「の・ようなもの」1981年 日本ヘラルド 監督:森田芳光
若手落語家(二ツ目)の志ん魚は、23歳の誕生日記念に初めてトルコへ行く。相手を務めたエリザベスは、実はインテリで落語にあまり興味がなかったが、裏表のない性格の志ん魚と何となくデートを重ね相談相手もする奇妙な関係になる。
ある日、女子高校の落語研究会を指導するはめになった志ん魚は、その中の一人・由美を好きになる。エリザベスに相談するものの、どちらの関係も絶ちがたく二股交際を始める志ん魚であったが・・・
これは、もう、ひょっとして一番好きな日本映画と言ってしまっても良いかもしれない。
テレビで放映されたものをベータで録り、何回も何回も観た。劇場観賞は初めて。
久しぶりの観賞だが、あれだけ観ていたので新鮮な発見というのはそれほど無い。「あぁ、やっぱりいいなぁ」とデレデレでありました。
ま。デレデレの一番の要素は秋吉久美子のエリザベスなんでしょうけど。
やはり秋吉さんはこの作品が一番です。これ以前のものもいくつか観て流石とは思いましたが、エリザベスには敵いません。顔も身体も・・
好きでたまらないので全部が名シーンという状態ですが、エリザベスと志ん魚の初デートのレストラン。
場馴れしていない志ん魚ちゃんをリードしてテキパキ注文するシーン「お肉食べたいなぁ~」がもう最高です。
伊藤克信の大抜擢。この映画を観た頃は落語の世界にほどなく嵌っていた頃ですが、リアルを求めず作り物として若手落語家たちのカリカルチュアぶりが気に入った訳です。
今回、キャスティングに関して、監督が「実際に当時の若手落語家を観察するも適任者がいなくて」なんて話を聞きましたが、そりゃそうだわな。
アル・パチーノ似なのに栃木弁の棒読み、どこか憎めないキャラ、志ん魚の誕生です。
時の流れ・・・
今や真打ちで大看板貼ってる師匠がたが当時の若手二つ目ご贔屓だった若手花形落語会メンバー。兄さんの志ん米あたりの世代でしょうか。
志ん魚の師匠役、昨年亡くなった入船亭扇橋師が若い事。
脇の出演が素晴らしい本作ですが、他界された方も多いですね。
山田五十鈴とデート中の先代柳朝師。
志ん魚を談志や志ん朝の若かった頃と比較するお父さんの芹沢名人。
同窓会に出掛けようとすると女子高生が訪れ、一気に同窓生になってしまうおかみさんの内海好江先生。
メタルな落語家志ん菜くん、この映画を観て初めてクラフトワークに興味を持ち聴くようになりました。「お姉ちゃん、キスマークついてるよ」
志ん水兄さんのでんでんが先に眠りそうな志ん魚に何か話をしようと迫るシーンも名シーンですね。出演陣の中で映画人として出世頭でんでんですから・・・
珍妙なSEを多用したり、団地の主婦が競歩みたいな形で集まってきたり、当時とてもユーモアセンスが斬新でした。
好きだからでしょうか、今でもこのセンスに古さを感じません。若き天才監督の出現でしたね。
当時、女子高生の由美ちゃんにはあまり関心ありませんでしたが、この歳になると、麻生えりかは可愛いと思いますね・・・
あまり上映機会のある作品ではありません。
今回の続編公開を記念して廉価版DVDも出てるようです。これは買っておきましょうか。
続編は仕方ないので観ます。(・・・観ました)
角川シネマ新宿
若手落語家(二ツ目)の志ん魚は、23歳の誕生日記念に初めてトルコへ行く。相手を務めたエリザベスは、実はインテリで落語にあまり興味がなかったが、裏表のない性格の志ん魚と何となくデートを重ね相談相手もする奇妙な関係になる。
ある日、女子高校の落語研究会を指導するはめになった志ん魚は、その中の一人・由美を好きになる。エリザベスに相談するものの、どちらの関係も絶ちがたく二股交際を始める志ん魚であったが・・・
これは、もう、ひょっとして一番好きな日本映画と言ってしまっても良いかもしれない。
テレビで放映されたものをベータで録り、何回も何回も観た。劇場観賞は初めて。
久しぶりの観賞だが、あれだけ観ていたので新鮮な発見というのはそれほど無い。「あぁ、やっぱりいいなぁ」とデレデレでありました。
ま。デレデレの一番の要素は秋吉久美子のエリザベスなんでしょうけど。
やはり秋吉さんはこの作品が一番です。これ以前のものもいくつか観て流石とは思いましたが、エリザベスには敵いません。顔も身体も・・
好きでたまらないので全部が名シーンという状態ですが、エリザベスと志ん魚の初デートのレストラン。
場馴れしていない志ん魚ちゃんをリードしてテキパキ注文するシーン「お肉食べたいなぁ~」がもう最高です。
伊藤克信の大抜擢。この映画を観た頃は落語の世界にほどなく嵌っていた頃ですが、リアルを求めず作り物として若手落語家たちのカリカルチュアぶりが気に入った訳です。
今回、キャスティングに関して、監督が「実際に当時の若手落語家を観察するも適任者がいなくて」なんて話を聞きましたが、そりゃそうだわな。
アル・パチーノ似なのに栃木弁の棒読み、どこか憎めないキャラ、志ん魚の誕生です。
時の流れ・・・
今や真打ちで大看板貼ってる師匠がたが当時の若手二つ目ご贔屓だった若手花形落語会メンバー。兄さんの志ん米あたりの世代でしょうか。
志ん魚の師匠役、昨年亡くなった入船亭扇橋師が若い事。
脇の出演が素晴らしい本作ですが、他界された方も多いですね。
山田五十鈴とデート中の先代柳朝師。
志ん魚を談志や志ん朝の若かった頃と比較するお父さんの芹沢名人。
同窓会に出掛けようとすると女子高生が訪れ、一気に同窓生になってしまうおかみさんの内海好江先生。
メタルな落語家志ん菜くん、この映画を観て初めてクラフトワークに興味を持ち聴くようになりました。「お姉ちゃん、キスマークついてるよ」
志ん水兄さんのでんでんが先に眠りそうな志ん魚に何か話をしようと迫るシーンも名シーンですね。出演陣の中で映画人として出世頭でんでんですから・・・
珍妙なSEを多用したり、団地の主婦が競歩みたいな形で集まってきたり、当時とてもユーモアセンスが斬新でした。
好きだからでしょうか、今でもこのセンスに古さを感じません。若き天才監督の出現でしたね。
当時、女子高生の由美ちゃんにはあまり関心ありませんでしたが、この歳になると、麻生えりかは可愛いと思いますね・・・
あまり上映機会のある作品ではありません。
今回の続編公開を記念して廉価版DVDも出てるようです。これは買っておきましょうか。
続編は仕方ないので観ます。(・・・観ました)
角川シネマ新宿
志ん魚はじめ兄弟弟子がみな志の字が付くところからすると森田監督の最初のイメージは志ん朝一門だったんですかね?
あの当時「山田五十鈴」の良さが分からなかった私ですが今は日本女優史上最高の映画女優だと思います。
エンディングの曲も最高!
「ヒポクラテスたち」「の・ようなもの」「キャバレー日記」….etc.
ヌーベルバーグの予感でした。
志ん朝一門とは思えないけど、言われてみるとでんでんの志ん水は、志ん輔師に似てなくもないか?
「ヒポクラテスたち」「の・ようなもの」「キャバレー日記」….
どれも面白かったですもんね。