続・トコモカリス無法地帯

うんざりするほど長文です。

オンラインでD&D4thを遊ぶ 謎解きシナリオにて その3

2021-06-22 22:42:13 | D&D4版 セッション感想

前記事では一応D&Dを褒めたつもりなので、今回は欠点を書くつもりでしたが、テキスト打ってるうちに胸糞悪くなって止めました。自分に向いてないわD&D4th。考える余地がまるで無い。場面を6秒間を進めるのに処理が60分以上かかる、とてつもなく計算の遅いCRPGやってるのと変わらないし。どのパワーを取ろうが技能取ろうがどうせ通用しないし、スキルを取ってない素の弱点には必中で当てられるし、圧倒的に高パラメータの相手にボコられながらHPを継ぎ足す持久戦が今まで続いてきたし、これからも続く。コマンドRPGで「戦う」ボタン連打してるのと変わりませんが、だったらその「戦う」コマンド内容を盛りに盛れるCRPGのほうが優れている説を推します。処理も早いしな。ミサイル100発撃つのも数秒で済みます。

連続持久戦から脱する方法はありません。リソースを削られジリ貧になっていく戦闘のためのルールなんだよ。ゲームの設計がそれしか出来ないように制限をかけています。作戦を考えるなら他能力を潰して、PCを作戦特化ビルドに組まないといけませんが、作戦が使える環境自体が稀なので、作成コストの空振りで終わります。そりゃ皆「とにかく殴ればいつか倒せる」思考になるのも当然です。対戦相手がゾンビ軍団でも人食い熊でも毎回同じ突撃戦法しか取れる手段がありません。対策方針はフレーバー程度で戦況に影響せず、及ぼす効果を起こすルールはありません。あんなに厚くて重いルールブックがたくさんあるけど、内容は使い道の無い文字の羅列です。今よりもっとレベルが上がり資産が増えたら有効な対策が取れるようになるけれど、そのレベルに到達した頃には敵がさらに強大化しており、専用クラスの特効パワーでしか対抗できず、やはり情報と対策に頭を使う機会はありません。自分のPC達は頑丈人間から頑丈超人になるけど、常に後手に廻るバランスに作られたゲームシステムです。到達レベルで得られる装備と財産の上限がガッチリ決められてるのよ。その強化リソースを一点特化して強みを活かせないように、分散するルールもガッチリ決められてるのよ。最初から最後まで厳格に能力値を抑制し、プレイヤー行動を制限し、絶対に有利な立ち回りを許さないゲームデザイナー側の強い意図を感じます。戦術的に1~2マス単位の間合い取りはOKだが、戦略的な補給兵站を考えるのはNGです。そのルールはありません。敵キャラ用のルールです。そもそも敵キャラは能力値構成からPCとは別物で、4桁HPのおっさんとか普通に出てくるので考えても無意味。

ここまで理屈っぽく解説調で書きましたが感情面ではまた別の話で、要は私というプレイヤーが長期キャンペーンシナリオでいつも蔑ろにされてきた、という話です。周囲から侮られているため、意思決定は省みられず、行動は汲み取られず、私はシナリオに関与する機会がありません。関わっても何の影響もなく話が流れていくので、やれることは敵の数を減らす削減行動のみです。敵がフルコンディションで襲撃するのが前提なので、戦況に即した対応を考えるのも意味が無く、与えられた標的のHPを減らす単純作業の担当です。
つまりコイツは自動砲台程度の扱いが妥当と思われている、敵を倒せるNPC。NPCが敵を倒すと「手柄をかすめ取るウザキャラ」になるので、一応中の人が居る体裁は必要です。今回はドルイドで砲台役すら務まりませんが、扱うデータ量は前回の倍以上で取り回し重いったらないわ。当初はキャラの容姿をしっかり描こうと、ペンタブ持って四苦八苦していた覚えがありますが、今となってはどうでもいい事です。ドルイドに伸び代無いしな。ルールブックでも成長ルートに選択分岐無し一本道です。決まったルートを決まった早さで進み目的地も最初から見えてます。あとの操作はボタン連打で良いんじゃね。

こんなに嗜好と方針が合わないのに、なんでD&D4thやってんの。前キャンペーンとは全く別方向からキャラ設計したから、別視点の異なる魅力が見えてくるかとも考えていたけど、気のせいでした。これが片付かないと本命のD&D5th「赤き手は滅びの印」キャンペーンが再開しないんだよね。


オンラインでD&D4thを遊ぶ 謎解きシナリオにて その2(脱線)

2021-05-16 02:09:12 | D&D4版 セッション感想

D&Dを長く遊んでる分、しかしファンと自称できない微妙な距離感が続いているこのゲームシステムに対し、評価は厳しくなりがちです。この馴染めなさを他に例えると、憧れていたブランド商品のカタログを眺めている間は楽しいけれど、いざ実物を手に取ると期待ハズレの肩透かし内容、しかし実用的には十分な機能が揃っていて不便は無い、歴史ある由緒正しい海外産の「普通」な高級品でしょうか。そして極まった瞬間に素晴らしい輝きを放ちますが、持続せず狙って光らせることも出来ません。

それでもまず先に長所から。

キャラクターを作り、物語上で動かすTRPGのシステムとして、歴史の長さはダテではなく、掘り下げ作り込みのルールが半端なく詳細なため、最終的な異能力の根拠が明確です。世界を滅ぼす異質な存在など中二病炸裂させるにも確実なルールがあり、後から自己申告設定言った者勝ちは出来ません。ルールが詳細な分、状況対応策が多く特にピンチからの立て直し手段はありとあらゆる事象にこじつけて復活可能です。
終盤にいくほど能力は微に入り細を穿ち、使える手段が増えるため、かなり格上らしき強大なデータのボスキャラでも勝ちに行ける見込みがあります。
これが例えば「私の戦闘力は53万です」と強さを示す基準軸が1本しかないと、たった戦闘力5ではゴミのように消し飛び、対抗手段がありません。他所のゲームでは53万に対抗するルールがありません。おそらく。たぶん。そこでD&Dだとどうなるかといえば、鍛えて育てて知恵と策略に資材と人脈をフル活用し
・自分を50万まで鍛え10万の装備を足す
・30万の自分を二段に構える
・10万の自分を10回復活させる
・他所から40万借りて20万で倒す
・相手を半分に減らし30万で倒す
・相手が10万に減るまで待ち20万で倒す
・まぐれで得た一生一度の100万をぶつける

