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ロースクール留学(していた)日記

米国ロースクールLLM卒業生の日常→アメリカ駐在員の日常

法務部の役割

2014-01-03 13:54:04 | ロースクール・法務・法律・仕事ネタ関連
こんにちは。
大みそかに包丁で左手親指を負傷し、本日右手の中指を火傷した男です。いまレッドブルの缶で患部を冷やしながらタイピングしています。
残念ながらDCには神社がないのですが、どこか厄除けに行った方がいいかもしれません。。。

さて、1月6日から始まる授業(ファイナンス入門byビジネススクールの教授)の予習からの現実逃避、というわけではありませんが、軽い調べものをしていたらいくつか興味深い記事を見つけましたのでご紹介。国も会社もビジネスも違えば法務部の機能も異なるとは思いますが、意外と悩みは日本の法務部と共通するところも多いように思います。
(以下、和訳は若干意訳してます)

1.法務部をビジネスユニットのように運営する10の方法
※記事へのリンク

法務部をBUのように運営するには、法務部全体がコラボレーションのカルチャーをもち、自社ビジネスの理解と法務部がビジネスで成功する方法論をもつことが重要としたうえで、10のポイントを挙げています。
1.法務部の仕事量をマネージメントすること
2.法務部の支出と予算を知ること
3.法務部のステークホルダーにとっての成功が何かを理解すること
4.法務部の成功をアピールすること
5.委託先(外部弁護士)のパフォーマンスを評価すること
6.イノベーションに取り組むこと
7.弁護士に発注する際の料金設定を改善すること
8.自社のビジネスとビジネスにおける自分の役割を知ること
9.社内ネットワークを広げること
10.プロジェクトマネージメントのテクニックを自担当に適用すること

どうでしょうか。あまり違和感のないものが並んでいるのではないでしょうか。各項目の説明もなかなか納得感のある説明がならんでいますので、お時間があれば一読する価値があるかもしれません。


2.法務部のストラクチャーに関する10の質問
※記事へのリンク

こちらもそれぞれに興味深い問題提起がされています。一部に統計データへの言及あり。

1.法務部はコアコンピテンシーまたは会社に対して貢献しようとしているサービスはあるか、あるとしたらそれは法的なアドバイスか、それともほかの何かか?
2.クライアント(法務サービスの利用者)にとって、簡単に法務部にアクセスできることは重要か。
3.特定の部門だけ詳しいローヤー(非ジェネラリスト)を置いておくことは重要か。
4.法域:いくつの法域を知っていて、5年後にはいくつ必要になるか。
5.”コンプライアンス”はどこの部署の仕事か。
6.情報やプライバシーリスクはどこの部門で管理するか。
7.法務部内でのナレッジマネジメントは重要。ナレッジを有効活用するためにはどのような体制を整えるべきか。
8.法務業務を外部に委託することは選択肢にあるか。
9.現在法務部で担当している業務でほかの部署で担当できるものはあるか。
10.自社の5年後のために法務部でひとつ大きく変えるものがあるとすればそれはなにか。それはストラクチャー変更で達成できるものか。


3.法務部にローヤーは何人いるべきか。6つのヒント。
※記事へのリンク

ヒントそれ自体はイマイチでしたが、興味深い数字がありました。
> One benchmark that has been cited by various consulting firms is one attorney for every $200-$300 million in corporate revenue.
ということで、よくコンサル会社は2-3億ドルにつき1人置くというアドバイスをするのが一つのモノサシのようです。
ただ、記事にある通り、
> The equation can be misleading as it is blind to particulars of the company and its unique legal needs.
この数字だけが独り歩きするのはミスリーディングになると思います。

実際、上記サイトの下部からこんな記事も・・・
※記事へのリンク(1億ドル以下でも社内弁護士を置いている比率)

4.ミシガンBARジャーナル(PDFファイル)
※記事へのリンク
”法務部をプロフィットセンターとして運用する方法”だそうです。著者は法務部でいかに社内における存在価値(特に経営層)をアピールするかで悩んだ模様。
結果として、選択と集中で(コスト削減ベースですが、)EBITAで3千万ドルの貢献ができたとか。コスト削減それ自体の是非は置いておくとして、数字で測定できるのはかなり説得力がありますね。(残念ながら具体的な計測手法に関する言及はありません)


