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AIIB:台湾を創設メンバーからはずしたことで鮮明になった中国独断の運営体制

2015年04月14日 05時22分54秒 | 時事放談: 中国編

AIIBが、「国際機関」というよりも、「中国の金融機関」であることが如実に示されてしまいました。

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台湾のアジア投銀創設メンバー入り認めず…中国(読売新聞) - goo ニュース

2015年4月13日(月)17:40

 【北京=竹内誠一郎】新華社電によると、中国国務院(中央政府)台湾事務弁公室の報道官は13日、中国主導で設立準備が進む「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」に参加申請している台湾について、「創設メンバー」入りは認められないとの談話を発表した。

 「一つの中国」の原則を掲げる中国が、他国と、台湾の扱いに差をつけた形だ。

 談話はただ、一般メンバーとしての参加を前提に、「実務的な協議を通じ、ふさわしい名称で参加するための方法を探っていく」ともしている。

【アジアインフラ銀】台湾を創設メンバーから除外 中国が独断で選定 地位格下げが狙いか(産経新聞) - goo ニュース

2015年4月13日(月)20:14

 【上海=河崎真澄、台北=田中靖人】中国主導で設立準備が進む国際金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)について、中国当局者は創設メンバーに台湾を加えないと述べた。加盟申請の受付や承認を行うAIIBの設立準備事務局は中国財政省の傘下にあり、国際機関の体裁を取りながらも中国が自らの主張を盾に選定する実態が浮き彫りになった形だ。

 中国国営新華社通信が13日、伝えた。中国は台湾を自国の領土の一部とみなしており、創設メンバーから除外することで、他の主権国家と差をつけて台湾の地位を格下げする狙いとみられる。中国国務院(政府)台湾事務弁公室の馬暁光報道官は13日、「ふさわしい名義で申請すれば参加を歓迎する」と表明。将来的には中国が認める名称で一般メンバーとして参加を認める意向も示した。

 創設メンバー入りを目指して3月末に“駆け込み”申請した台湾にとっては大きな誤算となった。台湾の行政院(内閣に相当)は声明で「遺憾」の意を表明。今後は一般メンバーでの加盟を目指す方針を確認した。ただ、名称や参加資格の面で「公平で対等な原則」が満たされない場合は「参加しない」と反発。名称の最低ラインは「中華台北(チャイニーズ・タイペイ)」だとしている。

 台湾にとり国際機関であるAIIBへの加盟は、経済的利益に加え、国際社会での地位向上につながるとの思惑があった。また、馬英九政権は対中関係を重視してきたことから、要求が受け入れられると読んでいた可能性がある。

 台湾は国際機関への加盟をめぐり、これまでも名称や参加資格で中国と対立してきた。原加盟国だったアジア開発銀行(ADB)では1986年の中国の加盟後、「中華民国」から「中国台北」に変更され、抗議した。アジア太平洋経済協力会議(APEC)に91年に加盟した際の名称は「中華台北」で、参加資格も他の加盟国と対等な「経済体」だったが、このときは中台同時加盟だった。台湾は今回、APECと同様の方式の適用を求めていた。

台湾、AIIB創設メンバー入れず 馬政権に打撃
朝日新聞 2015年4月13日21時29分

 中国国務院台湾事務弁公室の馬暁光報道官は13日、台湾が中国の呼びかけるアジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設メンバーにならないことを明らかにした。加盟に当たっての立場が固まっていないためと見られる。創設メンバー入りの意向を駆け込みで表明していただけに、馬英九(マーインチウ)政権には痛手となりそうだ。

 報道官は「適当な名義での台湾の参加を歓迎する」としており、将来的な加盟は受け入れる考えを示した。中国は台湾を自国の一部と考えており、各国による協議を経て「地域」として加盟を認める見通しだ。

 台湾は「創設メンバーになってこそ権益を確保できる」(張盛和・財政部長)として、申請期限の先月31日夜に中国側に参加意向を伝えていた。毛治国・行政院長(首相)は13日、中国の決定に「遺憾」を表明。中国が加盟自体は受け入れる姿勢を見せていることから「策略は功を奏した」としつつ、「尊厳、平等の原則が守られなければ参加しない」とした。

 中国は台湾を国として認めていないため、台湾の国際機関加盟に当たっては名称や立場などが問題になる。台湾はAIIBについては「中華台北」名での加盟が最低線としている。

 中国はAIIBについて「開放的」をうたって各国の参加を呼びかけてきたが、台湾をめぐっては譲歩を拒んだ格好だ。中国の発言権が強すぎることへの懸念が国際社会で高まる可能性もある。(北京=斎藤徳彦、台北=鵜飼啓)

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中国が発起人となるAIIBに中国政府の思惑が反映しないはずはないというか、AIIBは中国政府のいいなりで動くと思っていましたから、今回の台湾に対する処遇は想定内のことでした。

イギリス・フランス・ドイツとG7国が参加していますが、このような中国の強引な運営に対して、自分たちがイニシアチブを握れると思っているのでしょうか。結局は、中国の独断を許すだけになりそうです。

日本国内にも日本のAIIB参加を促す人々がかなりいるようですが、個人的にはとても賛成できません。別に米国に追従するというのではなく、このような中国の横暴な運営がこれからもありうることを懸念しているからです。極端なことをいえば、米国が参加しても、日本は参加しないで様子を見るぐらいの慎重さでよいのではないかと考えてしまいます。

ともあれ、もはや創設メンバーに入れないのですから、中国がこれからどのように出るか、じっくりと見定めてから、これからのことを考えるべきです。

 


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