続・トコモカリス無法地帯

うんざりするほど長文です。

メタルマックスゼノ攻略 その13 感想まとめ編

2020-06-21 21:36:08 | METAL MAX Xeno

それではこのゲームの感想をまとめます。
スタートダッシュが遅れた分、周囲からの評判は聞いており、街が無く、ハンターオフィスも無く、サブクエストも無い、という3要素が欠けた時点で、最初から100点満点を取るのは不可能でした。大雑把に考えて最大70点。

新要素の砲撃システムは確かに楽しいのですが、そこを追求するとRPGではなく戦車TPSのジャンルになってしまいそうで、反射神経と動体視力が年々落ちている自分にとっては、メタルマックスにそちら方向へシフトして欲しくありません。ポストアポカリプス系世界でのモンハンやりたくありません。モンスターハンター名乗ったのはこっちが先なんだけど。
そして砲撃モードが楽しくなるのも2周目からと遅く、1周目の停滞からのプレイヤー突き放し率は決して低くないと思います。


ひたすらモンスターを狩り強い武器をかっ剥ぐ、シンプルなゲームシステムに不満はありません。
しかし充分なのは骨格になるシステムだけで、他の血肉となる戦車データ・武器データはまったく足りません。さらに街を廃したせいでイベントの少なさは、とても21世紀・平成末期に出たRPGとは思えません。前作までの大盛り具合が嘘のようです。
そこに「これはXenoという新シリーズだ、旧作とは方針が違う」という言い訳は通りません。それならばメタルマックスのシステムを摘み食いせず、タンクRPG・Xenoとでも名乗れば良いわけで。

シリーズの看板上げた以上、前作と比較されるのは当然で、続編タイトルには引き続き維持した遊び方と、新しい追加要素が期待されます。
ゼノには新要素追加より、従来シリーズから削除された部分のほうが目立ちます。新しい操作システムは面白い、それで乗れる戦車は?使える武器は?それだけかよ……と長所が短所を浮かび上がらせる構造なのも災いしました。1周目途中で見切ったならば、従来シリーズから減った部分には気づかず、ただ「合わなかった」だけで低評価を下してはいませんでした。
結論は「マタルマックスゼノはシリーズ平均に及ばなかった」です。直線的に水増し周回を積み重ねるばかりで、選ぶ横幅がまるで足りません。

周回ごとに賞金首が追加されますが

退屈な繰り返し作業に僅かなご褒美を

小出しに増やして

プレイ時間の水増しにより内容量を錯覚させるテクニックなのでは。

 

具体的に歴代シリーズと比較して、ゼノが何段落ちるか。

・一段、シャシーの少なさ
 シャシー種類わずか9台とFC時代並。車庫に置けるのは3台まで。戦車を改造し並べて眺める楽しさが薄く、入手方法の大半も設計図集め、と総じてイベントが淡白です。

・二段、セーブ周りの危険度
 個人的にはこれが低評価の最大理由です。セーブ・ロードのコマンドが近く、誤操作でレアドロップ失敗状態を上書きする危険があります。ソフトリセット機能が無く、ドロップ前への戻りも遅すぎます。

・三段、改造の不自由さ
 Tecレベルの制限期間が長く、改造可能武器も少なく、拾った武器をそのまま使うのが殆どでした。

・四段、物語の薄さ
ceroCですが家庭用ゲームで扱う題材か疑問です。内容も先のない閉塞感と、性的な生々しさばかりが強調され、読んでいて楽しくはありません。サブクエストによる世界背景の広がりも皆無です。

・五段、マップの移動しづらさ
 屋外移動は慣れましたが、逆にリメインズは広すぎ、徒歩移動速度は遅すぎ、周回する程に忌避感が増えました。

・六段、超改造の手間
 超改造合金集めはゲーム内行動が固定されます。もうポリプロピレパラーを囮寄せしたくありません。

従来作品から6段は落ちる内容、ここに個人的悪印象の、田舎者お断り東京地理知識分をマイナスして7段落ち。
前作のメタルマックス4から逆算してメタルマックス-3相当です。2Rとリターンズとスマホ版の分足しても0。

 

 