5.選択的で、戦略的で、成功する法務部
※記事へのリンク
KPIの設定項目の例についての言及あり。ちょっと抽象的に過ぎますが。

6.法務部とコーポレートガバナンスに関する記事
※記事へのリンク
こんな一説がありました。これだけで意味のある数字ではないかもしれませんが、何かの参考にはなるかもしれません。
>As a rule of thumb, the budget of the legal function should at least amount to 0.3 to 0.5% of the company’s turnover/gross earnings.

7.PDFの記事
分量が大きいので読めていないのですが、ページ下部に興味深い記事(企業法務機能の効果的な設計の基礎 他)がいくつか。
※記事へのリンク



意外と適当に検索しても興味深い記事が見つかりますね。

4,000万人

2013-12-19 20:38:17 | ロースクール・法務・法律・仕事ネタ関連
こんにちは。また時事ネタで恐縮ですが、つい先日の記事で話に出したスーパーのターゲットで情報漏えい事件が発生しました。
ターゲットがターゲットにされてしまったようです。

参考:同社のプレスリリース

流出したとされる情報はNov. 27 to Dec. 15, 2013の間にターゲットのどこかの店舗でクレジットかデビットカードを使った顧客のカード情報のようです。
>We have determined that the information involved in this incident included customer name, credit or debit card number, and the card’s expiration date and CVV.

ということで、カード番号もセキュリティコードも漏えいしたので決済される可能性があります。
幸い、我が家は該当期間では、買い物していませんでしたが、潜在的な対象カード情報数は4,000万件に上る模様。

参考:ワシントンポスト

こりゃあローファームも準備運動をはじめるんだろうなぁと思って調べてみたところ、興味深いサイトを見つけました。

参考:フェニックスビジネスジャーナル

こちらの記事によれば、他社で2007年に4,500万人の情報がハックされたケースでは、結局2.56億ドルのコストがかかったそうです。今回は被害が実際に発生しているかまだわかりません。

記事の読みによれば、不正使用があった場合はカードホルダーから損害賠償請求が、銀行からは新カードの発行費用と不正使用額の損害賠償請求があるんじゃないかとのこと。(正確には記事には損害賠償請求とは書いていませんがたぶんそういう意味かと。)

どこのITベンダーを使っているのかわかりませんが、どこまでターゲットから損害賠償請求されるのか気になります。

なお、同社のインベスター向け情報はこちら

2012年のRevenuesは$73,301mil.、Net Earningsは$2,999mil.のようですので、他社で発生した4,500万人の情報漏えい時の2.56億ドルのコストと同じ比率で、今回の4,000万人分のコスト(賠償その他)がかかったとすると2.28億ドルふっとぶわけで、ざっくり純利益の8%くらいが消えるということでしょうか。

あとNYSEに上場しているようですので、今回の情報はおそらくForm 8-Kの対象になるんじゃないかなと思います。まだ掲載していないみたいですが。
参考:フォーム8-K(英語版WIKIPEDIA)
※この手のマテリアルな事象が発生した場合、発生から4日以内にSECへ報告する必要があります。

参考:同社のSECファイリング


期末試験

2013-12-17 21:17:28 | ロースクール・法務・法律・仕事ネタ関連
続いて、期末試験ネタ。

自宅で実施するテイクホームイグザムを予定より早く提出したので、明日で期末試験がすべて終了します。

ベタベタですが「パト●ッシュ、僕はもう疲れたよ」って感じです。

ところで、某有名H大学ではこんなニュースがあったようですが、試験がリスケされることになるわけですし、もし自分の大学でやられていたら激怒してたと思います。

では。最後頑張ってきます!

雇用関連のトピック

2013-12-17 20:07:46 | ロースクール・法務・法律・仕事ネタ関連
こんにちは。

少し前の話になりますが、我らがDCにもウォルマートがやってきました!

