は見られなかった。
結局、1時間ほど歩いて違反者はゼロ。「禁煙は浸透しているようですね」。高橋さんはほっとした表情を浮かべた。
■理由
なぜ、全面禁煙にしたのか。「受動喫煙防止が盛り込まれた、健康増進法の施行が大きい」と立身政信保健管理センター長は説明する。大学は未成年の学生も学んでいることから、分煙よりも厳しい全面禁煙の道を選んだ。分煙は2004年から実施し、08年から全面禁煙に移行した。
05年に同センターが、喫煙者の教職員を対象にアンケートを行ったところ、吸い始めた時期が「20歳」と答えた人が6割近くに上った。「周りに吸っている人がいて、興味本位で吸い始める例が目立つ。もし大学からたばこがなくなれば、たばこを吸う学生は減るはず」。立身センター長は全面禁煙の効果を強調する。
■禁煙指導
たばこを吸う学生は減っている。同センターの調べでは、01年には19%の学生が喫煙者だったが、07年には8%に半減した。今回の全面禁煙を機にやめるという人もいる。大学入学後に吸い始めた人文社会科学部4年の女子学生(22)は「1日中吸えないのはきつい。就職活動も始まるので思い切ってやめることにした」と話す。
同センターは、03年から「禁煙外来」も設けた。医師の資格を持つ立身センター長がニコチンパッチを処方し、禁煙相談に乗る。すべて無料で、これまで220人が訪れた。先の女子学生も3月から通い始めたが、「禁煙を始めて2週間後の飲み会で、つい吸ってしまった。もう一度やり直し」と苦笑いを浮かべた。
さらに、昨年9月にはオリジナルの携帯用灰皿も作った。袋型の灰皿300個には、「岩手大学は平成20年度から構内全面禁煙です」とプリントされ、あえてたばこを吸わない教職員に配った。「学内でたばこを吸っている人を見かけても、なかなか指摘できない。この灰皿を差し出せば、やんわり注意できる」との狙いだ。
■地域に呼びかけ
とは言え、たばこをやめられない人からは「禁煙になることはわかっていたけど、やっぱり困る」との本音が漏れる。人文社会科学部3年の松山華南さん(20)は「周囲の目が気になって、学外でも吸いにくくなった」とこぼす。農学研究科の大学院生、大島和峰さん(23)は「隠れて吸う人も出てくる。火事など起こらないといいけど」と話す。
大学は3月末に近隣のコンビニ2店のほか、地元の町内会にも、「吸い殻などの問題があれば、すぐに連絡してほしい」と伝えた。これまでのところ、心配した事態は起きていない。立身センター長は「これを機に地域との良好な関係を築くためにも、学生に呼びかけて地域の美化にも協力したい」と話している。
◇教育の場だから
公共スペースでの喫煙場所は年ごとに限られ、愛煙家たちの肩身は狭くなる一方だ。当支局にも昨春、物置を改造して喫煙所が設けられた。たばこを吸わない自分でも、ガラス張りの密閉空間でたばこを吸う同僚の姿に、同情すら感じる。
しかし、教育の場となると話は別だ。たばこを吸うかどうかの選択は、もっと世の中のことがわかるようになってからでも遅くない。「かっこいいから」などと気軽に吸い始めた人が、いざ、やめようと思っても、そう簡単なことではない。
(崎長敬志)
(2008年4月10日 読売新聞)
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いま東京女子医大の呼吸器内科の外来で診察待ちをしています。2週間前から咳が止まらないのです。ゴウ先生も4年前まで1日60本は吸うウルトラヘビースモーカーでしたから、念のため精密検査に来ているのです。
そこでは多くのご老人がCOPDらしくボンベをもっています。おそらく長年の喫煙習慣のせいでしょう。こんな状態になりたいのかどうか。学生諸君には尋ねたいところです。
タバコ、知らないほうが絶対によいです。
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