最後に、ゲーム内容以外で気になったことを。
限定版商法が回を重ねるごとに怪しくなっています。3~2Rでは付属コミックとサントラCDが特典に付きました。当時はメタルマックス音源が非常に少なく、自分には値段以上の価値がありました。「お尋ね者との戦い」と「ルート99」を単品で聴くのに17年待ったからな。
4の限定版は販売店別特典バリエーションがえげつなかったものの、ゲーム内で使用する武器装備が山盛りで、特にebten・Limited版はシャシー1台、賞金首モンスター8体(ドロップレア装備込)、さらにゲーム内でスゴモノからエクスリング(PTメンバー外にも経験値が入る)が入手可、もちろんサントラCDも付くという凄まじい豪華内容でした。6年間遊びまくる分量あったからな。
つまり、ゲーム内容の補強セットでした。

その一方でゼノの限定版特典は大分おとなしく、武器とエンジンが少し、あとはサントラ。あまりゲーム内容に影響しない付属物で、ぶっちゃけ無くても惜しくはありません。4の限定版購入者と通常購入者の格差が酷すぎたので、むしろ良い傾向だと思います。
しかし、ゲーム発売日が近づくにつれ、広報から出てくるニュースはサントラの件ばかり。どんな戦車に乗れて、どんな武器が使えて、どんな賞金首と戦えるか、それらの情報がさっぱり出てきませんでした。出てこないんじゃなくて出せない、発信するほど内容が無いだけでは、と内心勘ぐっていました。そう外してもいなかったようです。
グラフィックもシステムも音楽も一新したけど、明らかに中身がボリューム不足でした。5周回してあれこれ遊び方試したが、どう贔屓目に見積もっても内容が薄い。馴染みの食べ物屋がリニューアルオープンして食べに行ったら、店内装と食器は全部新品だけど、料理の分量が昔の半分以下になった、そんな感じ。店も客もあまり幸せじゃないけど、後ろで出資してる奴とけしかけてるコンサルがはしゃいでるような。

メタルマックス・シリーズは歴史が長いから、不出来なタイトルも当然あります。てか私は2は好きだが、初代はそれほどハマらなかったし、SFCリターンズは合わなかったし、3も途中で一度止めてるので、かなり好き嫌いが激しい自覚があります。
それで、次に控えてる「METAL MAX Xeno Reborn」に対しては、もう既に今から穿った見方をしています。リメイク周期が早すぎない?
もちろんグラフィックもシステムもまるで別物に一新し、別ハードにも対応した開発をしてるから、所謂完全版商法とも違います。しかし私がメタルマックスゼノに不満を感じたのは、グラフィックやシステムに対してではなく、戦車・武器・賞金首のデータ不足です。見た目が豪華になったところで、メタルマックスゼノをもう一度遊びたいとは思いません。
犬が1匹増えた、野バスに乗れる、それはゼノで削られた従来作要素が元に戻っただけで、追加を宣伝するには足りません。プレイヤーを長く飢餓状態に置けば旧作並仕様でも豪華と錯覚する、わけではありません。旧作を超えるものがない新作に存在意義はありません。懐古するにもまだ早い。まず4を超えてもらわないとな。少なくとも犬と熊とUFOと不死身の子供を援護に付けて、野バス・ソイヤ・だんじり・バイオタンク・変形バイクソルジャー、このくらいの戦力を選ぶ自由度は欲しいです。自由度の高さを求めてメタルマックスを遊んでるので。

つまり「メタルマックス5」が遊びたいです。


メタルマックスゼノ攻略 その12 ストーリーモード編

2020-06-21 19:50:36 | METAL MAX Xeno

5周目の難易度へヴンはストーリー・モードで進めました。1周目プレイ時には強化が捗らずイライラしてたせいで物語をさっぱり覚えていません。どんな話だったっけ。初回始めたの2年前だしな。

ストーリーの順を追って読んでいきました。
何がどうしてそんな身体になったのか、劇中に言及が無いけれど、タリスは主人公としてなかなかに活躍しています。危険な作戦を身体張ってぐいぐい進めていくので、戦う物語の人物としては好印象。個人的には3のドラムカンを裏返したように見えました。赤基調の逆立った髪型こそ共通していますが、
ドラムカン:半分動物、復讐はきれいさっぱり忘れて女性を頻繁に口説く
タリス:半分機械、SoNsへの復讐で頭がいっぱい、女性?それどころじゃねえ
と、行動様式が対称的です。
ただメタルマックス主人公なので、論より先に拳が出るのはいつも通りで安心しました。

