本と映画の日々  そして、ゆめのつづき

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日本アカデミー賞、「パッチギ!」が最優秀に選ばれるか

2006年01月16日 | 日本映画



第79回キネマ旬報邦画ベストワンに「パッチギ!」が選ばれた。
「パッチギ!」は、
1968年(昭和43年)の京都が舞台だ。

2位の「ALWAYS 三丁目の夕日」も、
1958年(昭和33年)の東京タワーが完成をする年、が舞台だった。
昭和ノスタルジーに浸る、
(ああ・・あの頃は、よかったなあ)
という井筒監督のつぶやきが、聞こえそうだ。

ザ・フォーク・クルセダーズが歌った「イムジン河」が、
平成によみがえる。
なぜ、彼らがあの時代、「イムジン河」を歌ったのかが、
この映画を観て、やっと分かった。
「帰ってきたヨッパライ」の作詞者、
松山猛の自伝的小説「少年Mのイムジン河」をモチーフにして、
この作品のオリジナル脚本が作られた。

夏目漱石の「坊ちゃん」ではないが、 
いつの時代にも青年は、マドンナを求める。
お寺の息子松山康介(塩谷瞬)にとっても、
一目惚れしたマドンナ(沢尻エリカ)の国籍なんか関係ない。

監督は、 「ガキ帝国」、「岸和田愚連隊」の、井筒和幸。
音楽はザ・フォーク・クルセダーズのメンバーだった加藤和彦。
イムジン河」のほかにも、
「悲しくてやりきれない」「あの素晴らしい愛をもう一度」が、
劇中に流れドラマを盛り上げる。

タイトルの「パッチギ」 (박치기)とは、「突き破る、乗り越える」
という意味を持ち、「頭突き」の意味もあるそうだ。

日本アカデミー賞の優秀賞にも選ばれたが、
おそらく、98%「ALWAYS 三丁目の夕日」が
最優秀作品賞に選ばれるだろう。

シネカノン配給の「パッチギ!」が選ばれれば、
日本アカデミー賞も変わる。
是非、「パッチギ!」が、
その壁を「突き破り、乗り越えて」最優秀作品賞を受賞して欲しい。


第79回キネマ旬報ベストテン

【2005年度日本映画ベスト・テン】
1位  「パッチギ!」
2位  「ALWAYS 三丁目の夕日」
3位  「いつか読書する日」
4位  「メゾン・ド・ヒミコ」
5位  「運命じゃない人」
6位  「リンダ リンダ リンダ」
7位  「カナリア」
8位  「男たちの大和/YAMATO」
9位  「空中庭園」
10位  「ゲルマニウムの夜」
次点  「埋もれ木」

【2005年度外国映画ベスト・テン】
1位  「ミリオンダラー・ベイビー」
2位  「エレニの旅」
3位  「亀も空を飛ぶ」
4位  「ある子供」
5位  「海を飛ぶ夢」
6位  「大統領の理髪師」
7位  「ウィスキー」
8位  「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」
9位  「キング・コング」
10位  「ヒトラー~最期の12日間~」
次点  「ヴェラ・ドレイク」


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1 コメント

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井筒監督のコメント (しん)
2006-01-25 00:21:42
>(ああ・・あの頃は、よかったなあ)

>という井筒監督のつぶやきが、聞こえそうだ。



井筒監督は毎日映画コンクールでの受賞コメントで以下のように言ってます

「“何十年前の夕日がきれいだった”なんてことだけで、日本の歴史を語るなと言いたい。日本の映画界自体にパッチギをしてやろうという気持ちで作った」



ライバル作にあんま噛み付くなよ、とは思うけど、ま、簡単にノスタルジーに浸るような奴じゃないっす(笑)
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