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今日は、塾で小学校5年生が学習する水溶液と金属の反応についての学習を取り上げます。金属は、酸やアルカリに反応します。代表的な塩酸と水酸化ナトリウムが、亜鉛・アルミニウム・鉄・銅などの金属にどう反応するのかを勉強します。まず、学習した問題を取り上げます。皆さんも問題の内容を読んで、ちょっと考えてみてください。
【問題】
アルミニウム・鉄・銅の粉と、これらの粉のうち2種類を混ぜた粉・3種類すべてを混ぜた粉を用意しました。これらの粉の中から5種類を選んでいろいろな量をとり、十分な量の塩酸と水酸化ナトリウム水溶液に溶かしました。その後、溶け残った粉を乾燥させて重さを測りました。(図1)は塩酸、(図2)は水酸化ナトリウム水溶液に溶かしたときの結果で、A~Eがそれぞれの粉を示しています。これについて、次の問にそれぞれ記号で答えなさい。
(1)1種類の粉だけだったものはどれですか。
(2)銅の粉が最も多くふくまれていたものはどれですか。
(3)銅とアルミニウムだけを混ぜた粉はどれですか。
(4)アルミニウムが同じ量だけふくまれていた粉はどれとどれですか。
(5)3種類を混ぜた粉はどれですか。
さて、大人でもこの問題文と2つの図を見て、問題の内容を理解することは簡単ではありません。この問題を解くための知識は、基本的なことですが、まず図を読み取る作業からスタートしなければなりません。最近の中学入試の算数問題では、条件を具体的に提示せずに、グラフなどから読み取ることからスタートさせる問題が増えています。
この問題は、まずアルミニウム・鉄・銅の3種類の粉から、単一な金属だけで3種類、2つの金属を混ぜた粉は「組み合わせ」の考えで3種類、3つの金属を全て混ぜた粉は1種類の計7種類の粉を作ることができることを、押えておく必要があります。
この問題は、作った7種類の粉から5種類の粉を選び、これらの金属が酸とアルカリに完全に反応するように、「十分な量」の塩酸と水酸化ナトリウムに溶かした結果を図で表しています。溶け残った粉とは、塩酸あるいは水酸化ナトリウムに反応せずに溶けずに残った金属の粉です。間違えてはいけないのは、水溶液の水分を蒸発させたのではなく、溶け残った金属をろ過して得られた量を表していることです。ろ液の中には、当然溶けた金属(イオンになった)が入っています。
この問題は、アルミニウム・鉄・銅が、塩酸と水酸化ナトリウムとどう反応するかを理解しているかどうかを調べる問題といえるでしょう。塩酸は、アルミニウムと鉄を溶かし銅を溶かすことができません。水酸化ナトリウムは、アルミニウムを溶かすことができますが、鉄と銅を溶かすことができません。
ただこの知識を持っていても、複雑に構成された問題をしっかりと読んで、問題の意味を理解することは容易ではありません。したがって、漠然と問題を読んでも与えられた条件を理解できませんので、条件を視覚的にまとめることが重要となります。
算数の文章題を代表として、こうした問題を解く場合、問題条件を上手く整理する力を日頃養成しているかどうかが、問題を正解できるか否かの条件となります。大人でも今回のような問題の文章を読んでいるだけでは、何のことか理解できずに、紙と鉛筆が必要になることでしょう。
私は、生徒に理解させるために、下のような表にまとめました。すると、この実験のポイントが視覚的に見えてくるはずです。
二つの図から、上のような表が完成します。この表から見えてくるもの・・・、基本的な知識があれば、この表を参考にして、問題を解くことができます。
例えば、AとBは、塩酸に入れると、全て溶けて0gとなっていることから、銅の粉がふくまれていない事が分かりますので、銅の表に☓を付けます。反対にCとDとEは、塩酸に入れると、それぞれ4g・5g・3g残りますから、この数値がふくまれていた銅の量ですので、銅の表に○を付けます。
Aの粉には、アルミニウムと鉄がふくまれますが、水酸化ナトリウムに溶かすと、1g溶け残りますが、それが鉄の量です。Aの粉には、アルミニウム5gと鉄1gがふくまれていることが分かります。Bの粉は、アルミニウムと鉄を含む可能性がありますが、水酸化ナトリウムに溶かすと全量2gが全て溶け残っています。したがってBは、鉄2gの単一な粉であることが分かります。
この表を参考に、同様な判断を下して、上のような表を完成させます。ふくまれるか否かの判定だけではなく、金属別の量も導き出すことができます。基本的な知識があれば、かなり素早くこの表を書き上げることができます。そしてこの表を見ながら、問題の(1)から(5)までを正解することができます。単に問題文と図を見ていただけでは分からなかったことが、条件を整理すると視覚的にすっきりと内容を把握することができます。
学習における問題を解く場合に限らず、日常に起きるさまざまな問題解決に、与えられそして読み込める条件を整理することが、とても重要です。小学生が算数の問題を解く時に用いる問題条件整理法を、近々まとめてこのブログで綴ります。
おっと、今回の問題の正解ですか?・・・私が整理した表と、金属の酸・アルカリとの反応の説明をチェックすれば、鉛筆片手に正解することができるはずです。そこで、あえて正解は載せませんので、どうぞ皆さんパズルとしてこの問題を解いてみてください。
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別の記事の管理人様のコメントバックの件ですが、その通りだと今回初めて思いました。都心の高い博物館や美術館は入場料も高いのでは。今回の諏訪訪問、博物館めぐりはホテルと旅行代理店のサービスにより、二人で2か所招待付きでした。
無料の美術館が最高でしたが、それを含めると3つの美術館と博物館を無料で見られたわけです。実体験できるガラス工房は障害者手帳で二人無料でした。
お城と諏訪大社は外から眺めて参拝しただけでしたので、入場料も祈祷料もありませんでした。1000円前後の安価な見学料すら今回は無料だったわけです。
おまけに自然食品やお土産がおいてある大きなお土産店では美味しいカリントウも頂いたし、味噌工場の直営店では300円のゴマ味噌ソフトクリームがサービスでした。
ウナギも白焼きもかば焼きと同程度に安価。東京なら1万しそうな品が2500程度だと思えたのです。
ホテルの従業員の笑顔もサービスも最高クラス。土日や大型バスがたくさんお客を連れてこない限り、ホテルのサービスを満喫できるはず。お湯は源泉かけ流しでです。
無料の市立美術館の補足です。常設展示は細川宗英様です。今生きていたら83か84なのに、64と言う芸術家として最高の境地の時にお亡くなりになったようです。
ネットで市立美術館を検索すると簡単な説明と数点の写真があります。でも、実物には到底及ばないように思えています。
諏訪まで新宿から特急で2時間ちょっと。駅弁を食べているうちについてしまいました。
私立美術館の細川作品の記事もいつかあることを楽しみにしています。