100年前、日本は中国(清)ならびにロシアと戦い、勝利を収めたのでした。それもこれも中国やロシアの周辺地域すなわち朝鮮半島への過干渉が原因でした。朝鮮半島を制圧されれば日本をも属国にされるという正しい状況判断が、当時の日本の政治家・軍人にはあったのです。
いまの日本の政治家にそのような状況判断ができるでしょうか。時代が繰り返すかのような帝国主義的軍事行動が、中国とロシアが手を組むことで起きようとしています。
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中ロ合同軍事演習、第2段階に=ウラジオから山東半島へ移動 (時事通信) - goo ニュース
2005年 8月21日 (日) 00:31
【北京20日】中国とロシアによる初の合同軍事演習「平和の使命2005」は20日、舞台をロシア極東のウラジオストクから中国東部の山東半島に移して続けられた。(写真は、ウラジオストクに集まった中ロ両軍の幹部)
中国の国営通信・新華社が同国軍幹部の話として伝えたところでは、第2段階に入った演習は部隊の移動・展開などに重点が置かれるという。第2段階の演習は22日まで行われる見通し。
中ロ両軍の幹部はこの日、中国・青島にある北海艦隊司令部内に設置された大型スクリーンで、演習の模様を視察した。
中国メディアはこの演習について、テロや分裂主義との戦いを想定していると指摘。実際には、台湾への警告という意味合いがあるとみられる。
中国は台湾を自国の一部と見なし、独立を宣言すれば侵攻すると警告している。
〔AFP=時事〕
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恐るべきは、この軍事的恫喝を「平和の使命」と名づける両国の神経であります。周辺諸国のことを何ら配慮していません。
さらにこの軍事演習が、台湾への警告だけを目的として行われたと考えるのはのんきすぎます。日本・韓国そして他のアジア諸国に対する脅迫も含めていると考えるのが自然というものです。
このような中露の行動には、当然、アメリカも怒ります。
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ロシアと中国が初の合同軍事演習=米は懸念表明 (時事通信) - goo ニュース
2005年 8月19日 (金) 02:24
【ウラジオストク(ロシア)18日】ロシアと中国は18日、1週間にわたる初の合同軍事演習「平和の使命2005」を開始した。演習には両国の兵員1万人、艦船、爆撃機、戦闘機が参加する。演習はまずウラジオストクで始まり、その後、黄海、山東半島沖に場所を移す。両国当局者らは演習が第3国に向けられたものでないと述べているが、米国は地域の安定を損ねる恐れがあると懸念を表明した。(写真は中国人民解放軍)
人民解放軍の梁光烈総参謀長ら中国当局者たちは合同演習が分離独立の動きや国際テロリズムと戦う両国の能力および両国の相互信頼関係の強化に焦点を合わせたものだと説明している。
中国はイスラム教徒の多い新疆ウイグル自治区で、ロシアはチェチェン共和国でそれぞれ分裂主義運動に直面している。梁総参謀長とロシア軍のユーリー・バルエフスキー参謀総長は合同演習が他の諸国の利益を脅かすものでないと強調した。しかし、中国の軍事力増強にますます懸念を強めている米国は警戒している。米国務省スポークスマンは今週、合同演習が地域の現在の状況を乱すものでないことを望むと述べた。
演習には中央アジア諸国、イラン、インド、パキスタンなどがオブザーバーを派遣しているが、米国は送っていない。〔AFP=時事〕
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オブザーバーを送りたくないほど、アメリカは中露のやり方を否定しているということです。世界規模できな臭い時代に入りつつあるのかもしれません。
にもかかわらず、日本にはまだノーテンキなマスコミが一部にいるのが事実です。
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中ロ合同軍事演習、開始の式典 「テロとの戦い」強調 (朝日新聞) - goo ニュース
2005年 8月18日 (木) 18:45
ロシアと中国の初の本格的な合同軍事演習「平和の使命2005」の開始式典が18日、ロシア極東のウラジオストクで開かれた。ロシア軍のバルエフスキー参謀総長と中国人民解放軍の梁光烈・総参謀長は記者会見で、演習は第三国に脅威を与えるものではないと重ねて強調した。