馴れ馴れしく触ってきたヨッキィを殴り

喧嘩の仲裁にまずディランを殴り

返す拳でミサキも殴る。攻撃コマンドが出る場面では全部殴る。ドラムカンもケンちゃんもヒナタさんも、歴代メタルマックス主人公は皆こういう人たちでした。

しかし本編ストーリーを読み進めていると、決して多くないテキストと物語分ですが、それでもまとまりに欠けていると感じました。
主人公の復讐動機と、周囲の子作り話に温度差が大き過ぎます。前作3の難点をそのまま踏襲してしまっているのだけど、男女関係のもつれで物語が進むのは、戦闘が時間の大半を占めるRPGとは合わない気がします。
しかも相手役のタリスは目先のSoNsへの復讐で頭が一杯、生身の身体は金属細胞に侵食され残り半分ほどしかありません。中盤にカタストロプスが顔見せした頃でも、既に「俺には時間がない」と焦り気味なので、歴代主人公内でも特に余裕のない性格です。

一方のトニも、消去法で誰かを選べと周囲から圧をかけられ、常に不安で混乱しているのか表情は暗く口調も重く、不本意感丸出しの様子はハンター業を割いてまで関わりたいとは思えないタイプでした。1周目プレイ時にはしばらくメンバーに入れなかったし。

だからというか、劇中でのタリスとトニのやり取りは、ぎこちなく噛み合わない交流場面が続き、見ていて痛々しさを感じました。わりと凡人の少女が、追い込まれて必死に一大決心をしたけれど、相手の少年はもっと追い込まれていたので、あえなく玉砕。こんなの翌日から顔合わせづらいよね。お互い避けるよね。

つまり、戦闘主体のゲームなのに、物語には戦意を高揚させる展開がありません。システム側は戦闘と武器収集特化で人間関係を組み込む余地がありません。互いに無関係な戦闘システムと、停滞した人間関係ストーリーを雑に繋げただけです。そして、多彩なサブクエストで物語や背景世界が膨らむこともありません。
だから、戦力も充実して物語をじっくり読む余裕のできた5周目でも、本編内の人物達がやり取りする姿は、ゲーム進行に不要なノイズにすら見えました。絶滅しかかってるのに互いをからかったり、煽ったりと居心地の悪い集団。ダヌンツィオ以外のキャラは皆どうにも他人への当たりがキツイ。

制作側にも自覚があるようで。

そこをすっぱり削除して、戦闘システム単品の楽しみに特化したハンターモードは英断です。
これまでのシリーズ内でも、男女関係のエピソードがいくつかあったけれど、どれも甘さより苦味が勝る内容で、サブクエの多くは金銭絡みの介入するにはいいが、当事者にはなりたくない話が殆どでした。加えてゼノでは、物語に選択の余地すら無く、不本意な当事者役しかないため、自分にとって楽しめる内容ではありませんでした。そういう苦い物語を楽しみたい時には、素直に暗い物語の本や映画を見ます。私は2つのストレス要素を同時処理出来ないんだよ。やるなら人間関係の閉塞感と、負け戦の厭戦気分、どちらかに集中したい。

そんなことより、ストーリーモードでは一部のSoNsに登場デモシーンが入り、ドロップ狙いマラソンの周回が遅くて大変でした。余りに遅く長く煩わしいので、正拳伝説☆付き取るのは諦めました。心が折れました。

その後、ドロップマラソン中に操作ミスでセーブしちまって、超電磁バースト取れませんでした。もう嫌になってしばらく遊ぶの止めました。また心が折れました。メタルマックスシリーズ遊んで長いけど、こんなに何度も何度も心をバキボキへし折ってきたのはゼノだけです。セーブ・ロードが長いんだ、遅いんだ、繰り返すと疲れるんだ、ニアミスで危ないんだ。

 

何日か過ぎ、気分が落ち着いてから、最後の戦車を仕上げるために再開しました。
超改造100t砲+99を載せる最強のエンジン・インフィニティを入手しないとなりません。カタストロプス∑を倒さないとな。そういやまだ流星カミカゼも倒してなかったな。まだ終われないわ。


カミカゼから完全宇宙砲☆取りました。それを+99超改造しました。これで主人公機は完成です。
一行で済ませてるけど過程は大変だったからな。もうやりたくありません。


・主人公機
ゲーム開始1周目からずっと主力だったPLTは、難易度ゴッドまでネフィリム永遠砲を装備し砲撃モードの要でした。高火力の全体攻撃5連射にトリプルヒッター複数積みを加え、ハンター特技の追い打ちで遠距離から執拗な砲撃を叩き込み、大抵の相手は戦闘前に撃破出来るようになりました。屋外では機銃の出番がまったくありません。しかしそれでも土星クラゲやホバリング・ノラの強敵を倒し切るにはまだ火力不足でした。
ネフィリム砲は超改造できないので、完全宇宙砲を+99に超改造して上位互換武器を作りました。

