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JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「地下水道」

2014-05-18 | 映画(DVD)
「ナチスと映画Ⅱ」

「地下水道」1957年 波 監督:アンジェイ・ワイダ

1944年、ワルシャワ蜂起の最終局面。対独レジスタンスは、砲火に追われた民衆たちと共に地下水道へと逃げ込むが・・・。マンホールから毒ガスを吹き込むドイツ軍と、真っ暗な下水道を逃げまどう人々。地下水道の迷路で繰り広げられる壮絶な死闘をドキュメンタリー・タッチで描いた、巨匠アンジェイ・ワイダ監督「抵抗三部作」の第二作。カンヌ映画祭審査員特別賞。

本作の存在、昨年のポーランド映画祭で知り、これだけは観たいと思ったものだけれど、結局その映画祭は1本も観る事ができず、そうそう観る機会は無いだろうとがっかりしていた。まさかこんなに早くシネマヴェーラさんがちゃんとかけてくれるとは

せっかくのシネマヴェーラさんの好意を、前半眠ってしまうなんて、なんて恩知らずな・・・、ダメじゃん。

地下水道の中、陰影。影に怯える撮り方が半端なく映画的魅力に溢れているけれど、翌年日本で公開された「美女と液体人間」製作にあたりかなり参考にされたことは想像に難くない。
そりゃ、これを観れば映画人は刺激を受け、やりたくなるに決まってる。

美女という意味では白川和子の日本の方に軍配を上げたいが、本作にも美女は出てくる。
地下水道に逃げ込んだ民衆の中にカップル1組。怪我で憔悴しきっている男子を気丈に叱咤激励しながら抱きかかかえるブロンド美女のデイジーだ。
頼もしくてよろしいと思ってるだけに、その先の絶望感が身に迫る。

直後の部下から後続が続いているとの報告を信じて進む中隊長。しかし部下は自らのみ助かりたい一心で嘘を付いていた。漸くの事で地上に上がり後続が続いていない事を知った上官が取った行動。私にとっては非常に意表を突くもので・・・、韓国の船長もすげぇが逆の意味でこの上官がすげぇ。

前半部は各登場人物の背景の紹介に充てられていたらしい。そこを見ていないだけに感情移入的不利があるだろうが、それでも身に迫る演出は堪能できる。これはもう一度ちゃんと観たい作品。(劇場で!)

シネマヴェーラ渋谷

DAVID BOWIE 「WARSAWZA」

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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 (とらねこ)
2014-05-21 13:58:10
本当本当。これ、やりたくなりますよねえ。
いろんな映画に影響を与えているんだろう感がすごかったですね。
そうそう、最後の部下の裏切りへの対処も、水道を出て明るくなった地上においてだったから余計、来るんですよね~。
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Unknown (imapon)
2014-05-22 01:36:05
とらねこさん、復旧したようですね。良かった、良かった。

確かに地上の明るさもまた効果的でしたね。
とらねこさんはちゃんと「灰とダイヤモンド」も観てるんでしょうね。
あれも観とかなきゃとか思うんですが、なんか面倒臭そうで・・・
こちらの方が親しみやすそう。思いこみでしょうか。
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