酔いどれ堕天使の映画日記

劇場やテレビでみた映画の鑑賞記。原則ネタばれなし!

『女の子ものがたり』 (2009・日)

2009年11月16日 16時37分48秒 | 劇場鑑賞作品
一昨日みてきました。

独自のテーマと境地で人気の漫画家、西原理恵子の同名漫画が原作。

アルコール依存症の実父と幼くして死別、母は再婚を繰り返し
ギャンブル依存症の継父は大学受験の当日自殺するという複雑な家庭環境に育ったという
西原自身を投影したスランプの漫画家(深津絵里)が
こども時代から上京のため故郷をあとにするまでの2人の親友との日々を振り返るおはなしです。

ちなみに西原理恵子といえば夫であった故・鴨志田穣の著作
自らの壮絶な依存体験を著した『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』(2006刊)は
中島らも『今夜すべてのバーで』(1991刊)以来のアル中小説として必読です。

愛媛県の自然豊かな懐かしい田舎の風景
育くまれる3人の少女たちの友情
さわやかな青春ものへと展開が約束されるはずの舞台装置に反して
やがて“女の子”たちに降りかかる惨めでつらい現実。

高校時代の主人公(大後寿々花)が劇中描く巨大絵のように
それでも女性は強くこれを乗り越えていくのでしょう。

演じる“女の子”たちが好印象の作品でした。

☆☆☆


最新の画像もっと見る

コメントを投稿