この映画、観たかったんです。廉価版DVDが発売になるらしいけど、やはり劇場で観たい。
しかし、「1966年、チェコ。女の子映画の決定版!!」
岡崎京子、野宮真貴、カヒミ・カリィ、小泉今日子、Kiiiiiなどアートやファッションをリードする女性達が「大好きな映画」と絶賛!
なんてキャッチでは、劇場は女の子で一杯になるだろうから不安一杯。
場所も青山。思ったとおり、オヤジにとって場違いで立場は厳しい。
未だかつてこんなに女の子の入っている映画館に来た事がない(映画館に限らず無い!)
「SEDMIKRASKY」1966年 監督:ヴェラ・ヒティロヴァー
ユリエ(イヴァナ・カルバノヴァ)とユリエ2(イトカ・チェルトヴァ)の姉妹はサイケなおめかしで今日も街に出かけ、男をひっかけ、散々もてあそんだあげく、食い逃げでポイ。そんな騒々しくもチャランポランな暮らしが彼女たちにとっての日常だ。
ガーリー(変な言葉ですね)な映画には不似合いなオープニング(これがラストに繋がる)からビキニ水着の姉妹登場。動きがぎこちなく軋むような効果音。まるでチェコのアニメーションのよう。
姉妹のハチャメチャをオシャレなファッションと実験的な映像で捉えて行く。
モノクロになったりカラーになったり、カラーのフィルターがかかったり。
カラー・コピーが導入された頃、失敬してファッショングラビアを各色フィルターでコピーしてコラージュ遊びをしていたのを思い出す。わざと版ズレのような効果できれいな色彩を出したり・・・
姉妹はとにかく喰う。男(おじさんです)を騙す。
鋏で何でも切る。食物も切る。これも子供の頃やった遊びで良く親に叱られたのを思い出す。グラビアを切り、挙句にお互いの手や首まで切っちゃってシュールな絵になる。
一番好きなシーンは、酒場のVIPルームのような所でショーを観る2人の悪乗り度。
ソファーの背もたれに腰掛けていて、座面にストンと落ちてスプリングで弾むところ。
キャワユイ。2人ともキャワユイが、特に黒髪の妹がキャワユイ。
党のパーティー会場に忍び込んでのやりたい放題。ケーキ投げから始まるドリフ顔負けの食べ物粗末ドタバタ。でも何故か静かなドタバタが不思議感を増す。
何故か海に放り出され「助けて!もう悪い事しません」
改心した2人は新聞紙のコスプレで「真面目に働こう、元通り綺麗にしましょう」と囁きながら割れた皿やグラスをセッティングして行くのが良い。そしてラスト!
このパターンは私の好きな「ビーバス&バッドヘッド」の女の子版だな。
ビーバスとバッドヘッドを女の子に変えて、ビーバスとバッドヘッドの下品さをオッシャレに変えてって事だ。(この姉妹も充分下品なモンスターだけど)
ケタケタケタと独特な狂気的笑い声も符合する。
まったく意味が解らず字幕に頼るしか術のないチェコ語が日本人の我々にとって不思議さを増すのに有効。
音楽もとっても良い。
1966年らしい映画だけれど東欧チェコ・スロバキア(当時)の映画なのが驚き。1966年といえば「プラハの春」の2年前。チェコの歴史、事情につて詳しい事はわかりませんが、そのあたりを考えるとオープニングやエンディングのきな臭い映像にも意味があり、自由の象徴が姉妹だったりするんでしょうか。単なるオシャレ映画と思っていましたが映画の試み意図する所は深く興味深い。
「Sedmikrasky」
DVD9月21日発売。買っちゃおうかな。
何故か60年代のチェコ短編アニメ併映
「二つの毛糸玉」 1962年 ティールロヴァー
「ぼくらと遊ぼう『おかゆの話』」 1966年 ボヤル
教育テレビあたりでやっているような可愛らしくもあり毒もある佳品
好評に付き、レイトショー期間延長だそうな。
渋谷 シアターイメージフォーラムにて9月21日まで。
この映画は女の子たちだけに独占させておくのは勿体無い。(売り方に問題ありだ)
オジサンも勇気を出して映画館に行こう!