時間をかけて仲間と相談したり、他者の知恵を借りるならばもっとアイデアは増えるでしょう。そして、これら道筋を想定したなら、次は具体的に目的達成まで積み上げるルールがあります。それに自分一人だけで頑張るわけでもなく、チーム内の誰かが勝てば良いくらいの気構えだと、結構なトンデモ危機状況でも意外とすんなり行けたりします。自分を含めた他メンバーのトンデモ能力をあれこれ相談しながら試行錯誤を繰り返し、やがては「これ倒すの無理だろ」みたいな強大な相手に難易度の高いシナリオを突破する物語が組み上がります。長い物語を進んでいく楽しさと、多くの戦術で駆け引きする楽しさが両立します。以前に仲間内で8年間かけて長期キャンペーンを遊びました。それだけ続けると、どんなボンクラ行動を続けたキャラクターでも、物語の主人公足り得る厚みが出ます。創作の楽しみに+αのランダム性が加わり、最後まで「ひょっとしたら」の期待とスリルを含ませながら進めることが出来ました。これが完全に物語創作の手順だとキャラが作者の枠を超えるのはまず不可能でしょう。外部から想定外の感想をもらった、終了予定地点を超えても物語がまだ続く不測の事態になって、ようやく創作キャラクターは自ら動き出すのではないでしょうか。

つまり、キャラクターを創作して活躍させる箱庭として、D&Dの世界はたいへん遠く深くまで広がっています。距離設定の話じゃないです。構成する概念の圧倒的分量の多さが魅力です。

試しにさ、昔に別ゲームで使ってたキャラクター達と戦わせてみたのよ。誰にでもあると思うけど、脳内世界オリジナルキャラクターの中に必ず一人「最強」の存在がいるはずです。その人にとっての創作の起点で、思いつく限りの中二設定を詰め込んだ世界の中心にそびえている最強柱な人、いるじゃない。
私にも当然いました。超カッコよくて超強い奴が。
その最強さんと、D&D4thで最高レベルまで鍛え上げた自キャラを戦わせてみました。仮名をD&D君と呼びます。その2人が最強の座をかけてタイマン対決を脳内シミュレートしました。

ーー最強さん、勝てないんだよ。
勝つ姿が想像できない、どうしてアナタが倒れてるんですか。おかしいぞ、自分のインナー世界の法則が崩れるぞ、何かの間違いだろ。じゃあ、何か条件を付けて……、いや待て、最強が条件つけてどうすんだ?なんで負けるんだ?積み重ねてきた手段の分量が違うんだ。

元・最強さんのパラメータは主に3つ。
バカみたいに強い攻撃力
アホみたいに高い耐久力
あとはスピードも超速いんだけどさ

でも、D&D君の猛攻を凌ぎ切るルールが無いんだ。逆にD&D君のほうは、倒れた後のリカバリの早さと間合い詰める能力が明確に決まっていて、確実に二手目が打てる。そこを凌ぐには瞬間移動なりで「逃げ」ないと耐えられない。逃げるか倒れるかの二択だが、最強は逃げちゃいかんよね。そんなの耐えりゃいいじゃん、最強なんだろ?とは思えなかった。こいつの全力ラッシュに耐えられる奴なんていないよ、ゴジラいるでしょ、D&D世界にも居るんだゴジラ相当の怪物が。そのD&D版ゴジラが1ラウンドで倒れるんだよ。それも全弾ヒットする前にだ。6割程打ち込んだあたりでダウンしちまった。そんな馬鹿パンチを喰らって立っているほどウチの最強さんは厚かましくなかった。撃ったD&D君も自分で自分を打ったら始め4~5発で消し飛ぶ破壊力だからね。攻撃力だけキャパオーバーしてるのさ。

それでも攻撃力過多同士の激突だから、体力なんて即ゼロになって互いに精神力だけで立ち上がって殴り合う展開も考えた。では最強さんとD&D君のどっちがメンタル強いのか比較した。

最強さんのピンチ時に奮起するトリガーは「想い出」だ。どれだけダメージ受けようが、過去に一つだけあった「想い出」を支えに何度も立ち上がるんだ。それ本当に想い出かい?呪いじゃないのかい?

D&D君の奮起するトリガーは、そもそも存在しない。正確に高威力攻撃を繰り返すための制御機構でしかない。いつまでも同じ性能を維持し続ける。

同じくらい強い奴らが時間無制限でやりあったら、先に疲れた方が負けるシンプルな結果になった。最強さんは元・人間、機械みたいな奴相手には成長して打ち勝てるんじゃないのって展開は不採用。最強さんは既に限界まで努力して成長して最早ありえない程に強いが、メンタルは元・人間なのであまりに長時間動き続けると疲れるし飽きるんだ。単純にヒューマン・エラーが起きた。環境最悪なブラック戦場だから仕方ない。一方のD&D君は機械みたいだが機械じゃない。ただ永遠に正確な動作を続けるのが目的なので疲れないし性能低下もしない。正確な攻撃を打ってる間にフィードバックされる感覚は「楽しい」なんだよ。こんなアタック中毒者と殴り合って、私の自分世界最強キャラクターは頂点から脱落してしまいました。それでもまだ2番目に強いからな。どこも弱体化してないからな。相手がおかしいんだよ。

長々と脳内世界独自設定語りを書きましたが、要点は自己を支える「偶像」を後から破壊するほどに、D&Dというゲーム世界のデータ量は膨大で、それらを拾って組み立てる像は、緻密な造りで異論反論を納得させるだけの根拠に足り得ます。
ある日、ひょいと覚醒した超能力のような都合良さは無く、小さな能力ルールを増やし、実際に使いながら、成功と失敗を繰り返して運用法を編み出し、それらの集合体として活躍した成果から、ようやく浮かび上がった「揺るぎない信仰を伴った偶像」ですから、そりゃ自分に都合よく設定を盛った「古い偶像」では分が悪いのも当然でしょう。あと、新・偶像は2箇所ほどルール違反の強化を施しているので、手段を選ばない程の目的意識がかなり強固です。実は強さ比べが本質ではなく、目的のために違法禁則にも手を染める覚悟量の差です。少なくとも20年前の自分と現在の自分では、今のほうが遥かに頑迷です。昔の自分が嫌いですから。もしも10年前、20年前の自分と出会っても意見が合わないでしょう。10年前は愚鈍、20年前は短慮、現在は狷介、その年代で性格の悪さが皆どれも違います。そこを多様性に富むといえば流行りに乗って聞こえが良いでしょうが、一貫性が無いだけでは、と自分で思います。

