フジキセキ産駒 勝率 連対率 複勝率
良 9.4% 17.9% 26.8%
稍重 7.4% 15.3% 25%
重 8.1% 14.5% 22.6%
不良 4.6% 14.5% 22.9%
キングカメハメハ産駒
良 10.6% 19.7% 28.7%
稍重 9.5% 17.8% 28%
重 9.2% 17.1% 26.7%
不良 11.3% 17.9% 27.4%
これは産駒がデビューしてからの芝の全成績なんですが、これを眺めていても、フジキセキ産駒の不良馬場での勝率が半分程度に落ち込む事くらいしか特徴は見つかりません。100頭が出走すると、良馬場では17頭が連対し、不良馬場では14頭が連対するフジキセキ産駒。どうでしょう。馬券戦略にはあまり役に立ちませんね。
私がフジキセキとキングカメハメハという血統も距離適性も違う種牡馬を同時に追うことになるきっかけは、昨年のオークス前日でした。この2頭の産駒は、1日にまとめて馬券に絡んでくることが多いなぁと。しかも人気薄が。しかし、翌日も追いかけるとそうでもなくなってしまう。オークスを取り上げたエントリーで、少しだけ「フジキセキ祭り」と書いています。
オークス 攻略の切り口 http://blog.goo.ne.jp/horseracingrule/e/3fa426f80eca97859f004b49e4913479
激走する理由があるのではないかという根拠のない勘から始まった追跡ですが、紹介するレベルに達した手応えがありますので記録に残しておきます。今後、修正する箇所が出てくると思いますので、これは第1版としておきましょう。
昨年秋の東京開催は、晴天で行われたり台風通過前後の雨中のレース、はたまた雨上がりの馬場が乾いていく状態でのレースなど、幅広い馬場状態でのデータを収集することが出来ました。
馬場回復期、即ち雨上がり後のレースはイン・前有利、そして馬場悪化期、即ち雨中のレースはアウト・差し有利だとは何度も書いてきました。しかしこれまでは、競走馬個体の過去出走レースを参考にする程度でした。もっと具体的に、馬場悪化期と馬場回復期それぞれに特化して得意な種牡馬がいるのではないかと推測し、調べたのが以下のデータです。
前提条件として、馬場悪化期はシンプルに雨中で行われたレース、馬場回復期は雨上がり後の不良~良馬場馬場に回復していく過程で行われたレースとします。但し、芝状態が稍重から良馬場に変更になったとしても、ダートコースが不良~稍重で行われている間は馬場回復期とします。この辺りは悩みどころで、今もこの区分けでいいのか試行錯誤しています。含水率を発表してもらえたら一発で回答が出るわけですが、現状の良~不良の4段階発表では個人的に類推して判断するしかないんですね。本当の良馬場(という表現が合うかどうか分かりませんが)=含水率の変動がないパンパンに乾いた馬場とすると、ダートに稍重以上の水分が残っているのであれば、芝が良馬場に回復したと発表されたとしてもとしても、しばらくは含水率が減少していく過程=馬場回復期にあるのではないかという判断です。
では、まずは馬場悪化期のデータからご覧頂きましょう。
赤字のステイゴールドとマーベラスサンデーはよく知られた重馬場巧者。ディープインパクトは馬場悪化期でも問題なし。その他はどうでしょう。あまりにも漠然としているのでもう少し絞り込んでみましょう。父にも母にもサンデーサイレンスを持っていない競走馬に絞り込むと、
何か面白い特徴を見つけられたでしょうか。馬場悪化期は一旦保留にして、次に馬場回復期を見ていきましょう。
ディープ産駒はこちらでも手がつけられない暴れっぷりですが、他に複数頭目立って複勝圏内に来ている種牡馬がいます。それがフジキセキとキングカメハメハです。馬場悪化期と比較すると明らかでしょう。冒頭で述べたように、フジキセキ、キンカメ共に複勝率は良~不良までそんなに変わらない安定した成績を残しています。しかし、平凡な成績からめちゃくちゃ得意な馬場回復期を引けば、馬場悪化期は相当苦手にしているという論理も成り立ちます。TARGETなどのデータソフトでは一纏めにプラマイ0されて、さして特徴が発見できずにスルーしてしまった参考人。これを違ったアプローチで容疑を分析したら、隠されていた本質が見えてきたと言えるかと。
血統的な観点から、あるいは蹄の形から説明が可能なのかもしれません。私に出来ることは、過去の結果から新しい特徴を見い出す事と割り切っています。この先は興味を持たれた方々にバトンを渡したいと思います。
ダンスインザダークやハーツクライ、ダイワメジャーも馬場回復期大得意の疑いがありますが、これらはもう少し追いかけてから改めて、にしましょう(母父ダンスが2頭いますから、これは指名手配してもいいかもしれません)。
他に気付くのは重巧者と言われるノーザンダンサー系ですが、ここで目に入る3頭(父系統青色)はいずれも母父サンデー系。対して、先ほどの馬場悪化期に目を戻すと、馬券に絡んだ父ノーザンダンサー系4頭の母父はいずれも非サンデー系となっています。
もうひとつ、馬場悪化期と同じように父からも母からもサンデーサイレンスを持っていない競走馬に絞り込むと、
これは特徴がハッキリと現れていますね。全頭トニービン持ちかKingmambo持ちです。先週の東京冬開催の馬場回復期を追跡してみましたら、これにシンボリクリスエス産駒とタニノギムレット産駒を追加するだけで対応可能でした。即ち、東京芝コースの馬場回復期でサンデーサイレンスを内包していない競走馬は、トニービン持ちかKingmambo持ち、あるいはシンボリクリスエス産駒かタニノギムレット産駒に限られる、という法則が成り立ちます。まぁ、これは極論というか、暴論に感じる人もいるでしょう。私も書いていいものかどうか躊躇っていましたから。もう少しソフトな表現を使うとすれば、ダービーで勝ち負けした競走馬の産駒は東京芝の馬場回復期に強い、となるでしょうか。となると、メイショウサムソンが浮上してくるわけで・・・。馬場悪化期は文句なしに得意であろうノーザンダンサー系サムソンが回復期もこなせるのかどうか。ここはさらに追跡が必要でしょうね。
先週は、土日合わせてフジキセキ産駒が東京新聞杯に出走するエールブリーズ1頭のみでした。馬場は回復期、枠も絶好で鞍上も戸崎騎手なら文句なしだったので、弓矢を目一杯引き絞って待っていたのですが順延に。今週も雪の影響で明日の順延が早くも決まりました。となると、少なくとも日曜と月曜は今回紹介した馬場回復期でのレースとなりそうです。先週の借りを返してもらいましょう。
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