杉内寿子八段、勝利！

＜本日の一言＞
昨夜は久々に緊急地震速報が来て焦りました。
大したことがなくて良かったです。
＜/本日の一言＞

皆様こんばんは。
木曜日は日本棋院棋士の公式対局日です。
本日も多くの対局が日本棋院ネット対局幽玄の間にて中継されました。
その中でも私が最も注目したのは、杉内寿子八段(91)と遠藤悦史七段(47)の対局です。
それでは早速振り返っていきましょう。



1図(実戦)
杉内八段の黒番です。
白1、3と右辺黒一団に狙いを付けていますが、構わず黒4、6と展開！
右下白を逆に攻めようとしていますね。
杉内八段は年齢を重ねてますます積極的になっているような気がします。





2図(実戦)
その後、右下で黒4子を取られることになっては黒が苦しいかと思いました。
しかし、白1と利かしにきた隙を捉えて対して黒2と反撃！
ここで再びチャンスを掴んだようです。





3図(実戦)
上辺白をいじめた上、先手を取って黒△に回っています。
黒が上手く立ち回りました。





4図(実戦)
杉内八段は手どころもしっかりと読み切って打たれます。
黒△まで白4子を取り、黒地が多くなりました。





5図(実戦)
最後の決め手は左上隅でした。
黒△が格好良い手筋です！
これで左上白に深刻なダメージを与えることに成功しました。
もっとも、杉内八段にしてみれば80年前から知っていた手でしょうか。

ただ、疑問もありまして、それはなぜ黒Ａと白Ｂを先に交換していないのかということです。
この手順だと、白Ａと打たれて困るのですが・・・。
棋譜の入力ミスのような気がします。


ともあれ、戦い抜いての勝利はお見事でした。
ちなみに、今日は81歳の茅野九段も勝っていましたね。
人間の限界というものについて考えさせられます。