D&Dの長所を書くはずでしたが、システムに直接言及した部分は無く、自分の趣味と性格形成の話になってしまいました。
まるで架空宗教の経典と、それを娯楽として消費する不信心者の関係です。神はいるんじゃね?私のために、みたいな。
私はD&D信者の素質に著しく欠けており、本編に興味なく自己内パーツを組み立てる素材集としてしか見ていません。変な怪人と怪獣いっぱい居て楽しいですよね、D&D。


オンラインでD&D4thを遊ぶ 謎解き型シナリオにて その1

2021-05-15 20:51:00 | D&D4版 セッション感想

コロナ禍で外出しづらい昨今、ちょっとしたイベントに会場を借りるのも難しく、長年友人仲間内で続けてきたゲームサークル活動も、直接対面を避けたオンライン環境に移りました。移動の手間がかからず、時間拘束が楽な反面、視覚情報はモニタ内に限られるせいか卓上は見えるものの、他メンバーの動きなどは把握しにくくチーム連携は以前の対面して遊んでいた頃と比べるとぎこち無さがあります。実際に卓を囲んでいる場合だと、他メンバーのキャラシートや、コマを動かす手の仕草や、合間合間の一言から、どこへ向かい何を狙い、そのために互いの牽引や援護のタイミングなど、意外に多くの情報量が飛び交っていたのが分かりました。オンライン上で遊ぶと操作が雑になった時のフォローが難しいです。タイミングが分からなくて。卓で互いの顔が見えていたら「こいつ今どうも気が抜けているようだ」などプレイヤーのコンディションが分かるので、一方に気を取られて行動ミスした時に、指摘と同時にひょいと援護回復を飛ばしたり、もらえたりと互いに補助が効きます。そこには「ちょい待ち」とGMへの一時停止と確認も含まれます。

先の5月10日は、月に一度のオンラインでのゲーム定例日でした。進行中のシナリオは「恐怖の墓所」というタイトルで、開始初っ端から謎かけメッセージがあり、マップ内ギミックがそれら謎かけに対応しているようです。つまりトラップ満載ダンジョンだけど、解除ヒントを仄めかした提示があるので、そこで脳筋突撃せず頭を使って対処していけば、難易度を下げて進むことが可能です。おそらく。じゃないと入口の勿体ぶったメッセ―ジプレート文言を考えたシナリオ作成者の手間が無駄になるじゃない。

しかし、メッセージは無駄でした。先日のシナリオでは謎かけメッセージに対応しているらしき、いかにも怪しいオブジェクトがあるにも関わらず、調査解読する暇もなく戦術準備万端揃った敵群に包囲され、状態異常の連携重ね当てを食らいました。ここで私は「謎解き要素は削除された」と判断し、その日の楽しみを放棄しました。残り時間はよ終わらんかなと撤退開始。自キャラも仲間を見捨てて自分一人だけ全力で逃走しました。作成当初から属性:悪ですと公表していたので、たまには悪らしい行動も必要です。チーム内での役割は回復なのでヒーラーが真っ先に逃げたチームは被弾に耐えられず、皆殺しにされると踏んでいたのですが、実は敵の多くがHP1しかないミニオン(雑魚)だったため、1体づつを確実に仕留めて数を減らし、最後はトラップ元をアウトレンジ攻撃で破壊し、いつのまにか彼らは勝利していました。仕方ないので後からノコノコと合流しました。
勝てたから良いけれど、過程には大いに不満がありました。積もり積もった不満の境界線を越える不満です。

私は不本意ながらD&D歴が長く30年ほど遊んでいます。そして、このシステムの頑なにプレイヤーへ不利を強いる設計に不満を感じています。窮屈な程に細分化されたルールは適切に用いれば大変有利に働くことを体験として理解もしていますが、それは長いプレイ時間中のほんのわずか一瞬の話で、90%以上の時間は細かいルールに頭を抑えられ、足を引っ張られ不自由さにもがく時間です。というのも、このシステムは効率を追求するのを許さないフシがあり、その時期ごとに能力だけでなく金銭的な制約やアイテム取得数が決まっており、時期不相応に強い装備を頼りに進むなり、経済力にモノを言わせて段取りを整えることは出来ず、毎回現場に赴いては愚直に武器を振り回し敵を1体づつ片付けていく手作業の連続です。12体敵が出たら12回以上殴らないといけません。地形を利用して有利に立ち回る、とか陽動かけて罠にはめる、といった戦術は使えません。使ってもまず効かないし。だから敵の数=処理工程数、1匹倒すのに3人で殴って最短2ターンかかる行動を12体分、自分達も無傷で済まないから回復しながら戦闘継続、状態異常を複数重ねる処理が加わり1ターン進めるのに1時間かかります。これ終わるまで何時までかかるんだろう、という事態が頻発しました。
それは融通の利かないGMの処理のせいではないか、とも言えそうですが、現GMは割と融通効かせるタイプです。そしてこのひたすら現場手作業で多量の敵をこなしていく冗長で退屈な繰り返し具合は30年前から、どのGMに当たっても変わりませんでした。
つまり、ゲームシステム設計もシナリオデザイナーも、プレイヤーが有利に進める状況を想定しておらず、許してもおらず、用意した苦難困難死傷イベントを全て回避出来ずに被弾する前提で作られています。それでもゲーム内で快適有利に行動したけりゃ、苦労は買ってでもやれ。つまり後発サプリメントをじゃんじゃん買え。そして必死に勉強させろ、プレイヤ―を甘やかさずハングリー精神を育てろ、という前時代的精神論根性論が透けて見えます。実際、歴史的にも最古のRPGなので設計思想が時代遅れなのでしょう。アメリカ人のゲーム制作者はベトナム戦争で頭が止まってるんじゃねえの。キャラ育成はフルメタルジャケット方式です。おまえらは雑魚だ屑だ、強い武器は贅沢だ、高度な戦術は怠惰だ、何も考えず死ぬ気で戦え、みたいな。

元々の舞台設定が技術進歩の低い中世を想定しており、科学工業力の代わりを務めるのは魔法です。しかし魔法は個人で使える種類はごく僅かで、状況に適した持ち合わせが無ければ無力で非力な足手まといにしかならず、その使用状況を予め知っておくために占術を限られた魔法所持枠に詰めねばなりません。そして占術には対抗呪文が用意されているため、リソース無限なGM側のボスキャラは際限なく使え、情報統制と隠蔽工作は万全で正攻法の勝ち目はありません。キャラではなく、GM相手に口述的なトリックをしかけ情報を引き出す方法はありますが、これは詐術の一種でGMとの信頼関係が崩れるので連続シナリオ・キャンペーンで使うやり方でもありません。
結果として、毎回敵が準備万端体勢を整えて待ちかまえているのがわかっているのに、無策に突っ込み相手のペースに嵌りボコボコに叩きのめされる戦闘が起こります。実際メンバー内のパラディンは毎回フルボッコに遭い大苦戦していますが、D&Dとは常に敵はフルコンディションで襲いかかってくるものだとのことなので、覚悟してる人なのでしょう。私もわりかし覚悟はしてるけどそこまでのドM嗜好はありません。


