「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」
「俳優といのは、出会うべき時期に出会う役がある。」
「プルーフ/証明」の日本での舞台で、キャサリンを演じた寺島しのぶが、
劇場パンフレットの取材で、語っている。
ロンドンの舞台と、映画で、
キャサリンを演じたグウィネス・パルトロウは、
映画を撮る前年に、
彼女の父親で大プロデューサーでもあるブルース・パルトロウを
癌で、亡くしている。
父を失った深い悲しみは、迫真の演技に昇華される。
グウィネスにとって、キャサリンの役は、まさしく、
出会うべき時期に出会う役であった。
アカデミー賞7部門受賞の「恋におちたシェイクスピア」から7年、
舞台「プルーフ」、映画「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」と、
グウィネスにとって
ジョン・マッデン監督とは、
の3度目のコラボレーションとなる。
ラッセル・クロウ主演の「ビューティフル・マインド」。
寺尾 聡主演の 「博士の愛した数式」。
どちらも数学者の話だ。
出会うべき時期に出会う役。
そういう役に出会えた俳優は、幸せだと思う。
PS
キャサリンにとっての再生とは・・・・。
姉 クレアに従って、N・Yへ、行くことではなく、
生まれ育った故郷 シカゴで、生きること。
そして、その再生を助けるのは、ハル(ジェイク・ギレンホール)
かれの楽天的な明るさに、キャサリンの繊細な心は、癒される。
天才数学者の父(アンソニー・ホプキンス)とのお別れ会での
バンド演奏がそうだ。(ハルは、ドラマー)
「虚数」と銘打ち 3分間 沈黙をするバンド演奏。
聴衆は最初は、何が始まったのかと、
驚くが、
それが、自然と
亡き人への黙祷へと変わる。
すばらしい、ハルの演出だった。
そして、キャサリンが、ハルを愛し始めた瞬間だった。
グイネスは素敵な女優だと思います...好き嫌いは別として...「セヴン」で有名になって以来人気に溺れず、着実に本当の女優になっていった方だとなと感じますね。
舞台の事は良く知らなかったのですが、ロンドンで演じたグイネスの舞台観てみたかったですね!
バンドの「虚数」のジョークは、あの列席者のほとんどの人々と同じように数学音痴の私には説明されても??でしたが(さすが姉だけは笑っていましたね)。 それがいつの間にか黙祷に変わり、キャサリンが彼を見直した瞬間かもしれませんよね^^
心にしっかり刻まれる作品でした。舞台劇も観てみたいです。 TBさせていただきました。