両氏は、両国の軍事・政治分野での協力についてウラジオストクのロシア太平洋艦隊司令部で協議した後、演習開始の司令書に署名した。事実上の演習は23日から中国・山東半島を中心に展開され、ロシア側から約2000人、中国側から約8000人が参加する。
梁総参謀長は「中ロ両国は戦略的パートナーであって、軍事同盟を設立しようとはしていない」と強調。演習の目的について「テロリズム、分離主義、過激主義などの脅威に共同して戦うため」と説明した。
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太字に注目してもらえればお分かりの通り、朝日が中国とロシアのスポークスマンに成り下がっています。言われたことをそのまま書くだけでよいような事件でしょうか。読者を事実誤認へと導きかねない危機意識ゼロの報道であります。これだから朝日が人民日報の子会社だと揶揄されるのです。
事は深刻なのです。日本は怒らねばなりません。そしたらば、読売が溜飲の下がる社説を書いてくれていました。
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8月19日付・読売社説(2) (読売新聞) - goo ニュース
[中露軍事演習]「周辺国の警戒招く『平和の使命』」
この軍事演習のどこが、「平和の使命」なのだろうか。
中国とロシアによる初の大規模な合同軍事演習が18日、始まった。両国の陸海空三軍1万人規模が参加し、中国山東半島と周辺海域を中心に25日まで行われる。
中露両軍による合同軍事演習の作戦名は「平和の使命2005」だという。
山東半島の仮想国家で民族紛争が勃発(ぼっぱつ)し、国連や近隣国の要請を受けた中露両国が紛争当事者を引き離し、事態の正常化を目指す、という想定での演習だ。
両軍首脳は、演習について「中露の相互信頼の強化と、国際テロへの共同対応が目的」で、「第三国に脅威を及ぼすものではない」と、している。
果たして、そうだろうか。演習計画の内容は「平和」とは、ほど遠い。
図上演習に続き、山東半島付近で行われる実戦形式の演習は、陸戦部隊が仮想敵の抵抗を排除しながら強襲上陸するというものだ。艦砲射撃や空挺(くうてい)部隊の降下のほか、潜水艦へのロケット攻撃も含むという。ロシア軍からは、最新鋭の戦闘爆撃機も参加している。
ロシアの情報によれば、今回の演習は中国の提案による。中国は当初、演習区域を台湾に近い浙江省近辺とするよう提案してきたという。これでは、さながら「台湾進攻」作戦ではないのか。
軍事専門家の間では、今回の軍事演習の真の狙いは、中国の台湾攻撃能力の誇示だけでなく、日米安保体制の牽制(けんせい)にもある、との見方が強い。
中国とロシアは、最近、外交、軍事の両面で連携を強めている。その軸となっているのが、両国が主導し中央アジア4か国も加盟する上海協力機構(SCO)である。
7月に開催したSCO首脳会議は、中央アジアに展開している米軍の撤退を求める共同声明を採択した。この直後、メンバー国のウズベキスタンが、米軍に基地提供の中止を通告している。
米国と中露両国は、中央アジアを舞台にせめぎ合いを強めている。中露間で軍事演習実施が正式に決まったのも、首脳会議の前後だった。
中露は、米国に次ぐ軍事大国だ。かつては軍事的にも対決した両国の軍事演習は、米国に対する牽制を念頭に、東アジアでも連携強化を図る新たな戦略の一環なのだろうか。そうだとすれば、この地域の安全保障体制に重大な影響を与えることになる。
台湾はもちろん、日本も、米国や韓国なども、今回の合同軍事演習に「重大な関心」を表明している。周辺各国が警戒感を強めるのは当然だろう。
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この演習のこと、今回の総選挙の論争ネタになっているかと思って、TVのチャンネルを回しました。ところが、みんな「郵政、郵政」と叫んでいるだけです。それはそれで重要なのは認めます。
しかし、ゴウ先生には、“You say! You say!”と聞こえてきて仕方ありません。つまり「お前が言え!お前が言え!お前が何か言ったら、おれはこうする」と後出しじゃんけんをやりたがっている政治家と政治家なりたがりだけがウロチョロしているようにしか思えないのです。
