サロン・風変わりな人材開発の宴 

人の育成について、色々な視点から書いていきます。これは、体験記であると同時に、次の人材開発施策に対するトライアルです。

「よく現場の人と話せ」と言われますが、

2016年11月23日 15時03分15秒 | 人材開発部門
よく研修屋さんが、新しい研修を企画する必要に迫られたとき、上司から「よく、現場の人のニーズを聞いてきなさい」と言われますね。これって危うい言葉です。その言葉をニーズととらえていいのか。そもそも、研修ベースに乗らない要望もございます。「今の仕事をなんとかしてほしい」のが現場のニーズですから。もっというと、「研修で仕事が止まるなら無い方がよい」位に考えて、研修屋さんの企画力のレベルではカバーできないテーマが来たりします。大体の場合、ここでお仕舞。ここで、例えば研修屋さんが自分で考えるのは難しいと判断して、馴染みの外部講師やコンサルタントに相談する術があるのですが、これがまた現場が望んでいるのとミスマッチ起こすことになる。本来、その外部講師が持っている知識・見識・経験が活かされない場合もあります。外部講師も外部講師で、研修屋さんがいう研修ニーズがどうもはっきりしないとなると、「とりあえず、こんな内容でやってみるか」となります。当日、いったん走り出した研修は、もう止めることはできません。受講者は眠る、講師はいつものお決まりの話をする。結局、研修屋さんは、「なんでこんな研修やっているの?」言われる負のスパイラルにハマるわけです。むろん、研修の成果としては、研修感想文というツールがございます。そこでは、受講者もサラリーマン・サラリーウーマンですから、「非常に参考になった」「職場に戻って試したいと思う」くらいのことは書きます。そして、この感想文を見て研修屋さんは安堵し、「またやろうか」となる。現実は、研修屋さんと現場の気持ちは開くばかり。まず、このミスマッチと乖離があることを十分に認識すべきですね。実は、それは何となく認識してはいるのですが、実際のところ、何をどうればよいのかが不明で、講師と調整して微修正して進めているのではないかと思います。