キャラクターが作れない

2020-11-29 08:22:55 | D&D4版 セッション感想

コロナ感染を抑えるために外出控える習慣は、友人と集まりゲームを楽しむ機会を減らしました。というか、無くなりました。会場を借りられないからです。
そこでネット環境を使い、オンラインでD&D4版シナリオを遊ぼうという企画に移ったのが6月頃、もうじき半年が経つのに私の参加は未だ1回だけです。
どうせ月イチでしか使わないからと安いヘッドセットを買ってきたら、最初に繋いだテスト時は普通だったのに、いざ本番ではマイクに酷いノイズが入って使い物になりませんでした。システムに不慣れなせいで、ゲームに使う能力値データを入力するそばからキャラクターシートの文体が崩れ、ゲーム中にもかかわらずバラバラに壊れてしまいました。何もかも上手く行かなくてどうにも苦手意識が根付いてしまいました。一つも成功体験無く、やることなすこと尽くが失敗したら抵抗感でるのは当然だと思います。
ここまでが環境の不備理由。

D&Dを遊ぶにはまず自分が使うキャラクターを作らねばなりません。なにその義務と役目みたいな言い草。TRPGはしたいけど、D&D世界にあまり魅力を感じません。シナリオ参加はしたいけど、動かしたいクラスがありません。
D&Dには昔からアライメントというルールがあります。性格傾向をルールに従って定義しないといけません。秩序/善だの、混沌/悪だの性格を決めつけられる窮屈ルールです。その善・悪は誰が決めるの?基準は何?背景世界の神様勢力に依って決まります。善の神様はどれだけ暴虐を働いても正義です。邪悪に危害を加えるのが正義だそうで。その絶対的な正義は誰が保証すんの?正義に疑問を持つなだって。自己申告のくせに。
私は曖昧な正義の善人達によって、常に悪役を負わされた経験があります。奴らはまずこちらをぶん殴り、その後から理由を付けました。理由付けに苦しい時にはより激しく殴り、より遠くから理由を探して来ました。それでも成り立たない時には私に理由を考えさせました。曰く「貴様の罪を数えろ」ですが、そんなものに心当たりがないので答えられないと、そこは己の不始末に自覚が無い罪悪とされ、さらにぶん殴られる刑罰を受けました。つまり善で正義を自称する奴らの獰猛残忍冷酷凶暴性を散々ぶつけられたせいで、私はそうした肩書を忌み嫌います。それが私の味方したことないし。善の正義は攻撃標的になる生贄を常時必要とします。周囲に悪役がいなくなれば、次は内部の立場が低い者から順次サンドバッグ役が移り変わるだけです。そんな共食いの価値観を臆面もなく標榜する善のアライメントなんぞ、関わりたくない、使いたくもない。ここでクラス選択はパラディンとクレリックが消えます。こいつらのパワーには神への信仰が条件ですが、そんな条件まっぴらごめんです。神様なんて拝まねえよ。どこの神様の救済枠にも私は含まれないしな。ましてやフィクションの神様でご利益はルールブック数行分しかなく、それも長いキャンペーンを耐えた先に僅かに起こるだけで、普段のホイミ屋やるのに窮屈な信仰ロールプレイまで要求されたくありません。
それで善属性は避けました。だからといって中立属性はいままで多数使っているため、欠点が見えています。中立は主張が無いせいで対立構図に乗せづらく、シティアドベンチャー系謎解きシナリオと相性が良くありません。敵勢力の目的が判明しても自分に危険が及ばなければ、わざわざ戦うメリットが無く、展開に依ってはストーリーから離脱しかねません。今回のシナリオは「とある街での宗教対立」を巡って通りすがりの冒険者が問題解決に奔走する内容なので、中立過ぎると介入根拠が薄くなります。誰かの利害関係に乗る必要があります。

ここまで書いたけど疲れたので今日は終わり。新キャラ作るのに大変難儀しているという趣旨だが、本筋に入れないままです。能力値もイメージもすげえ作りにくい。準備しないといけない素材が多過ぎ、ルールシステムが重過ぎ、そして歴史が長くサプリメントが多い割にはイメージが凡庸で貧しく、少し変化球なデータを作成するには不自由します。そこらに履いて捨てるほどありふれたファンタジーを遊ぶためのゲームで、凝ったことやるのに向いてないけど、そういや他のシステムはもっとありふれたファンタジーだったわ。相対的にまだマシだったわ。HFOはネタを過ぎてもはや蔑称です。また、エルフ・ドワーフ・人間・ホビット・オーク・ゴブリンの世界かよ。


D&D4版を避ける理由

2020-09-05 21:49:00 | D&D4版 セッション感想

ゲームは好きなんだよ、好きなはずなんだ。しかし、私はD&D4版というシステムに途方もない悪意を感じてしまいます。現場のGMとPLの工夫程度ではどうにもならない、構造の壁。選択肢が多く見えて、実はyes.noの二択であり、間違うと死ぬ、そして挽回の機会は無い狭隘なシステム。正解の「秩序・善の魔法戦士」以外は底辺で呼吸することも許されない世界。そして魔法戦士も、自分で使うと能力を発揮できない不利な戦況に追い込まれ、敵は無限リソースの最適魔法を最大効果でぶっ放しまくり、彼我の格差は絶対に埋まりません。
ところで、このD&D観は大変歪に偏っており、実際にそうしたシナリオに遭遇した経験があるのか、といえばありません。聞いたことはあるけど、実際に見たことはありません。でもそれは、現場のGMが裁量をフル活用して緩和しただけであり、公式はプレイヤーに何度も負け戦を繰り返しさせ無力感を与え、徒労感に卓が割れることを目的としており、引退したプレイヤーの数だけ撃墜マークを誇るゲームデザイナーの集団だと思います。ソシャゲのアリーナで運営が最強課金キャラでプレイヤーを蹴散らすようなあれ。あの痛い愚行。ゲームマスターガイド本には、シナリオ進行のためのコツとして逆傾向のことが書いてあるけど、そんなの表向きの話でTRPGは最初のクラシックD&Dから、プレイヤーはひたすらに惨めに弱く儚く、進めば進むほど敵は強大化にインフレがかかり格差が広がり、ルールブックに必ず記載されてる最強装備には最後まで手が届かず、望みはかなわず、何も得られず、連敗記録だけが積み重なり、確固とした雑魚評価だけが残ります。公式NPC様にかなうわけねえだろ、おらおら頭が高え、身の程弁えろや雑魚PC共。どこのTRPG制作会社も全部こうだと思いますけど、D&Dは特にそうです。アメリカ人の考えたゲームだから、いずれイエローモンキー・プレイヤーはイエロー種族を使用するべきとエラッタが当たるのではないでしょうか。ポリコレ的にそうすべきの理由で今は市街地で暴動起きてるだろ。所詮白黒善悪二元論でしか物事を考えられない奴ら。人間に含まれるのは白黒で黄色は亜。亜細亜の亜は亜人類の亜。亜で一括にされるのも困るけどな。

