終盤にさしかかったバンクーバー五輪で最大の注目を集めるフィギュアスケート女子が23日、ショートプログラム(SP)で始まった。
浅田真央(中京大)は五輪の女子SPで史上初めてトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を成功させるなどして73・78点をマーク、2位につけた。
首位の金妍児(韓国)とは4・72点差。
ともに19歳の同級生で、ジュニア時代からしのぎを削ってきたライバルによる金メダル争いで、浅田に逆転勝利はあるのか-。
「やっと金妍児選手にSPで少し追いつけたかな、という感じがします」。浅田は前向きに話した。
金妍児のマークした78・50は、昨年11月に自身が出した76・28の世界最高記録を上回る高得点。
浅田は、そこから4・72点差。ここ3回の直接対決では、いずれもSPで10点以上の大差をつけられていただけに、5点以内の差は納得の範囲ということだろう。
浅田の育ての親で中京大アイスアリーナ・スーパーアドバイザーの山田満知子氏も「あきらめるような点差ではない」とし、日本スケート連盟特別強化選手の中庭健介氏も「十分に逆転可能な数字」とみる。
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採点の内訳を見ると、両者の点差が最も開いたのは技の出来栄えに与えられる加点(GOE)だ。
金妍児がジャンプやスピンなど8要素で9・80点もの加点を得たのに対し、浅田は7・10点。点差の半分以上を占める2・70の差がついた。
技の基礎点合計では、金妍児が0・50点上回った。
トリプルアクセルを武器とする浅田が技術的に上回る印象が強いが、金妍児はアクセルに次ぐ高難度の3回転ルッツからの3回転-3回転コンビネーションジャンプを組み入れており、これが基礎点10・0。
浅田の3回転半-2回転トーループ(同9・50)より高い。
【フィギュア】浅田真央 4・72点差も「十分に逆転可能」の根拠
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