しかし、「1966年、チェコ。女の子映画の決定版!!」
岡崎京子、野宮真貴、カヒミ・カリィ、小泉今日子、Kiiiiiなどアートやファッションをリードする女性達が「大好きな映画」と絶賛!
なんてキャッチでは、劇場は女の子で一杯になるだろうから不安一杯。
場所も青山。思ったとおり、オヤジにとって場違いで立場は厳しい。
未だかつてこんなに女の子の入っている映画館に来た事がない(映画館に限らず無い!)
「SEDMIKRASKY」1966年 監督:ヴェラ・ヒティロヴァー
ユリエ(イヴァナ・カルバノヴァ)とユリエ2(イトカ・チェルトヴァ)の姉妹はサイケなおめかしで今日も街に出かけ、男をひっかけ、散々もてあそんだあげく、食い逃げでポイ。そんな騒々しくもチャランポランな暮らしが彼女たちにとっての日常だ。
ガーリー(変な言葉ですね)な映画には不似合いなオープニング(これがラストに繋がる)からビキニ水着の姉妹登場。動きがぎこちなく軋むような効果音。まるでチェコのアニメーションのよう。
姉妹のハチャメチャをオシャレなファッションと実験的な映像で捉えて行く。
モノクロになったりカラーになったり、カラーのフィルターがかかったり。
カラー・コピーが導入された頃、失敬してファッショングラビアを各色フィルターでコピーしてコラージュ遊びをしていたのを思い出す。わざと版ズレのような効果できれいな色彩を出したり・・・
姉妹はとにかく喰う。男(おじさんです)を騙す。
鋏で何でも切る。食物も切る。これも子供の頃やった遊びで良く親に叱られたのを思い出す。グラビアを切り、挙句にお互いの手や首まで切っちゃってシュールな絵になる。
一番好きなシーンは、酒場のVIPルームのような所でショーを観る2人の悪乗り度。
ソファーの背もたれに腰掛けていて、座面にストンと落ちてスプリングで弾むところ。
キャワユイ。2人ともキャワユイが、特に黒髪の妹がキャワユイ。
党のパーティー会場に忍び込んでのやりたい放題。ケーキ投げから始まるドリフ顔負けの食べ物粗末ドタバタ。でも何故か静かなドタバタが不思議感を増す。
何故か海に放り出され「助けて!もう悪い事しません」
改心した2人は新聞紙のコスプレで「真面目に働こう、元通り綺麗にしましょう」と囁きながら割れた皿やグラスをセッティングして行くのが良い。そしてラスト!
このパターンは私の好きな「ビーバス&バッドヘッド」の女の子版だな。
ビーバスとバッドヘッドを女の子に変えて、ビーバスとバッドヘッドの下品さをオッシャレに変えてって事だ。(この姉妹も充分下品なモンスターだけど)
ケタケタケタと独特な狂気的笑い声も符合する。
まったく意味が解らず字幕に頼るしか術のないチェコ語が日本人の我々にとって不思議さを増すのに有効。
音楽もとっても良い。
1966年らしい映画だけれど東欧チェコ・スロバキア(当時)の映画なのが驚き。1966年といえば「プラハの春」の2年前。チェコの歴史、事情につて詳しい事はわかりませんが、そのあたりを考えるとオープニングやエンディングのきな臭い映像にも意味があり、自由の象徴が姉妹だったりするんでしょうか。単なるオシャレ映画と思っていましたが映画の試み意図する所は深く興味深い。
「Sedmikrasky」
DVD9月21日発売。買っちゃおうかな。
何故か60年代のチェコ短編アニメ併映
「二つの毛糸玉」 1962年 ティールロヴァー
「ぼくらと遊ぼう『おかゆの話』」 1966年 ボヤル
教育テレビあたりでやっているような可愛らしくもあり毒もある佳品
好評に付き、レイトショー期間延長だそうな。
渋谷 シアターイメージフォーラムにて9月21日まで。
この映画は女の子たちだけに独占させておくのは勿体無い。(売り方に問題ありだ)
オジサンも勇気を出して映画館に行こう!
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