ここまで全部、根拠も証拠もなく思い込みと決めつけで書いてます。ゲームデザイナーの方が見たらムカつくような偏見まみれの記事です。でもさ、ゲームの本質はプレイヤーには金と時間を浪費させるのが目的だから、わざと不自由な環境に追い込んで行動を空回りさせる考えが0はありえない。当たらずとも遠からじ。

 

D&D4版はそうやってプレイヤーの頭を押さえつけ、雑魚のくせにキャラクターの強化など図々しいこと考えるな、そんなルールは無いがひょっとしたら出すかもしれないから、欲しければ金を払い続け、ルールブックを全部購入しろ、と搾取姿勢を隠そうともしなかったので嫌いです。てめーんとこの出したサプリが役に立ったこと無いわ。

 

ここまで細かく卑屈にゲームシステムに敵意むき出しというのは、何か言語化できてない感情があります。ゲームシステムに酷似した環境があって、それを用いる権限を持った奴に対して憎悪みたいのがずっとある。じゃあそれは誰かと身の回りを振り返ってもそんな奴はいない。見えないだけ、間違いなくいる、システムの上方過ぎて視界に入ってないけど、仕切ってる奴はいるんだ。そいつを倒せば解決するかってーと1発で解決はしないが、100発くらいあれば解決するのでは。例えば強烈な圧制者がいて、1回暗殺されて次の圧制者が現れて、そいつも暗殺されて、100回暗殺されたら、あまり圧政をしかないほうがいいと学習しませんか。3回暗殺された時点で圧政側は思想統制と言論弾圧と逮捕処刑の手順を整え、こちらに反撃の機会など廻って来ないのでは。政治の話じゃないだろ、ゲームの話だろ。飛躍し過ぎだ。

 

D&Dの魔法は、ハイテク科学技術に相当するパワーなんだけど、一方で現場の力仕事はずっと人力手作業なんだよね。
自然災害の化身相手でも、重機を使わず人力手作業で立ち向かう。そして人海戦術も不可能。前衛1~2人でコツコツやるから全然処理が間に合わない。延長残業戦が常態化する。派遣先にずっとブラック現場が続いたから避けてるのか。

フィーバータイム

2014-02-13 03:21:16 | D&D4版 セッション感想
冬場は体調ががくんと低下するのでここしばらくは参加してるゲームサークルでのTRPGもお休みしたいと考えてます。来月になればこの寒さも多少収まると思うのでそれから参加したいです。

D&D4thというシステム、1~30レベルまでが設定されていて、現在参加してるキャンペーンはただいま24レベルくらい、つまりけっこう終盤。どういうシナリオになるかというと神格相手にガチケンカをしかけ、多次元宇宙だの多層地獄だのという人外魔境をコンビニ感覚で行き来して、一手ミスると世界が滅ぶとかそういう大袈裟な話になってます。

ここまで来るとキャラクターの力が大きすぎて一挙一動が世界に影響を及ぼすので汎用シナリオの枠をはみ出してきます。もうそこらの戦士Aやら魔術師さんやらでは済まない強さなのでキャラクターごとに目的を持って動く必要があります。
ですが私のキャラクターには目的がありません。
ロールプレイ分をかなりぞんざいに扱ってたせいで数年がかりの長期キャンペーンに係わらず、私のキャラクターには因縁やらしがらみやらがまるでありません。友人からも「君はパーティー内の人間関係を疎かにし過ぎ」と指摘されました。RPGのキャラではなくSTGの自機みたいに出てくる敵を全部倒すようなことを続けてたので、ストーリーが全然広がらなかったのです。20レベル超えた時点で新しいキャラクタークラスを選択しないといけないのですが、この「神話の運命」という20レベルオーバークラスは特殊能力よりも行動指針の取り決めが多く、選んだらその使命のために邁進しなさいみたいなルールなのですが、目的のない私が途方に暮れてると友人からの進言がありました。

「ハービンジャー・オブ・ドゥームとかどう?」

なんじゃそれって感じの長い名前ですが訳すると「破滅の先触れ」となります。具体的に説明すると物理でも魔術でも手段は問わず他者に危害を加える能力に特化したクラス。相手のミスを大ミスに変え、自分の攻撃がミスっても再判定して殴り直すというなんとも物騒なスキル持ち。あらまあ私にぴったりじゃありませんの。私の周囲はずっとコイツを見てきたから感覚麻痺してるところがあるのですが、私の自キャラの攻撃力はルール上の最高火力で、ぶっちゃけコイツ以上の基本ダメージなんか普通は出せないし、ルールだって想定してないフシがあります。基本攻撃のダメージが6面サイコロ1個とかの世界。片手でもつ剣がだいたいそのくらい。私の武装は12面サイコロ2個の2回攻撃、左右のコンビネーション。これをラッシュで複数回叩き込む。ここに自前の腕力の修正値などが追加されて70~80くらいが巡航火力。ラッシュはその数倍。ちなみに自分の体力が250くらい。

ウチのクレリックがすこし前から敵を1ラウンドの間、ドカンと弱くしてくれる特技をとりまして、それらの特技を組み込んでコンビネーションを仕掛けると400ダメージくらい出ます。おそらく今はもっと火力が出る。でもダメージ全部算出する前に敵が倒れるので実際にどれだけのダメージが出たかは未だ不明です。
この敵を弱らせて連続攻撃をかける瞬間を「フィーバータイム」と呼びます。私が呼んでます。他所ではどうか知りません。そのフィーバータイムにクレリックさんが軍艦マーチを口ずさんでくれます。そのサービス精神はいいのですが何故か毎回イントロをとばします。軍艦マーチの一番盛り上がるところって出だしのイントロ部分だと思うのです。何度か指摘したのですが改善の兆しはありません。

