夢と希望と笑いと涙の英語塾

INDECという名の東京高田馬場にある英語塾で繰り広げられる笑いと涙の物語
新入会員募集中!

英女王、中国首相と会見:英国政府、中国政府の「脅し」に屈す

2014年06月13日 07時00分17秒 | 時事放談: 中国編

中国らしい外交儀礼をわきまえない横暴さです。

**********

女王との面会なければ訪英せず…中国が「脅し」(読売新聞) - goo ニュース

2014年6月12日(木)23:07

 【北京=五十嵐文】中国外務省の王超次官は12日の記者会見で、李克強(リークォーチャン)首相が16日から英国とギリシャを訪れ、英国ではキャメロン首相、エリザベス女王と会見すると発表した。

 12日付英紙ザ・タイムズ(電子版)は、中国側が英政府との日程調整の際、李氏と女王の面会を強く希望し、実現しなければ訪英を取り消すとの「直接的な脅し」があったと報じた。

 女王は英国の国家元首だが、中国の国家元首は習近平(シージンピン)国家主席で、李氏は国家元首ではない。3年前に当時の温家宝首相が訪英した際、女王との面会はなかった。北京の英国関係者は「中国を重んじているという形式が必要だったのだろう」と語った。

**********

問題のThe Timesの記事です。

Let me meet Queen or the visit is off, says China PM
Leo Lewis in Beijing, and Francis Elliott
Published at 12:01AM, June 12 2014

ヘッドラインが「女王に会わせろ、さもないと訪問はなしだ、と中国首相が語る」というのですから、穏やかではありません。保守系新聞らしい憤り方です。記事の冒頭2段落です。

**********

The Queen has become a pawn in a secret diplomatic between London and Beijing as China’s prime minister prepares for a critical visit to Britain next week.

Despite assurances by British diplomats that the latter stages of negotiations around Li Keqiang’s trip had been “unusually friendly”, The Times has learnt that talks have been anything but straightforward and involved a direct threat of cancellation.

**********

訳してみましょう。

女王が、ポーンになってしまった。中国の首相が来週英国を訪問する準備に入るときの英国政府と中国政府の間でもたれた秘密の外交上の対決においてだ。

李克強の訪問をめぐる交渉の後半段階は「異常なほど友好的であった」と英国外交官は保証するが、ザ・タイムズが知るところに寄れば、その交渉は妥協なしというものでは決してなく、訪問中止の直接的脅しを含んだものであった。」

チェスで言えば、クィーンは最強。それがもっとも弱いポーンになってしまったというのですから、皮肉もよいところです。英国政府は中国との関係を大切にしたいと思っての異常な配慮でしょうが、この弱腰外交はかつて第二次世界大戦を始めるヒトラーの野望をチェンバレン首相の宥和政策と重なって見えてしまいます。

ともあれ、この恫喝外交こそが、中国の本質。英国政府には毅然たる態度を取っていてもらいたいものでした。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 痛風になるのは、遺伝子変異... | トップ | 中高年の登山遭難者急増は、... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

時事放談: 中国編」カテゴリの最新記事