白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

バラバラ流?

2018年07月03日 23時32分59秒 | AI囲碁全般
皆様こんばんは。
本日は横浜の宇宙棋院にて、級位者教室の講師を務めました。
そして、その後に出版記念イベントを行いましたが・・・。
お客様が多くてビックリ!
宣伝して頂いたおかげかと思いますが、嬉しかったです。
当日に著書をお買い上げ頂いた方も、既にお持ちの方もいらっしゃいましたが、頑張ってサインしました。
字のレベルはなかなか上がりませんが、筆ペンの扱いは少しはマシになったでしょうか?

さて、今回は本日幽玄の間で行われた、棋士とAQの練習対局をご紹介したいと思います。
白は村本渉初段です。



1図(テーマ図)
白△と引いた場面です。
次に黒Aから生きるのが定石であり、常識的な発想でもありますが・・・。





2図(実戦)
実戦は別の進行になりました。
黒がバラバラに見えますね・・・。
黒△はほぼ取られ、黒×は弱い石です。
黒はAを狙っていたようですが・・・。





3図(実戦)
黒△が宙に浮いたようにも見えます。
また、ダメが詰まったので黒×が取られました。
これで黒が良いとは思えないのですが、この後さらに驚きの展開が・・・。





4図(実戦)
黒1のカケ!
確かに、これで中央が止まれば嬉しいのですが・・・。
実際には傷だらけの形であり、白4に対して黒Aと押さえることができません。
わざわざ自分の石をバラバラにしたかのようです。

実戦は黒Bと転じましたが、黒の打ち方は支離滅裂という印象ですね・・・。
流石にこれは悪いはずで、AQの弱点が表れたということでしょう。
本局は右下でも無駄な手を何手も打つなど、分かりやすい弱点も表れていますね。

ですが、この碁は黒が勝っているのです。
どれだけ人間側の形勢が良くても、気を抜くとあっという間に追い付かれてしまいます。
強いAIに勝つのは大変ですね。
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