しかし完全宇宙砲の外見は相変わらず主張が強く、どんな戦車でも馴染みません。しかし以前の4攻略時に、DLC専用バイク・ゲバラ1台だけは外見を損なわずに宇宙砲を装備出来ると記事に書きました。ブルーの車体後部にピンクのチェーン配色が、先端に生えたピンク~ブルーの宇宙砲と釣り合いが取れると思います。それに倣いPLTの配色をブルー主体にピンクのアクセントへ変更。ゼノでの完全宇宙砲は常時色調がうねうね変化する、本格的なプリズムレインボーですがスタータス画面だと色が固定されるので、それに合わせたゲバラ風に塗装を調節、これでキレイにスタイルが整ったのではないでしょうか。
いいえ、PLTの主砲カバーが大きすぎて宇宙砲のトゲしか見えません。ちっとも整っていません。合わない外見なら隠してしまえと強引マッチング。塗装に悩む必要はありませんでした。

 

それではアビスアベニューへ向かいます。途中のデスフィンクスも倒しました。ファラオダイン☆3も取りました。先へ進みます。

いました。巨大地下洞窟アビスアベニューの奥深くに、営業中のパチンコ屋があります。これが最後の隠し賞金首カタストロプスΣです。

深夜の暗闇でも目立つ佇まい。パチンコパーラー・カタストロフィ。

いらっしゃいませー。


フィーバータイム発生。じゃんじゃんばりばりミサイルを当てていきます。このカタストロプス∑の登場場面は個人的に大変好みで、これまでの隠し賞金首が、荒野の遥か向こうを彷徨いていたり、暗い地下洞窟内にひっそり佇んでいたり、土煙を上げて爆走していたり、大抵は不気味さを感じる姿なのに、最強最後の賞金首が電飾ギラギラネオンピカピカ、行き過ぎたサイバーパンク系の色調配置が世界の異物感強くて素晴らしいです。誰もいなくなったデストキオの地下に、何故かやたらと賑やかなアミューズメント施設が建っていて、近づいてみたら最強の敵だったという馬鹿馬鹿しいシチュエーション。そこが楽しい。

勝ちました。
あとはインフィニティ☆3を拾って超改造したら、このゲームでやりたかった事は全て終わりです。

 

ドロップしました。超改造も終えました。
超改造インフィニティ☆3+99、サブにシンクロタービンを装備して積載量509.48t。しかし、自分でやってみて思うのは、作成の手間に性能が釣り合ってません。難易度ゴッド・カタストロプス∑と長期戦やるなら、弾倉99発は有効かもしれないが、そんな回数撃ちたくありません。途中で飽きます。

機銃代わりの母艦砲は、全体攻撃・弾倉48発の絶対零度砲に変えました。これも火力は十分に高いし、対雑魚戦を48回も連続して戦わないしね。

 

完成した戦車チームで物語を終わらせに行きます。
難易度ヘヴン・カタストロプス撃破。人類絶滅指数も0になりました。

エンディングでは、タリスとヨッキィがデストキオを離れて別の場所に向かうようです。見送りの中にトニの姿は見えません。
しかし、しばらく戦車で行った先で、トニが現れ「来ちゃった」と。そういうはしゃいだ台詞も言えるのね。ずっと本編中どんよりしてたから唐突なキャラ変更に驚きました。またイティカが化けてるんじゃないの。

物語の終わり方はキレイですが、私は不満です。あんなにタリスは頑張ったのに、ハンター引退エンドがありません。どうせもう半分機械だよ、残り寿命も少ないよ。集めた生存者に囲まれてのんびり余生を過ごしても良いと思います。いや、アイアンドーム内の面子内で穏やかに暮らすのは無理か。SoNsを倒したから次に起こるのは内輪もめの気がします。選択肢の出ない先の妄想しても仕方ありません。シリーズ定番は崩れ、タリスは旅立ちました。
ゼノには最後まで選択自由度が無かったな。


物語序章が終わり、続編へ向けてタリスの戦いはまだ続くような幕引きですが、その序章だけでプレイヤーを5周回させた構成はエコの極みでした。周回重ねる度に追加要素を小出しに増やされ、噛みかけのガムをまだ甘い間は噛み続けましたが、さすがにもう味がしないのでゼノ攻略はこれで終了です。お疲れ様でした。