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JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「の・ようなもの」その他噺家のはなし

2007-02-08 | 映画(DVD)
日本映画のベスト10を選べと言われたら、今後どんなに素晴らしい邦画に巡り合っても、この作品は必ず10本の中に入れておきたい。そんな作品が森田芳光監督のデビュー作「の・ようなもの」

今回、あっさり廃棄を決めたβビデオの映画群の中で「の・ようなもの」は救済措置を取らせて頂いた。
昨年10月には晴れてDVDもリリース。こっそり購入も企てたが、グッと我慢。

なかなか古典落語がうまくならない二つ目の落語家・志ん魚(伊藤克信)は、ソープ嬢エリザベス(秋吉久美子)と不思議な仲になり、その一方で落研の高校生・由美(麻生えりか)とも付き合い始める。しかし由美の父親から落語のへたくそさを指摘された志ん魚は…。

なまる和製アル・パチーノ、伊藤克信がいい味出しているし(刺青・堕ちた女郎蜘蛛でもなまり健在が嬉しい)なんといっても秋吉久美子が最も綺麗だった時代。
ソープ嬢役がとっても素敵なのさ。(当作品と「ウィークエンド・シャッフル」が個人的に秋吉久美子のベストですぅ
まぁ、そのあたりを中心にでれれれっと観ちゃうわけだが、脇役陣もすごいよ。
若手連中に小遣いをやる故柳朝師匠のカッコよさ、志ん魚の師匠役の入船亭扇橋のほのぼの感。おかみさんは故内海好江師匠。由美の父が故芹沢名人「談志は若い頃から上手かったよ」の科白が泣かせる。
あぁ、もう何だか故人ばかりで寂しくなっちゃう。
もう四半世紀前の映画なんですものね。
コサキンのオカマもハマリ役。兄弟弟子の面々は尾藤イサオ、でんでん(寝床で志ん魚に話をもちかける場面が最高)小林まさひろ・・・
1人、テクノな二つ目がいて、クラフトワークなんか聞きながら不思議な落語をやる。「あ、ねぇちゃん、キスマーク!」当時、新鮮だったギャグも決して色あせないと思う。(最近見てないんだけど)
映像の方も団地の主婦が集まってくるシーンとか新鮮でした。最高の青春映画!

そんな「の・ようなもの」が日本映画専門チャンネルで、その他、落語家を題材した映画とともに放映されるんですって。
地上波のみで、衛星、ケーブルは入れない主義を通しているものの、この日本映画専門チャンネルだけはどうにも気になる。映画は見れないけれどネットで快楽亭ブラックのコラムを楽しんでいます。
今回「噺家のはなし~愛しき笑芸人たち~」と銘打って特集される作品は

「世にも面白い男の一生 桂春団治」1956 監督:木村恵吾
「色事師春団治」1965 監督:マキノ雅弘

「おかしな奴」1963 監督:沢島忠
「羽織の大将」1960 監督:千葉泰樹
「の・ようなもの」1981 監督:森田芳光
「金語楼の三等兵」1959 監督:曲谷守平
「泣き笑い地獄極楽」1955 監督:浜野信彦
「鬼の詩」1975 監督:村野鐵太郎
「陸軍落語兵」1971 監督:弓削太郎
「与太郎戦記」1969 監督:弓削太郎
「続・与太郎戦記」1969 監督:臼坂礼二郎
「新・与太郎戦記」1969 監督:田中重雄
「与太郎戦記 女は幾万ありとても」1970 監督:弓削太郎

すんごいラインナップだ。思わず列記したくなってしまいまして・・・
渥美清の歌笑、藤本義一の直木賞、船越英二の師匠の志ん生、ヤマシタケッタロー、左平次フランキーの落研落語家、森繁、寛美の春団治・・・・

観たい、観たい、観たいヨー!(冷静さを失っております)

でも、これ、シネマヴェーラの企画じゃなくて良かった。一挙にこんな特集組まれたら、また沢山行っちゃうところだよ・・・

ブラック師匠で詳しく

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