古代日本の歴史を謎解き

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「魏志倭人伝」 伊都国と一大卒

2018-04-30 11:33:11 | 歴史
「魏志倭人伝」に登場する 一大卒(一大率)
女王国より以北には、とくに一大率(ひとりの身分の高い統率者)をおいて、諸国を検察させている。
諸国はこれを畏れ憚っている。
(一大率は)つねに伊都国に(おいて)治めている。
国中において、(その権勢は、中国の)刺史(郡国の政績、状況を報告する官吏。
州の長官をさすばあいもある)のごとき(もの)である。
(倭)王の使が京都(魏の都、洛陽)・帯方郡・諸韓国におもむき帰還したとき、(帯方)郡の使が倭国に(いたり)およんだときは、
みな津(船つき場)に臨んで 伝送の文書とくだされ物とを照合点検し、女王(のもと)にいたらせるときに、
差錯(不足やくいちがい)がないようにする。

つまり、大陸の役人(多分、漢の時代から)が一大卒
伊都国に住んでいて、さらに役人を諸国においている。
女王国にはいない。
大陸との交易の品々を検品している。

女王国より以北には と言う言葉がもう一か所
女三(王の誤り)国より以北は、
その戸数・道里は略載するを得べきも、その余の旁(わきの国々)は、遠絶していて、
つまびらかにしようとしてもできないことである。

つぎに斯馬国(しまこく)がある。
つぎに已百支国(いわきこく)がある。
つぎに伊邪国(いやこく)がある。
つぎに都支国(ときこく)がある。
つぎに弥奴国(みなこく)がある。
つぎに好古都国(をかだこく)がある。
つぎに不呼国(ふここく)がある。
つぎに姐奴国(さなこく)がある。
つぎに対蘇国(とすこく)がある。
つぎに蘇奴国(さがなこく)がある。
つぎに呼邑国(おぎこく)がある。
つぎに華奴蘇奴国(かなさきなこく)がある。
つぎに鬼国(きこく)がある。
つぎに為吾国(いごこく)がある。
つぎに鬼奴国(きなこく)がある。
つぎに邪馬国(やまこく)がある。
つぎに躬臣国(くじこく)がある。
つぎに巴利国(はりこく)がある。
つぎに支惟国(きくこく)がある。
つぎに烏奴国(あなこく)がある。
つぎに奴国(なこく)がある。

つまり、伊都国までは大陸の人間が行き来できる場所
伊都国、奴国より南の情報は、行き来する役人などから聞いた話です。
伊都国の一大卒の役人たちも女王国まで行けていません。

まして、卑弥呼について
その国は、もとまた男子をもって王としていた。
7~80年まえ倭国は乱れ、あい攻伐して年を歴る。
すなわち、ともに一女子をたてて王となす。
名づけて卑弥呼(女王:ひめみこの音を写したとみられる)という。
鬼道につかえ、よく衆をまどわす。
年はすでに長大であるが、夫壻(おっと・むこ)はない。
男弟があって、佐(たす)けて国を治めている。
(卑弥呼が)王となっていらい、見たものはすくない。
婢千人をもって、自(身)にはべらしている。
ただ男子がひとりあって、(卑弥呼に)飲食を給し、辞をつたえ、居拠に出入りしている。
宮室・楼観(たかどの)、城柵、おごそかに設け、つねに人がいて、兵(器)をもち、守衛している。

多分に、古代の環濠集落の中で卑弥呼を含む女性陣が生活しており
周囲を男性が警護している。
男性一人が卑弥呼に会うことを許されている
卑弥呼は独身ですでに長大、老婆である。

一大卒など大陸の人々はもとより、倭国の人、諸国の王達であっても
卑弥呼を見たものがいないと言う事です。
女王卑弥呼も同じ立場です。
周囲の国々の状況、大陸の情報などすべての情報が卑弥呼に仕えていた男子一人です。
この男性こそが倭国左右する大きな役目を担っています。



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