ここは第38番札所金剛福寺から第39番札所延命寺には一般に打戻と言われて内陸側に戻って行くのが普通のルートです。 しかし金剛福寺から半島を右に海岸線を歩くと月山神社経由で宿毛市にたどり着きます。 ここから10キロほど内陸側に戻るように歩くと第39番札所延命寺にたどり着きます。 ただしこのルートは長い事、1日では歩けないにも関わらず宿泊施設が少ないなどからここを歩く遍路は少ないです。
ここには三日月の形をした霊石があるとの事、これを見たかったのが今回の目的の一つです。 ただしルートを考えると歩きではかなり厳しいので、今回自転車にしました。
一方途中にある月山神社は、月夜見尊、倉稲魂尊、を祭神とし、表筒男、中筒尾、底筒尾の三神と事代主尊を合祀し、もと月山霊場守月山月光院南照寺と称せられ、両部習合の霊場でした。明治元年より月山神社と改称して今日に至る、伝承によれば、遠く白鳳の世、役行者小角この山に入り月影の霊石を発見し、月夜見尊、倉稲魂尊を奉齋したのが開基といわれる。後に空海が、この霊石の前に、密供を行なったそうです。
現在は神社の隣に大師堂、それと神主の家だけしかない霊場です。
6時半に延命寺を出発、姫の井あたりから直接月山神社に入る分岐がどうも不確か、道もあまりよくなさそうなので、一気に大浦まで下ってしまい、ここから戻ることにしました。 大浦のを抜けると、道は誰もいない山間の道になり、道から太平洋が望めます。 道は上下しながら急に月山神社に出ました。
鳥居の前にある三日月型の岩があるのですが、丁寧にもこれは神石ではありません、 どこにあるかと探すと神社裏手の崖の上です。 (写真には神社の屋根と大師堂の屋根の間に三日月の左側が見えています) 神社横にある崖をよじ登るとそこには神石、その前に小さな三日月石もあります。 どうしてこんな所にこんな石があるのでしょう?
大師堂の天井には色々な絵が奉納されているのだそうですが、暗くて、隙間も狭くてよくみえません。
神主さんも不在のようで納経もできません。 でも三日月の神石に導かれてここまで来た幸せでいい気持ちになりました。
1時間ほど過ごして、今日の宿(なかなか取れずに結局以布利の星空)に向かいます。 古い民宿でしたが昔ながらの遍路宿で気持ちよく過ごせました。