でも最初にフィーバータイムと呼んだ時に、私の念頭にはすでに具体的なイメージソングが浮かんでました。パチスロのテーマソング。
「ラブリー☆えんじぇる」

冒頭の「Let's go fever time」の部分で内心では「本日もやってまいりました!あなたの弱みに付け込む6秒間(1ラウンド)!破滅の先触れハービンジャーオブドゥームです!」とすげーいい笑顔で殺しにかかるわけです。周囲はちゅっちゅー!ハイハイ!きゅんきゅん!と囃し立ててじゃんじゃんばりばりダメージダイスは廻り、標的は出血大サービスしてくれるわけです。つまり血の海に沈むのさ。きゅんきゅん。

実際には恥ずかしいからやりませんけど。


無性格

2012-02-19 00:33:37 | D&D4版 セッション感想
私が現在D&Dで使用している「ホロブン」というキャラには性格がありません。
ドワーフでレンジャーでラッシュでデカイダメージが出せるという以外、何も特徴がありません。

内面的には全くの空虚。野心も欲望も恐怖も執着も信仰も愛情も無い。全く内面に揺らぎがない。いつも下がり眉で「困ったのう」とは言っていますが、それはさておき両手のウォーアクスでぶん殴るだけのキャラクターです。別に今まではそれでも良かった、困らなかった。

他の仲間の面々はそれぞれ設定が確立してます。私だけが何も無い。
そしてD&Dのシナリオというのは高レベルになると、それぞれのキャラクター背景にあわせてカスタマイズしていく必要があるそうです。お話の関係者になるべく物語が組み立てられていくわけですね。

私のキャラはいつまでも傍観者のままです。いや他人の手足となって敵を屠るただの殺し屋です。どこまでいっても主体性がない。実はこのキャラクター、以前の参加キャンペーンで「これ以上の発展が望めない」と降板して、別のキャラクターにとって変わられたという情けない経緯があります。なんというかテコ入れしても無駄な雰囲気が離れないのです。コイツの喜怒哀楽のポイントが分からない、というか使ってる私自身の喜怒哀楽などの感情が年々希薄になってきているので、設定で頑張ってロールプレイの元を作ろうとしても無理があるのです。そして私は実は元来設定というものを考えるのが苦手です。昔、実装石関係の話を書いたりしてた時も他人の作った設定を取捨選択して使ってただけで、自分で考えたモノなどまるでありません。

まあ、20レベル超えシナリオが出る予定は当分無いから別に急いでキャラ調整する必要はないのだけれど、このままだと何時まで経ってもパシリキャラの域を出ないし、頭をあまり使わない刺激のない動きになるのだろうなーと少々飽きが来てしまいます。もういい加減頭が冷めてるのか細かいロールプレイとか無理っぽいです。作戦とか考えるのも相変わらずダメそうです。ダイス振るだけのお地蔵さんプレイヤーです。やれやれ。


久々に

2010-11-28 17:02:29 | D&D4版 セッション感想
今回のD&Dは番外編、いつもとは別のマスターが自分で作ったオリジナルシナリオ。ネルカレンの街のお姫様とPCの一人レイオットの結婚式からスタート。結婚式というくらいだから花嫁は悪者に攫われます。自称義賊の「鮮血の盗賊団」から身代金要求しめて2万GPなり。PC達は花嫁の奪還、および盗賊団の壊滅を命令されました。囮の2万GPを持って待ち合わせ場所に行くと「血に餓えた戦士」3人とその他大勢の襲撃。結果的にはコイツラは偽者だったのですが、精鋭キャラのためHPが高く途中で回復もするためトータル600以上のダメージを与えなければなりませんでした。ボス格を2番目に倒したので1人は降服し460くらい削ったところで戦闘は終了しました。じつはこの戦闘が結構きつかったのです。後にも戦闘が控えてることが分かっていたのでみな必殺技を出し惜しみ、通常攻撃だけで頑張ったので敵の高いHPに阻まれてなかなか押し込むことが出来ません。このへんのバランスはちょっとつらかった、GMの予定ではもっと簡単に行けるだろうと踏んでた感じがあるのですが、4版D&Dは継続的な大火力を出しにくいシステムです。HPが高いと必殺のラッシュも飲み込まれてこちらの手がジリ貧になる可能性があります。3.5版は2000ポイントぐらい数ターンで削る戦闘が出来ますが、4版でそこまでの大火力は継続させることが出来ません。
あと知識判定が厳しくなってきました。英雄級から伝説級へ敵のランクが上がると、目標達成値が5上がります。でもこっちの知識技能は10lv超え伝説級になっても5もあがったりしません。相対的に分が悪くなってきているのです。D&Dはソードワールドなどと違い一定のペースで強さが上がっていくわけではないので、その時期時期により苦労の内容が変わってきます。いまの当面の問題は状態異常のセーブ。石化やら、毎回朦朧するフィールドやら、とりあえず減速やら、いろんな厭らしい状態異常攻撃がありますがどれもセーブのロールで10の目以上を出さないとならない。これがけっこう出ないのです。
さて、前座もいなしたところで次は本物の「鮮血の盗賊団」のボス、カーライルの登場です。こいつ凄いかっこつけのくせに、人質の姫は偽者を用意したりとけっこうセコイ。人質と身代金のやりとりでお互いの主張が食い合わず、ものわかれに。こちらは姫が本物かどうかの看破・知覚判定になんどか成功するものの肝心の花婿レイオットがさっぱり姫を見分けられない。「あれは偽者じゃー」「そうなのかな?」「うーん、婿殿がそう言うのじゃったら…」でなかなか踏ん切りがつかない。そこでものを言ったのがクレリック・メルセーデの魔法のメガネ。これ相手の最大HPと現HPがわかるという優れもの。これで囚われの姫を見る。HP1。一般人だ、奴らの仲間が化けてる可能性はなくなった。ならば今度はディスミサルの呪文を姫に打ち込む。セーブ成功するまで別次元に飛ばされるという呪文。突然手の中の人質に消えられてカーライルは撤退命令を出しました。そこでウチの術師ガンダルーブが多少因縁のあった敵術師ギリアムを討ち取り、偽姫改め村娘も奪還し、残りは追撃して姫救出のみとなりました。

