サロン・風変わりな人材開発の宴 

人の育成について、色々な視点から書いていきます。これは、体験記であると同時に、次の人材開発施策に対するトライアルです。

「上から〇〇〇」

2016年11月25日 19時20分03秒 | 人材開発部門
この題名でかくと、元AKB48にいらっしゃった歌手の歌を想像されるかもしれませんが、このブログではそのことについて書くミッションはないので、ご容赦願います。
 少しこじつけですが、「上からめせん=目線」「上から研修屋」「上からこうし=講師」、そして「上から受講者」等、いろいろとごじつけています。ネガティブだなあと思うかもしれませんが、実はこういう人たちの態度が、研修という場を台なしにしてしまうことがございます。「上から目線」と「上から研修屋」は、私が経験したことです。そういう意味では、私一個人に限った話しかもしれないのですが、私が受講者のとき、「会社のお金を使って、君たちに研修を受けさせてやっている」と研修事務局の方から言われました。確かにそうです。勤務時間中なのですから、それは間違いありません。ただし、そのものの言い方の背後にある気持ちに少しカチンと来ました。「教えてやっている」という姿勢。「偉そうに言うあなたは何ができるのか」と。同時に、自分も謙虚さが足りない。「上から受講者」であることに気が付きました。
 今のままではいけないから研修を受る。或は、今よりももっとよくなってほしいから研修を受ける。研修は、そう言う場だと思うのですが、「受けさせてやっている」という言葉に、「我々を見下しているな」と思いました。現在は、どの会社でもそういう人は少なくなっていますが、以前は高飛車な態度を取られる方もおられました。年功序列の組織風土が残る会社では、職位や年齢が上の人に対して「物申す」という行為は勇気がいるものです。決して、口封じをしているわけではないのですが、こういう組織風土で行う研修は、同じ内容でも価値が半減するように思います。研修は、講師・受講者・事務局の三役がそろって役割を発揮することで舞台が成立するわけです。
 そこに気がつかない長老もおります。この場合、下手な質問もできない。質問が簡単すぎれば「大先生」に対して失礼だし、第一こちらの不勉強が露呈します。逆に難しいと、現場から離れたち「大先生」にとっては、もっともらしい回答をします。質問者は腑に落ちぬ顔をしつつも、「これ以上は言っても」ということで、追加の質問をしません。「年功序列が残る組織風土」の会社の研修は、受講者の発言が安全であるということを確約しないかぎり、一方的なものになってしまうでしょう。ここは、研修屋さんの工夫が必要なところです。