すぐそこで起きている「いまそこにある危機(clear and present crisis)」に対して日本の政治家が何ができるのか。じっくりとこの選挙戦を通じて見究めようではありませんか。国民の生命・財産を守るのが彼らの仕事のはずなのですから。
いまの日本の政治家にそのような状況判断ができるでしょうか。時代が繰り返すかのような帝国主義的軍事行動が、中国とロシアが手を組むことで起きようとしています。
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中ロ合同軍事演習、第2段階に=ウラジオから山東半島へ移動 (時事通信) - goo ニュース
2005年 8月21日 (日) 00:31
【北京20日】中国とロシアによる初の合同軍事演習「平和の使命2005」は20日、舞台をロシア極東のウラジオストクから中国東部の山東半島に移して続けられた。(写真は、ウラジオストクに集まった中ロ両軍の幹部)
中国の国営通信・新華社が同国軍幹部の話として伝えたところでは、第2段階に入った演習は部隊の移動・展開などに重点が置かれるという。第2段階の演習は22日まで行われる見通し。
中ロ両軍の幹部はこの日、中国・青島にある北海艦隊司令部内に設置された大型スクリーンで、演習の模様を視察した。
中国メディアはこの演習について、テロや分裂主義との戦いを想定していると指摘。実際には、台湾への警告という意味合いがあるとみられる。
中国は台湾を自国の一部と見なし、独立を宣言すれば侵攻すると警告している。
〔AFP=時事〕
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恐るべきは、この軍事的恫喝を「平和の使命」と名づける両国の神経であります。周辺諸国のことを何ら配慮していません。
さらにこの軍事演習が、台湾への警告だけを目的として行われたと考えるのはのんきすぎます。日本・韓国そして他のアジア諸国に対する脅迫も含めていると考えるのが自然というものです。
このような中露の行動には、当然、アメリカも怒ります。
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ロシアと中国が初の合同軍事演習=米は懸念表明 (時事通信) - goo ニュース
2005年 8月19日 (金) 02:24
【ウラジオストク(ロシア)18日】ロシアと中国は18日、1週間にわたる初の合同軍事演習「平和の使命2005」を開始した。演習には両国の兵員1万人、艦船、爆撃機、戦闘機が参加する。演習はまずウラジオストクで始まり、その後、黄海、山東半島沖に場所を移す。両国当局者らは演習が第3国に向けられたものでないと述べているが、米国は地域の安定を損ねる恐れがあると懸念を表明した。(写真は中国人民解放軍)
人民解放軍の梁光烈総参謀長ら中国当局者たちは合同演習が分離独立の動きや国際テロリズムと戦う両国の能力および両国の相互信頼関係の強化に焦点を合わせたものだと説明している。
中国はイスラム教徒の多い新疆ウイグル自治区で、ロシアはチェチェン共和国でそれぞれ分裂主義運動に直面している。梁総参謀長とロシア軍のユーリー・バルエフスキー参謀総長は合同演習が他の諸国の利益を脅かすものでないと強調した。しかし、中国の軍事力増強にますます懸念を強めている米国は警戒している。米国務省スポークスマンは今週、合同演習が地域の現在の状況を乱すものでないことを望むと述べた。
演習には中央アジア諸国、イラン、インド、パキスタンなどがオブザーバーを派遣しているが、米国は送っていない。〔AFP=時事〕
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オブザーバーを送りたくないほど、アメリカは中露のやり方を否定しているということです。世界規模できな臭い時代に入りつつあるのかもしれません。
にもかかわらず、日本にはまだノーテンキなマスコミが一部にいるのが事実です。
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中ロ合同軍事演習、開始の式典 「テロとの戦い」強調 (朝日新聞) - goo ニュース
2005年 8月18日 (木) 18:45
ロシアと中国の初の本格的な合同軍事演習「平和の使命2005」の開始式典が18日、ロシア極東のウラジオストクで開かれた。ロシア軍のバルエフスキー参謀総長と中国人民解放軍の梁光烈・総参謀長は記者会見で、演習は第三国に脅威を与えるものではないと重ねて強調した。
