白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

仲邑菫-羽根彩夏

2019年09月23日 23時59分59秒 | 幽玄の間

<本日の一言>
竜星戦決勝は、一力遼八段が上野愛咲美三段を破って連覇を果たしました。
途中で上野三段のハンマーが直撃して、一力八段の石が瀕死だったようですが、驚異的な粘りを発揮して生還しましたね。
上野三段としては大魚を逃しました。
それにしても、大変なプレッシャーのかかる決勝戦で、そんな魅せる碁を打てるとは・・・。
間違いなく両者のファンが増えたでしょうね。



皆様こんばんは。
明日の19時から、横浜の宇宙棋院にてイベントを行います。
当日参加もできますので、ご都合の合う方はぜひお越しください。

さて、本日は広島アルミ杯若鯉戦予選1回戦、仲邑菫初段(10)と羽根彩夏(17)の対局をご紹介したいとおもいます。
なお、この対局はYoutubeの日本棋院チャンネルや日本棋院ネット幽玄の間で中継されました。

1図(実戦)
仲邑初段の黒番です。
黒1の三々入りに対して、白2、4と応戦して激しい戦いが始まりました。
ここまでは黒のイメージ通りの進行なのでしょうが・・・。



2図(実戦)
黒×が取られる結果になりました。
これは黒失敗で、形勢は白有利になったでしょう。



3図(実戦)
しかし、その後黒が右下白を猛攻!
179手目を打った段階で、黒×と白×の攻め合いは、黒が有利なコウになりました。
ただ、なかなかコウを解消する余裕が無かったようで・・・。



4図(実戦)
344手目の段階で、まだ右下のコウが残っています。
この後黒Aとコウを取れば、コウ立ての尽きた白がB、Cと寄せの手を打ち、ようやく終局に向かうということになったでしょう。
最後に黒が半コウに勝って半目勝ちになりそうですが、その場合の総手数は、19路盤の交点の数である361手を超えた可能性もあります。

ただ、実際には白が対局時計を押し忘れてしまったそうで、時間切れで黒の勝ちになりました。
ちょっと残変な幕切れになりましたが、それにしてもとんでもない大熱戦でしたね。


なお、この後行われた2回戦の宮本千春初段(25)との対局では、仲邑初段が相当苦しい碁をひっくり返していたと思いましたが、打ちすぎて再逆転されてしまったようです。
どうも仲邑初段は、早碁だと過激な手を連発する傾向がある気がします(笑)。
勝った宮本初段は、大森らん初段(17)との決勝戦を制し、本戦出場を決めました。



☆各所で指導碁を行っています。皆様のお越しをお待ちしています。

日本棋院有楽町囲碁センター
・・・JR有楽町駅前の交通会館9Fです。毎月1回、指導碁当番を担当しています。今後は10月11日(金)、11月15日(金)、12月13日(金)に指導碁を行います。

永代塾囲碁サロン・・・武蔵小杉駅徒歩5分です。毎月第2土曜日に講座と指導碁を行っています。

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