JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「二匹の牝犬」

2009-05-21 | 映画(DVD)
緑魔子伝説

「二匹の牝犬」1964年 東映 監督:渡辺祐介

売れっ子トルコ嬢の朝子は稼ぎを株式で運用し、金が貯まった暁には美容院を開くという夢を持っていた。ところがあるとき腹違いの妹・夏子がやってきて、順調だった朝子の人生が狂い始める。姉を裏切ることも厭わないしたたかな妹を、確かな存在感を放ち演じる緑魔子のデビュー作。姉妹が繰り広げるキャットファイトは見もの!杉村春子を除く文学座の面々が全員でユニット出演し脇を固めている。

緑魔子の記念すべきデビュー作。
オーディションではお弁当をおかわりするという大胆さが受けたとか。
ご本人、「もう夢中でやっていたので・・・」なんておっしゃっておりましたが、堂々たる演技。とはいえ、それ以降の緑魔子魅力とはちょっと違う。まだ確立されていない感じです。

ここでは競演の先輩女優、小川真由美様に注目。
千葉の田舎娘が娼家に入るも客を取る前に赤線廃止。その後、沢村貞子(娼家のやりて婆ぁ)に鍛えられ売れっ子トルコ嬢に。
特に前半のトルコと株で稼ぐ小川真由美がカッコ良いのなんの!
後年、TVなどで見ると丸くて大きなお鼻が気になったものですが、この頃はさほど気にならずホント綺麗。
後半は惚れた男、杉浦直樹に「妹と比べつまらない女」と言われるように、実は家庭に収まる事を夢見る平凡な女性。その対象として妹の緑魔子が溌剌と演じる。

噂のキャット・ファイトはスローモーションにて、期待ほどではなく・・・
それよりもその後の小川真由美。雷光に浮かび上がった復讐に燃える鬼。怨念ホラー。

それにしても男に身体を捧げる事なく金を稼ぎまくる当時のトルコ嬢のホットパンツ姿。(「かも」での原知佐子もカッコ良かった。)この風俗捨てがたいものありますね。
映画の店のように粒ぞろい(若水ヤエ子も含めて)なら、一度行ってみたかったね。
ただ、あの蒸し風呂には入りたくないけど・・・

「禁じられた遊び」を爪弾く岸田森がとてもポイント高い。
台詞も無いほんの端役だけど、もし、岸田森伝説やるなら是非この「二匹の牝犬」も入れていただきたい。・・・って言うぐらい。

シネマヴェーラ渋谷

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