離煙派としては、非常に残念な結果です。
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マクドナルドが禁煙店を分煙店に変えた理由
“実験検証”で見えてきた分煙の必要性
日経レストランONLINE (2011年6月13日)
日本マクドナルドが、都市部で実験的な試みを行っている「新世代デザイン店舗」において、一部店舗を禁煙から分煙に変えた。あえて禁煙を取りやめたのはなぜなのか。背景には“実験検証”により浮かび上がった、都市部のお客の声があった。
フランス人デザイナーが手がけたスタイリッシュな内装と、ゆったりと落ち着ける空間が広がる日本マクドナルド(以下、マクドナルド)の「新世代デザイン店舗」。2010年4月から出店を開始し、都内を中心に約20店舗を展開している。「洗練されたおもてなし」をコンセプトにした店づくりで、当初はデザインだけでなくメニューでも既存店との違いを出し、店内はすべて禁煙だった。ところが――。
最初の出店から、およそ1年たった2011年6月現在。7つの店舗が禁煙を取りやめ、エリア別の分煙を実施している。今後の状況しだいで、さらに増える可能性もあるという。
そもそもマクドナルドは、新型デザイン店舗を、都市部における店舗のあるべき姿を探るための“実験”としてスタートさせた。その事情についてマーケティング本部 マーケティングPR部の萩原和之統括マネージャーは「都市部の店舗は、賃借料や人件費など、店舗を運営してくうえで多額の費用がかかります。新世代デザイン店舗では、商品によっては10円から20円程度、単価を高く設定していますが、その分お客様に付加価値を感じていただけるように、デザインやメニュー面で工夫をしました」とその意図を語る。
スタート時に禁煙を打ち出したのも、付加価値戦略の一環だった。しかし、「お客様の声」という実験結果が出れば、従来の方針に固執せずに、あるべき店舗の姿を目指しブラッシュアップを続けていくという。7店舗が禁煙から分煙へと方針を切り替えたのも、多数のお客から喫煙の要望があったためだ。「現時点では、世間のムードに流されて一方的に禁煙化を進めるのは早計です。お客様の声を無視した結果、来店機会を逸してしまえば、都市部の厳しい経営環境のなかで利益を出していくことは非常に難しいでしょう」と萩原統括マネージャーは語る。今後も、お客のニーズに対応しながら、店舗の運営方針を変える可能性を示唆する。
まだまだ強い潜在的な喫煙ニーズ
意外な実験結果も出ている。新型デザイン店舗のなかでも、赤坂店や渋谷店といった都心の店舗だけでなく、千歳船橋や三軒茶屋など住宅地に隣接する店舗も分煙化されている。予想より多くの「タバコを吸いたい」という声が店舗に寄せられたためで、まだまだ潜在的な喫煙ニーズは強いとみられる。事実、マクドナルドは、受動喫煙防止条例の施行を受けて神奈川県内の全店舗を禁煙にしたところ「ドライブスルーなどの郊外型店舗は影響があまり見られなかったものの、オフィス街に立地する店舗では売り上げがダウンしました」と実情を述べる。
各地の自治体で受動喫煙防止条例の制定に向けた動きが活発になるなか、外食業界でも一時、禁煙化の流れが強まった時期もある。しかし、最大手のマクドナルドが禁煙から分煙への決断をしたことで、今後は“ムードだけの禁煙”を見直す動きが強まることが予想される。
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結局、「たばこが嫌いな人間はマクドナルドには行くな、完全禁煙のスターバックスに行け」ということなのでしょう。安価で高カロリーなファーストフードが好きなひとは、たばこをやめられないのでしょうし。
ともあれ、喫煙によいことなど何もありません。今回の改悪を見たら、これだけ社会的影響力が高い会社でありながら、マクドナルドには社会を変えようという意識がないことがよく分かりました。個人的には、敬して遠ざけさせてもらいます。
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