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ロースクール留学(していた)日記

米国ロースクールLLM卒業生の日常→アメリカ駐在員の日常

情報の提供方法について

2014-01-18 09:13:56 | ロースクール・法務・法律・仕事ネタ関連
本日第二弾。

少し前にヤフーがニュース要約アプリを買収したという話がありましたが、こんな記事がでてました。
“Yahoo!、ニュース要約配信サービスなど一連の新サービスを発表”
参考:IT Proの記事
そのほか、最近気づいたんですが、ライブドアニュースでもニュースを“ざっくりいうと”と簡単にまとめてから、詳細リンクに飛ぶような仕組みにしているようです。


以前もご紹介しましたが、伝統的なロースクールの授業スタイルだと、判例の原文がぽーんと与えられるので、それを、目的・用途に応じて、サマライズしたりする能力が必要とされます。要はその情報を精査してまとめる能力です。学生は普段の授業を乗り切るという目的、テストの対策をするという目的で、ひとつ又は複数のアウトラインを作成・入手します。

色々な分類ができますが、参考資料の参照可否という観点だと、ロースクールのテストには次の2パターンがあります。
・Open Book:試験時間中に資料の参照ができる
・Closed Book:試験時間中に資料の参照はできない
そして受講科目がどちらの形式をとるかというのはあらかじめ明らかにされています。

あらかじめ”情報の使い方・使われ方”を意識して、その情報をまとめておかないと効果的ではないなと思いました。特にClosedBookの試験についてですが、自分の記憶だけを頼りに回答することになりますので、まず一番重要なのは”肝”や”骨格”をいかに正確に抑えることで(例えば構成要件)、細かい論点情報はオプション的な位置づけにならざるを得ないです。(ちゃんと利用できない情報なら知らないのと一緒なわけで)

たいていの試験問題は事例問題です。とすると、OpenBookというのはオフィスで作業しているときに近い環境、ClosedBookというのは契約交渉、打ち合わせ中、出張中といった資料の検索・参照が難しい状況に近いのではないかなと思います。

英語、専門用語、不慣れな概念に囲まれる中で勉強していて、英語ネイティブやそのジャンルの専門家と比較して情報の消化吸収にハードルがある立場におかれて思ったのですが、同じようなことは専門職スタッフと現場の間でもあるんだろうなーっていうこと。

自分も専門職というアイデンティティを示すためにも、ついつい詳細情報までどどどっと情報を提供してしまうことがあった気がしますが、ClosedBookで活動する人からしてみると、そんなの覚えきれないしわからないよ!時間がないよ!ということになっていただろうなと反省。




というわけで、上記の試みは面白いなと思った話。社内向けFAQとかに使えるかも。

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