参考:ニュースリリース

意外ですが、ウォルマートはDC初出店のようです。
新たにオープンしたHストリートのウォルマートに最も近い競合店はセーフウェイでしたが、その北につい最近ジャイアントがオープンし、東にこのたびウォルマートが開業したことになります。
(ちなみにDC全体だと他にターゲットなんかもあったりします。だいぶ離れますが。)
※以上、いずれも庶民向けスーパーの名前。

冷やかしがてらセーフウェイを覗いてみましたが、やはり心なしか集客に陰りがあるように思いました。が、以前よりも接客がよくなったような気がします。

さて、ウォルマートですが、思ったよりも規模が小さく、また値段もそれほど他店と変わりがあるように思わなかったのですが、接客はアメリカにしてはいいなあと思いました。
開業したてということもあると思いますが、ウォルマートは従業員の福利厚生も手厚いそうなので(よくCMで宣伝している)、その辺が関係あるのかもしれません。

ちなみにDCの最低賃金はいまホットイシューの一つになっていまして、現在の時給は$8.25で今後ひきあげていくようです。
参考:ワシントンポスト記事
参考:各州の最低賃金

正直なところアメリカの接客業のレベルだと8ドルでも高いんじゃないの?なんて思わなくもないですが、こっちはデフレってもいないので、まぁ生活は実際苦しいのかなぁと思ったり。(もっとも、クレジットで収入不相応なものを大いに買ってそうですが)

こちらで生活していてたまに思うのは、仕事の手際が悪いのも、商品がすぐ(購入して数日とか)に壊れるのも、その分仕事を生んで雇用を維持するためなのかなってことです(半分冗談ですが…)。

そういえば、つい先日ワシントンポストのフリーペーパー版の記事で、いくつかの会社が従業員のバーンアウトを防ぐために施策を打ち始めたという紹介がされていました。

・フォルクスワーゲン:終業30分後から当該従業員の会社のメールの受信トレイを停止
(ちなみに調べてみたところ、2011年にも記事になっているようです。参考:BBCの記事
・BMW:従業員が終業後に連絡をされないようなルールの制定を検討
・ゴールドマンサックス:ジュニアスタッフに週末休むように要請+1年目社員は契約社員ではなく社員扱いで雇用

日本企業でも同様の問題を抱えているところもあると思いますがどうなんでしょう。

秋学期(授業終了)

2013-12-07 02:03:38 | ロースクール・法務・法律・仕事ネタ関連
こんばんは。こちらは現在午前二時過ぎです。

本日というか昨日、秋学期の授業がすべて終了しました。今学期はあとはテストを5教科こなすのみとなりました。9月の授業開始から今日まで本当にあっというまでした。実質3か月ちょっとで半期が終わるというのも短いですね。
最終授業はどの授業も教授が「今後の皆さんのご発展を祈ります」的なあいさつで絞めて、学生の拍手で終わる感じでした。

いま各科目の復習と問題演習をしていて改めて思うのですが…
ひとつひとつの情報は聞いた時には、ありきたりに思えたり、すでに知っているような気がしたり、わかっているつもりで聞き流してしまっていたり、特に気にも留めないようなことがありますが、実際にはちゃんと”理解”できていないことがありますね。

たとえば「明日は雨が降る」という発言があったとして、それぞれの単語の意味に疑問点はまったくないし、また、それが組み合わさった文意にも疑問点はないわけです。

だけれども、じゃあこの情報がどんな風に働くの?となると、その情報が実際に使われるシーンを想像することが必要になると思います。

たとえば、明日ピクニックに行きたいんだったら、「明日は雨が降る」という情報は、例えば、ピクニックを決行するかどうかの判断材料になるわけです。

結局のところ、ひとつの定義づけを試みてみるとすれば、”理解”は外部から入ってくる情報の分類ができて、それを自分から誰かに説明できる(使える)状態にすることな気がしています。(もちろん情報の分類自体も使用目的に依存する)

いま各科目それぞれの全過程を終えて、ある程度全体を俯瞰できて、かつ、それぞれの項目の論点をある程度つかんだ結果として、これらの情報が実際に使われるシーンをある程度想像できるから、各授業で断片的に説明されていた情報がようやく有機的につながってきて、外部に発信できるレベルに少しずつ近づいている気がします。(そして記憶に定着しやすくなる)

