JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「馬」

2020-02-29 | 映画(DVD)
「高峰秀子が愛した12本の映画」

「馬」1941年 東宝 監督:山本嘉次郎

農家の娘・いねが仔馬に愛情を注ぎ育て上げるがやがて軍馬として売られていく・・・。




東北地方の四季の中、娘とお馬の親子の交流をドキュメントタッチで丁寧の上にも丁寧を重ね撮っている。
馬と少女(少年)の交流って本当に絵になるし、ホッコリする。ましてや美少女(?)デコちゃんだからね。



いねと仔馬(小僧)のおっ駆けっこ。



紡績工場から帰ったいねが立派になった小僧に最初気づかずに、変な馬がついてくんな?って顔してる。感動の対面、号泣までの暫し。

馬を駆って旅立つ弟の汽車を追うシーンは吹き替えだろうけどカッコ良すぎるわ。

本当の馬の出産をドキュメントで撮ってるって聞いてたけど、父ちゃんが取り出すところは見せずに、いねを始めとする家族がヤキモキしている。
ドキュメント性は仔馬が自力で立ちあがるシーン。

父ちゃんの藤原鎌足が良いのは当然として、何かと情無い発言の母ちゃんが出産の苦しみに共感して母性的行動に出るの最高に良い。
竹久千恵子は初めて認識したがエノケンの映画とかに出てる人。田舎の貧しい母親だけれどなかなかの美人。

一部の撮影は製作主任の黒沢明が撮ってるらしい。
屋外のダイナミックなシーンだろう。




東条英機提供で一種の国策映画だが、そこはあまり気にならない。

古いフィルムでボリュームレベルにムラがあり(一部爆音上映か?と)のと方言で聞きづらい面あり。
開始早々フィルムが切れるアクシデントで上映中断。復旧後再開。それもまた楽し。

池袋 新文芸坐






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