両氏は、両国の軍事・政治分野での協力についてウラジオストクのロシア太平洋艦隊司令部で協議した後、演習開始の司令書に署名した。事実上の演習は23日から中国・山東半島を中心に展開され、ロシア側から約2000人、中国側から約8000人が参加する。
梁総参謀長は「中ロ両国は戦略的パートナーであって、軍事同盟を設立しようとはしていない」と強調。演習の目的について「テロリズム、分離主義、過激主義などの脅威に共同して戦うため」と説明した。
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太字に注目してもらえればお分かりの通り、朝日が中国とロシアのスポークスマンに成り下がっています。言われたことをそのまま書くだけでよいような事件でしょうか。読者を事実誤認へと導きかねない危機意識ゼロの報道であります。これだから朝日が人民日報の子会社だと揶揄されるのです。
事は深刻なのです。日本は怒らねばなりません。そしたらば、読売が溜飲の下がる社説を書いてくれていました。
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8月19日付・読売社説(2) (読売新聞) - goo ニュース
[中露軍事演習]「周辺国の警戒招く『平和の使命』」
この軍事演習のどこが、「平和の使命」なのだろうか。
中国とロシアによる初の大規模な合同軍事演習が18日、始まった。両国の陸海空三軍1万人規模が参加し、中国山東半島と周辺海域を中心に25日まで行われる。
中露両軍による合同軍事演習の作戦名は「平和の使命2005」だという。
山東半島の仮想国家で民族紛争が勃発(ぼっぱつ)し、国連や近隣国の要請を受けた中露両国が紛争当事者を引き離し、事態の正常化を目指す、という想定での演習だ。
両軍首脳は、演習について「中露の相互信頼の強化と、国際テロへの共同対応が目的」で、「第三国に脅威を及ぼすものではない」と、している。
果たして、そうだろうか。演習計画の内容は「平和」とは、ほど遠い。
図上演習に続き、山東半島付近で行われる実戦形式の演習は、陸戦部隊が仮想敵の抵抗を排除しながら強襲上陸するというものだ。艦砲射撃や空挺(くうてい)部隊の降下のほか、潜水艦へのロケット攻撃も含むという。ロシア軍からは、最新鋭の戦闘爆撃機も参加している。
ロシアの情報によれば、今回の演習は中国の提案による。中国は当初、演習区域を台湾に近い浙江省近辺とするよう提案してきたという。これでは、さながら「台湾進攻」作戦ではないのか。
軍事専門家の間では、今回の軍事演習の真の狙いは、中国の台湾攻撃能力の誇示だけでなく、日米安保体制の牽制(けんせい)にもある、との見方が強い。
中国とロシアは、最近、外交、軍事の両面で連携を強めている。その軸となっているのが、両国が主導し中央アジア4か国も加盟する上海協力機構(SCO)である。
7月に開催したSCO首脳会議は、中央アジアに展開している米軍の撤退を求める共同声明を採択した。この直後、メンバー国のウズベキスタンが、米軍に基地提供の中止を通告している。
米国と中露両国は、中央アジアを舞台にせめぎ合いを強めている。中露間で軍事演習実施が正式に決まったのも、首脳会議の前後だった。
中露は、米国に次ぐ軍事大国だ。かつては軍事的にも対決した両国の軍事演習は、米国に対する牽制を念頭に、東アジアでも連携強化を図る新たな戦略の一環なのだろうか。そうだとすれば、この地域の安全保障体制に重大な影響を与えることになる。
台湾はもちろん、日本も、米国や韓国なども、今回の合同軍事演習に「重大な関心」を表明している。周辺各国が警戒感を強めるのは当然だろう。
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この演習のこと、今回の総選挙の論争ネタになっているかと思って、TVのチャンネルを回しました。ところが、みんな「郵政、郵政」と叫んでいるだけです。それはそれで重要なのは認めます。
しかし、ゴウ先生には、“You say! You say!”と聞こえてきて仕方ありません。つまり「お前が言え!お前が言え!お前が何か言ったら、おれはこうする」と後出しじゃんけんをやりたがっている政治家と政治家なりたがりだけがウロチョロしているようにしか思えないのです。
すぐそこで起きている「いまそこにある危機(clear and present crisis)」に対して日本の政治家が何ができるのか。じっくりとこの選挙戦を通じて見究めようではありませんか。国民の生命・財産を守るのが彼らの仕事のはずなのですから。