特にこちらのコモンロー(判例法)なるものは制定法のような辞書的な構造が目に見えずらいし、授業も各判例の論評に比重が置かれることになるので、体系がとりづらいです。
とはいえ、たぶん、センスのいい人は最初からこの情報の分類が得意で精度が高いんだと思います。うらやましいことです。が、きっと、この精度ってのは”センス”というよくわからない概念で済ますものではなくて、経験(知識)でカバーされるものなんだと思います。

さて、ロースクール(というか外国人の授業風景)で最初のころ若干カルチャーショックだったことのひとつが、ほかの学生の授業態度です。

例えば、あなたが教室にいて、次のような行為を見かけたらどう思いますでしょうか。
・教員の目の前にいる学生が足を隣の椅子の座る部分に乗せている
・教員の目の前または後ろを通り過ぎて学生が授業中に退出する
・学生が授業中に食事(ピザとかスープとか)をとり、食事がすんだら授業中にごみ箱に捨てに行く
・授業の流れに関係なく、個人的な関心事を質問する
・自分の気に食わない内容を授業中に教員に対して意見を言う

どこまで許せるかは人によって異なると思いますが、いずれも実際に遭遇するような話です。でもまあ意外と外人は気にしてないようです。

当初は(というか今もいくつかは)気になりましたが、ふと、なぜ気になるのか、あるいはなぜ気にならない人がいるのかと考えてみると、そもそも自分のモノサシが別に大した根拠というか確信に基づいているものでもないなと思ったりします。

典型的な我々の発想からすると(この表現もまったくもって適切ではないですが…話の流れとして…)、講師というものは受講者たる我々に何かを”教えて”(与えて)くれるものですので、どちらかというと上から下の一方方向の情報伝達といえると思いますが、ほかの外国人からすると、相手との双方向の議論の中で何かを”学ぶ”(発見する)文化に生きているので、別にそれさえ満たされていれば、それほど上記のような行為を気にしないのかもしれません。

むしろ彼らからすると、
・授業中に聞いたふりをしながら、ほかの作業に没頭する
・授業中に回答をわかっていながら発言をしない
のほうが、双方向の情報伝達に貢献しないという意味で、よっぽどNGなのかもしれません。

とすると、むしろ体系的ではなく、断片的なパズル化した情報を与えていって、各個人がみずから、あるいは他者との交流を通じて、その体系を発見するというプロセスが、まさに”学び”であって、こちらの人たちのやり方なのかもしれません。

この方法は答えがどこかにポンーと置いてある場合では極めて非効率的ですが、答えをみんなで見つけていくような性質の事象(未経験の事象)が発生したときには有効ですよね。(仕事とか!?)

さて、よく”視野を広げる”だとか”アンテナを高く”だとか言われると思います。

おそらく人類の物理的な視野角は個人によって大きく変わるものではないでしょうし、アンテナが生えている人はいないと思うので、これは比喩表現でしょう。(眠くて何言いたいのかよく分からなくなってきました 笑)

…とすると、さきほど、情報の分類は”センス”ではなく経験(知識)で精度があがるのではないか、と書きましたが、人間はみな24時間しかないですし、同じ時間に違う場所に存在することもできないし、人類みんなが同じことを繰り返しても発展がないので、視野を広げるということは誰かの視点を拝借するという側面によることが大きいでしょう。本は人生の追体験とか言いますし。
(もちろん、どーしても”感覚的に”受け入れられない考えも世の中いくらでもあるとは思います。例えば、ちょうど今廊下を叫びながら走って行った隣人とか!何してんねんっ。)


あぁ、3時半になってしまった。。。

うまいオチがつかないのですが、今、海外で外国人とのコントラストがあるから、上記のようなことを改めて感じたものの、別にこれ(価値観の違い)はどんなコミュニティでも生じてますよね。

国際取引における心構え(含:異文化理解)的な授業をとっていたので、すこし無理やりですが、身近な例に置き換えて共有してみました。