やっと発見した盗賊のアジトは古代の遺跡を利用したものでした。見張りに見つかったため、踏み込んでも盗賊達は遺跡奥に逃げ込んだ後でした。その後を追って進撃しようとすると廊下に魔法の闇がかかっています。レイオットが「俺がまず行く」と合図用のロープを持って中に入ると「ザコン!」と音がしてあとは沈黙。ロープを引っ張るとレイオットが胸に大きな傷を負って死んでいました。どうやら人間の胸の高さ辺りに凶悪なトラップが仕込まれている様子。しかし、その時点では確信を得られずフロアをあれこれ調べ始めるPTメンバー。結局いい方法が思いつかず、その日は大休憩をとることに。その大休憩の最中メルセーデが夢を見ます。「ひざまづいたまま進む」夢でどうやら身を屈めればトラップは通れると判明。と、のんびりする間もなく奥から悲鳴が聞こえてきます。
先に進むと盗賊団の連中が死に掛けていました。応急措置を施すと「仲間の一人が裏切った」とのこと。元々この遺跡はクトゥルフ的なヤバイ怪物を古代の術法で封じ込めていた場所だったのです。そのヤバイ怪物に盗賊団の一人が取り付かれて封印を解こうとしているわけです。途中で神や古代の魔術師からのメッセージ、ゴーレムとの戦闘をこなして、いよいよ最奥の間です。その直前に死にかけたカーライルとお姫様がいたのでそれも回収してグログロな敵ボスとの戦闘です。
しかしこのボス、HPはそこそこなのですが火力が高く、そのうえ厭らしい特殊攻撃を山ほど持ってます。攻撃した敵に憑依して操ったり、殴るとそこから小さな分身を出したり、挙句の果に毎ラウンド20点も再生したり。しかし再生はメルセーデの光輝ダメージで封じることが出来ます。とこらがそのメルセーデが一端沈む羽目に。ガンダルーブが駆けつけ起こし、レイオットが必死の位置取りで周囲をカバーしつつダメージを積んでいきます。このレイオット、普段のメンバーのソードメイジ・ヒデュンエッジと同じクラスながら設計の違いからダメージをよく積めます。反面でエッジほどのカバーリングは期待できないのですが、20の再生があっても20超えのダメージを地道に入れ続け確実に敵HPを削ります。もちろんウチのホロブンも高い攻撃力でHPを削ります。そしてとうとうそのクトゥルフ的な何か、発光する螺旋状のモノ「螺旋をえがくもの」は倒れました。

あとは〆。姫の奪還、怪物の撃退、盗賊団の捕縛、ついでに偽盗賊団も1名捕縛。彼らの処置はレイオットに任されました。プレイヤーのメタ視点的にはPTに知り合いが出来て行動範囲、情報ラインが増えるのはいいことなので、彼らにはレイオットの部下になって新しい動きを期待したいところです。
ちなみに偽盗賊団の捕虜の男はあまりに卑屈な態度と語尾にゲスがつくためゲスオと呼ばれるようになりました。彼にはネズミ男のようなポジションになって欲しいとちょっと個人的には考えてるのですが、メンバーのみなさんの中ではネズミ男って不評のようです。

いまのところ周囲に喧嘩売りまくりすぎて友達がハーフリングのレンディルしかいない我がパーティー。これからは穏便な事態終結も視野に入れないとなあ。でもガンちゃんがなあ。凄い勢いで喧嘩売りまくるんだよなあ。


善行

2010-11-14 00:52:36 | D&D4版 セッション感想
今日のD&Dの面白かったこと。

ダンジョンの奥深くの壁面に大きな仮面がいくつも掛かっていました。
「腹減った、おら何か食わせろ。こらー、おらー」と大騒ぎです。そこへうちのクレリックが心優しいのかどうかは知りませんが、ご飯を分けて食べさせてあげました。すると仮面は「満足ちまちた」と納得のご様子。全部の仮面に食べさせてあげると「ありがとでちゅ。これはお礼でちゅ」と回復効果のドカンと上がるエレガントな手袋をくれましたとさ。
善行を積んでおくと良いことがあるようです。ちなみにこの記述、多分に私独自の解釈が入ってます。

ウチのクレリック・メルセーデは、マイキャラ・ドワーフレンジャー・ホロブンの昔の仲間の孫です。なので私は自分の孫娘のように可愛がっているのですが、当の小娘はホロブンをよく馬鹿にします。彼女の頭の中ではホロブンはすごくカッコ悪いキャラ像に出来ているらしく「ドワ着」「孤独死」「ショートカッツ」など散々なネタで笑われます。くそう。
ドワ着とはドワーフ蒸着の略。なんだそりゃ。
孤独死とは将来のホロブンの恐れるもの。
ショートカッツとは神経が短絡的で思考が足りないこと。
ボロクソですがな。
その私のドワーフレンジャーは今日は前半にラッシュを使い尽くして、後半息切れしてました。ペース配分を考える必要がありますが、どうしても敵を早く仕留めるにはラッシュで押すことが必須になります。難しいなあ。

ホロブンの得物はウォーアクス、ダメージは1d12を使います。これ武器の使用ダイスとしては最強クラスに強い武器です。それを2丁両手に持って2段攻撃を仕掛けるのです。そりゃダメージも積むさ。パワーで2W3Wとダメージが増えればダイスも2倍3倍と数が増えます。調子悪いときは1桁のダメージのときもあるけれど、大抵は20~30少々のダメージに届きます。これが必殺技使うと50、60、70ダメージという数値になります。でもなー今日やって思ったけれどホロブンの巡航火力は30弱くらい、仲間の援護で断頭の一撃入れて40に届かないくらい。そんな感じです。油断は出来ません。ダイス数で足してるからどうしてもばらつきは出ます。

今回「影のピラミッド」の2階に到達しました。そこで出てきたのがメデューサ。あの有名なこちらを石にしてくるヤツ。今ならオーガとか真正面から怪力でダメージ与えてくる敵は、実はそんなに怖くない。援護攻撃が充実したし、クレリックの回復が強力なのでダメージを打ち消せます。でも石化はダメ。セーブ2回失敗で石になる、今回は前衛のエッジが危ないところでセーブで脱出し、私のホロブンとソーサラー・ゼットンは1回のセーブを失敗した時点で戦闘が終わり、GMの採決で助かりました。即行動停止系はどうしようもない。セーブをアイテム等で底上げするしかない気がします。一度の失敗からは学ぶもの。ウチのキャスターは石化対策も戦闘後にあれこれ講じていました。

そろそろ伝説級。敵もクセのあるヤツが出てくるようになりました。


ダメージ算出

2010-11-01 01:43:01 | D&D4版 セッション感想
ダメージ算出

今日は400点くらいダメージが出ましたが、出したのは私ではありません。パーティーのウィザードが毒ガス範囲攻撃でトータル叩き出した数値です。
ちなみに私の出した総ダメージ量は8です。1/50です。8ダメージ。3桁越えのダメージをラッシュで叩き出せる設計になってるハズの私がたったの8。私のドワーフレンジャーは接敵して相手を張り倒しマウント取って滅多打ちするいわばグレイシー斧術のようなもので、実戦たたき上げの喧嘩殺法ですが、接敵出来ないことにはどうにもなりません。今日の相手はビホルダー、遠距離攻撃の専門家です。しかも広いオープンフィールドで足場が悪く移動困難地形、接敵するのも一苦労です。そして接近すると今度は状態異常攻撃の嵐。減速、幻惑、拘束、弱体化、脆弱性付与、恐怖。前進することさえままならない。そんななかで相手に当たったダメージは弱体化中の8ダメージだけ。全然パーティーの戦術に貢献していません。せいぜい肉の壁として前衛ラインを少し守ったくらい、そのあと恐怖に罹って逃げ出していいとこなしです。周りの反応も「今日はどうしちゃったの」みたいな。一月100万稼いで来る営業マンがある月だけ8万になったら「なにやってるんだ」ではなく「どうしちゃったの一体」という反応になります。本当どうしちゃったのか。でもオープンフィールドで戦うインファイターの不利は実は前からよく分かっていたのです。昔200フィート越えの広大な戦場で戦ったとき、味方の重騎士達は姫からの祝福のキスをもらったにも関わらず、移動力が足りず接敵に手間取り大苦戦でした。その間、私のトコモンアーチャーは戦場を自在に駆け巡り長大な射程と多い手数を生かして、存分に戦っていました。インファイターでは広大なフィールドでは接敵するまでに敵の手の長さに翻弄されてしまうのです。苦手です、広い戦場は苦手なんです。リングや闘技場なら負けないのに。

だいたい私は闘士なんだ。リングにあがって用意ドンで戦うようにできてるんです。矢でも鉄砲でも持ってくるような戦争屋仕様ではないのです。

今日の遭遇はクセのある敵ばかりでした。ブラックプディングなんて殴るたびに分裂します。HPは1ですが攻撃力はいっぱしにありますから囲まれて毎ラウンド30ダメージ食らったりします。これもウィザードの範囲攻撃で制圧しました。くそう、おのれウィザードめ。
次の戦闘はダイアタイガー3匹にワータイガー。ダイアタイガーをスリープで失神させたのはまたウィザードの範囲攻撃です。かさねがさねおのれウィザードめ。
でもワ-タイガーには今回私の必殺ラッシュが入りました。仲間の援護に戦術的優位を得て3d12+9で張り倒し、馬乗りになってさらに3d12+9の2回攻撃トータル9d12+27+10断頭の一撃で80以上のダメージを撃ちこみ倒しました。いいところはそこだけだったなあ。



あ、今回、記憶喪失だったホロブンの記憶が戻りました。「わしはホントはホロビンだったんじゃ」「それがどうした」しょぼーん。記憶戻っても元々たいした記憶のないホロブン、相手にされません。切欠は「地下探検」ロール。パーティー1番地下探検に長じてると思っていたのに、判定結果は3位でした。クレリックの小娘にあざ笑われた時、「ワシは昔、こんな浅ましい器の小さい小娘を見た覚えがあるぞ」というささいな切欠で記憶を思い出したのです。ホロビンにもどっても良いことなさそうなので、このままホロブンとして生きます。
今日は障害がバラエティに富んでいてペーパーテストをやる羽目になりました。そこでホロブンはなんとか合格し、運動、軽業、持久力でもクリアしました。パーティー1番じゃないけれど堅実な2番手としてポイントを稼ぎました。それにひきかえソードメイジの水泳の弱いこと。金槌なのがばれるのが嫌だったのか頑として泳ごうとしません。ダイス目なんて酷いもの。そしてローグのペーパーテストの苦手さ加減も酷かったです。一人だけ補習。しまいには「盗賊技能でカンニングしろ」とか言われる始末。そう考えるとウチのドワーフレンジャー・ホロブンは技能も意外と優秀で戦闘ではダメージをたたき出し、敵の攻撃にある程度耐えるタフさもあり、なかなか優秀じゃないかと。うん優秀なんだホロブンは。荒野で鉄砲隊相手に切り込んでくような真似しなければ負けないのです。そういうのは遠距離屋の役目。

今回のシナリオ、適材適所で埋めるということが出来ず、苦手科目もクリアしなきゃならないのでかなりしんどかったです。運動関係はローグにお任せ、知識関係はソードメイジにおまかせ、なのですがローグも知識振んなきゃならないし、ソードメイジも運動振らないとならない。全員がクリアするのに互いに援護しまくってようやっと突破しました。地味にロープがすごく役に立ちました。登攀なんかはこれがあるとぐっと難易度が下がります。ロープとランタンは忘れちゃいけません。

今回はザギグのダンジョンで番外編的なものだったのですが、同じザギグダンジョンでも扱うマスターが違うから今回のは非常にデッドリーなヤバイものになりました。以前のマスターは銅貨を掃除機で吸い込んで金貨に変換するという馬鹿馬鹿しいギミックもあったのですが、今回のマスターはガチで殺しに来ます。遊んでられません。なにせやることがないという理由だけで一般市民の少年にジャベリンを投げつけ即死させた前科があります。
いや、私もそのキャラに対して「死ね」と言ったりむちゃくちゃやってたのですが。「ボロボロなお主と向こうで暴れてるドッペルゲンガー、お主が死ねばヤツも消える。悪い取引ではない、ワシならば死ぬ、だからお主も死ね!」……鬼かペルガは。ハーフリングは陽気なヤツと言われてますが、ペルガに関しては金に汚くて性格もきつくてぜんぜんハーフリングぽくなかったです。今使ってるホロブンとは対照的なアウトレンジファイター。ある種自分の中で完成形を見たのでこんどはインファイターを追求中です。ダメージをたたき出す。その一点で設計しているのです。なので今日の8点ダメージは屈辱。ダメージディーラーなどと調子に乗っていた自分が恥ずかしい。悔しい、でもなんどやり直しても今回以上の結果が出せた気がしない。状態異常に対する耐性は普通、特に弱くない。だから状態異常を速くリカバリできる戦術を構築せねば。クレリックの仕事になるのかな。セーブ終了に+修正が付くアイテムが欲しいです。